異星人アリサと閻魔さまのトリセツ~番外編『月星人の地球観察記①:月星人三人衆、地球を嗤う』【ショート】
はじめに
本日は中秋の名月です。それで、以前異星人さんから聞いた月星人の話を急に書きたくなりました。月はただの宇宙船であり、ホログラムでもあるのですが、そこには信じられないほどクールで超超高IQの星人が数名住んでいます。その彼らの会話を物語にしてみました。
登場人物
ヴァントール:冷徹な論理主義者。宇宙IQランキング1位。地球人を「進化のバグ」と呼ぶ。
モルガ:感情ゼロの戦略家。サイコパス的思考で地球人の行動を「観察実験」として楽しむ。
ピリカ:皮肉屋の科学者。地球人の愚かさを詩にして宇宙SNSに投稿している。
第一章:銀河のバカ、地球人
「また来たぞ、地球人だ。今度はアメリカからだ」
ヴァントールがモニターを見ながら鼻で笑った。
「前回は中国だったわね。どちらも同じ。言語は違えど、愚かさは共通」
モルガがレアメタルの小瓶を手に取り、ため息をついた。
「これを渡しておけば、しばらく来ないと思う。彼らは“希少資源”と聞くだけで目が輝くからね」
ピリカが瓶を投げると、地球行きのドローンがそれを受け取って飛び立った。
第二章:中秋の名月と日本の謎
「ところで、なぜ日本人だけが中秋の名月をありがたがるのかしら?」
モルガが不思議そうに言うと、ヴァントールが答えた。
「昔、かぐや姫を助けたからだ。あれは我々の失敗作だったが、地球人が情に流されて保護した。あの時だけは、少し感動した」
「だから日本にだけ、知能補助チップを埋め込んだのよね。効果は…まあ、微妙だけど」
ピリカが苦笑する。
「それでも、月を見て詩を詠む文が残っている。銀河一のバカにしては、まあまあだ」
とヴァントールが言うと三人は溜息をついた。
第三章:推古天皇、時を超えて
「そういえば、推古天皇をタイムトラベラーとして送り込んだのは誰の案だった?」
ヴァントールが問いかけると、モルガが手を挙げた。
「私よ。彼女なら地球の歴史を変えられると思ったの。でも、結果は…」
「ただのバカだったわね。月の知識を“神託”と勘違いして、仏教を広めることに夢中だった」
ピリカが肩をすくめると、ヴァントールが溜息まじりでこう言った。
「地球人は、情報を宗教に変換する天才だ。逆の意味で」
最終章:月からの観察は続く
三人は月面のラウンジで、地球のニュースを眺めながら笑っていた。
「AIを作ったら、自分より賢くなったと怖がってる。銀河一のバカにふさわしい展開だ」
ヴァントールが言うと、モルガが頷く。
「次はどの国が来るかしら。インド?ロシア?それとも…またアメリカ?」
「どこでもいいわ。レアメタルを少し投げておけば、しばらく静かになる」
ピリカが言い、三人は月の光の下で高笑いした。
おしまい
