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#1.1| 身長を8cm盛る男| 給湯室漫才①

A子: どうもー!「給湯室」です!いつもコメントありがとうございます!今回は、コメント欄でいただいた言葉から漫才を作ってみました!

B子:<見当外れで視点が違ってたら、すみません。><謝って消して見えなくなってすみません。>

A子: ねえB子さん、最近SNSで見たんですけど、マッチングアプリで結婚相手探す人って本当に多いらしいですよ!<私は経験がないんですが、マッチングアプリで結婚した知り合いがいます。>

B子: わかる〜〜〜!!(しみじみと)ほんと多いよねぇ。やっぱりプロフィールに年収とか身長とか書いてあるから、わかりやすいもんね。

A子: そうなんですよ!でも、SNSの投稿で見たんですけど、プロフィールに「178cm」って書いてあった男の人と実際に会ってみたら、どう見ても170cm前後だったらしいんです!

B子: (急に笑顔が消えて、深いトーンで)……許せへん。

A子: え?あ、やっぱり?嘘つかれた女性の気持ちになるとガッカリしますよね!身長5センチは結構大きさが変わるから、<いざ(ハイヒールを)履いてみたときに「あぁ、違う」と感じるんじゃないですか?>

B子: 違う、違う。私が許せへんのはな、その男の「178センチメートル」に対するリスペクトの無さや。

A子: リスペクトの無さ!?

B子: わかる?178cmっていうのはね、178cmの人が30年近くかけて積み重ねてきた、神聖な領域なの!170cmの男が、おこがましくも足を踏み入れていい世界ちゃうの!

A子: いや、積み重ねてきたって……身長って育てるもんじゃないでしょ。ちょっと見栄張っちゃっただけですよ。<私は「自分を良く見せたい可愛げ」として許せてしまうタイプです☺️(笑)>

B子: 見栄ぇ!? 8センチの壁をなめるな!いい? 170cmには170cmの人生があるでしょ!なんで急に178cm界に不法侵入してくんの!?

A子: 身長界に国境はないですよ!

B子: 170cmの視界と、178cmの視界は全く別世界なの!178cmの世界っていうのはね……満員電車に乗っても、少しだけ人の頭の上から爽やかな風が吹き抜けるし!スーパーで上の棚のパスタソース頼まれがちだし!集合写真ではノータイムで最後列が約束されてる、選ばれし者たちのシャングリラなんよ!

A子: シャングリラってそんな大層なもんじゃないし、パスタソースは誰でも頼みますよ!

B子: 朝起きても178。夜寝ても178。

A子:当たり前。

B子:それを部屋でスマホポチポチ〜って「178」って入力しただけで178になれると思う?

A子:身長ってアプリで課金できないからね。

B子: 私がその現場にいたらね、「わかる〜!素敵〜!」って言いながら、バッグから5メートルのスチール製メジャー取り出して、表参道のど真ん中でそいつの頭の上にガツーン!って当てて、床までビィィィィン!!って伸ばして測ってあげるわ。

A子: 怖っ!表参道でメジャー振り回さないで!

B子: ほんで「おい、170.4やないかい!」って叫ぶ。

A子: 小数点いらんわ!でもB子さん、そこまで言わなくても、その男の人、気遣いもすごくて会話もめちゃくちゃ弾んで、楽しかったらしいですよ?<全然気にならないです。相手にも気にしないかな>

B子: (冷たい目で)……A子。あんた、何も分かってないな。

A子: え、何がですか。

B子: 会話が楽しかったら、8センチの不法侵入がチャラになると思ってんの?じゃあ何?その男がどんだけ面白いこと言っても、私の頭の中のメジャーは、ずっと「残り7.6センチの空白」を測り続けてるんだよ!

A子: 頭の中のメジャーはもう巻いてしまえや!

B子: その男が「あはは」って笑うたびに、足りない8センチの隙間から、ヒュゥゥゥゥ〜〜って冷たい隙間風が吹くの!……ほら、りおちゃんの心が凍りついていく音が聞こえへんのかあんたには!主人公の気持ちが読んでいて真っ直ぐに伝わってきました。

A子: 急に主人公出すな!

