きつねめん つるおか菓子処木村屋 山形鶴岡 和菓子なスクチャイ058 2025.05.21
和菓子なスクチャイ058 山形 > 鶴岡
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
きつねめん つるおか菓子処木村屋 山形鶴岡






1.鶴岡木村屋シリーズ第4話「きつねめん」
鶴岡木村屋シリーズとして第1番目が「酒種あんぱん」、第2番目が「古鏡」、第3番目が「潮音堂」と続いたが、第4番目の今回が「きつねめん」だ。
ちなみに鶴岡木村屋シリーズは今回が最終回だが、今度また鶴岡木村屋で違うものを買って食べたらまた報告するつもりだ。
鶴岡木村屋にはめずらしくておいしい和菓子がもっとありそうなのでこれからも店舗を覗くのが楽しみなのだ。
2.「きつねめん」は鶴岡駄菓子の1
きつねめんは黒砂糖主体の駄菓子だ。
高級和菓子は昔は高価な白砂糖を使うことになっており、この「きつねめん」は黒砂糖を多く使っている点で安価な駄菓子という位置付けになるだろう。
しかし藩主に献上したことで「銘菓」の称号を得たという変わり種駄菓子とも言える。
「きつねめん」は黒砂糖と砂糖と小豆で出来た打ち菓子で小豆の香ばしさと黒砂糖のこくのある甘さが良い。
しかし食べるうち・・・いつかどこかで食べた食感と味を思い出す・・・
そうだ! これ、秋田のもろこし(諸越)やん!
3.秋田のもろこし(諸越)とどう違う?
秋田のもろこしは製造元により固めもあればすぐに崩れる柔らかめもあるようで、好き好きによって選べばいい。
ちなみに吾輩は柔らかめが好きなのだが、昔から秋田で買うもろこしは製造元をいくら変えてもなんでかいつも固めのものばかりで自分が一番気に入るもろこしは特定していない。
秋田のもろこし製造元は多いのでまだ自分の気に入った商品にめぐり会ってない可能性が高いのだ。
4.きつねめんの感想
今回「きつねめん」は鶴岡市内の庄内観光物産館で購入した。9枚袋入り税込831円。
その鶴岡木村屋の「きつねめん」は中ぐらいの固さでなんとか吾輩の嗜好の許容範囲ぎりぎりだ。
本当のことを言うともう少し柔らかい、と言うか砕け易い方が好きなのだが。
ま、落雁好きな吾輩なので自分の嗜好を突き詰めればもろこしではなくて落雁になってしまいそうだ。
しかしもろこしと落雁は原材料が違っていて、もろこしの方が小豆のお陰でより香ばしいのだ。
従って吾輩の場合、風味的には落雁よりも秋田のもろこしの方が好みだと言うことになる。
落雁は言ってみたら甘いだけかほんの少し米かえんどう豆の香ばしさが香る程度だ。
その点今回食べた「きつねめん」はもろこしより柔らかく小豆の香ばしさも楽しめるので秋田のもろこしよりも柔らかさの点でさらに上位かもしれない。
しかし原材料表示によると成分が多い順番で、黒糖と砂糖でその次に小豆だ。
つまり「きつねめん」の主体が黒砂糖と砂糖なので柔らかいのだろう。
従って「きつねめん」は秋田のもろこしほど小豆が含まれていない可能性がある。
柔らかさでは「きつねめん」が秋田のもろこしより上だが、風味的には小豆の含有量が多い秋田のもろこしの方が「きつねめん」を上回っていそうだ。
そういうわけで結局「きつねめん」と秋田のもろこしはなんとも優劣は付け難いところなのだ。
また、今回の「きつねめん」の感想は鶴岡木村屋の製品なので、製造元が違ったらまた違う感想を持つかもしれない。
さらに、秋田のもろこしももっといろいろな製造元のものを食べてみるとまた違った見解になるかもしれないのだ。
そういうわけで今のところ吾輩の好みでは、
やや好き < 好き < 大好き
の順で、
柔らかさ:
秋田もろこし < きつねめん < 落雁
風味:
落雁 < きつねめん < 秋田もろこし
なのだ。
5.歴史
参考までお菓子の歴史の要約を記載するが、内容は商品封入の説明書(写真)や公式ウェブサイトを参照した。
1840年(天保11年)に三方領地替え(三方国替え)で当時の庄内藩主酒井忠勝が江戸幕府から越後長岡に転封を命ぜられたが、長年の善政を惜しんだ農民や町民などの領民が強硬に転封反対阻止運動を行い、翌年異例とも言える幕命を覆し藩主は「お居なり(居成)」になった。(庄内藩の天保義民事件)
城下の菓子屋は領民の依頼を受け、「居成」を「稲荷」にちなんで小豆の打ち菓子で「きつねめん」を作り領主に献上した。それから現在まで製造販売が続いているというわけだ。
なお「きつねめん」は鶴岡木村屋だけでなく複数の菓子店が製造販売しているので食べ比べてみてもいいだろう。
(おわり)