B子: だから言ってるの。170なら170でいいじゃない。なんで178になりたがるの。

A子: まあ、素直が一番ですけどね。

B子: ほんまに178なら許す。

A子: 当たり前でしょ!

B子: <盛る人よりも、むしろ削る>

A子:<それでは出会えない>

B子: 170なら……170の良さがあるから許す。

A子: お、寛容ですね。

B子: 175やったら……めっちゃ悩む。

A子: どこが審査ラインやねん!!(B子の肩を叩く)……っていうかB子さん、条件とか身長ばっかり気にしてたら、本当に大事なこと見落としますよ?

B子: (フッと遠くを見る)ふふ……A子ちゃん。その「足りない8センチの隙間」にこそ、男の愛おしさが詰まってるのよ。スペックじゃないの。「好き」っていう感情に、理由も条件もいらないの……。

A子: 急にいいこと言おうとしてポエムに入らないでください!

(そこへ、腕を組んで仁王立ちしたC子(43)が背後からぬっと現れる)

C子: ……ちょっと二人とも。いつまで給湯室でサボってんの?

A・B: (びくっとして)C、C子先輩……!

C子: デスクまで二人の怒号が聞こえてたわよ。「178がどうの」「8センチの不法侵入がどうの」って。仕事しなさい、仕事!

A子: す、すみません!B子さんがマッチングアプリの178cmの男に異常に粘着してて……。

C子: ハァ……呆れた。大人ならね、身長の数cmなんてどうでもいいのよ。男は「中身」と「包容力」、そして「誠実さ」。条件なんかで人を測るから失敗するの。

B子: (目を輝かせて)流石C子さん……!経験豊富な大人の意見だ!

C子: そうよ。条件なんて関係ないの。……だって、私の推しの「レン君」を見てごらんなさいよ!? 身長185cm、職業・魔界のプリンス、年収・国家予算レベル! マントにしわ一つない男!顔が天才で、歌も上手くて、ブログの文章まで誠実で完璧なんだからッ……!!(急に胸の前で手を組んで乙女の顔になる)

A子: いや、ゴリゴリ<ごわごわ>に最高峰の条件揃っとるやないかい!!

B子: C子さん、条件フルコンプじゃないですか!(笑)

C子: (ハッと我に返って顔を真っ赤にし、二人のお尻をパンッと叩く)う、うるさいわね!いいから早くデスクに戻りなさい!

A・B・C: どうも、ありがとうございましたー!<今日という日のどこかで、あなたがふっと笑顔になれる瞬間がありますように。>


【あとがき】
コメント欄で出会ったみなさんのリアルな言葉たちを、ギュッと詰め込んで一つの漫才にさせていただきました。
誰かの言葉とまた誰かの言葉と重ねて、新しい物語や笑いになっていく……そんな奇跡のような時間を一緒に作ってくださり、本当にありがとうございます!
頂いた嬉しいコメント、また新しい物語にさせていただくかも?


この裏側、非常階段で繰り広げられていたもうひとつの会話劇。
♯1.2|四捨五入で170cmの男と心の身長を30cm盛った私|非常階段からのチェックリスト
🌸最後までお読みいただき、ありがとうございました。
📌 第1話はこちら
📚 全話まとめて読む
『名前のないチェックリスト』全10話マガジン

☕ 読後の給湯室はこちら
24歳のA子、33歳のB子、43歳のC子が
本編を「女子の本音」で勝手に語っています。
給湯室のチェックリスト①はこちら
※給湯室をまとめて読む方はこちら
給湯室のチェックリスト全収録マガジン

🚬非常階段の反応はこちら
27歳・D子、41歳・E介、55歳・F美が
給湯室の会話に毒を吐いてます。
🔙♯0|非常階段からのチェックリスト
📚 非常階段シリーズまとめ
非常階段からチェックリスト全収録マガジン

✒制作ノート
📌①身長を5cm盛る人許せますか?|制作ノート①
📚制作ノート収録マガジン


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