『リズム天国 ミラクルスターズ』をプレイした結果、目を潰すことを決意した
話題性に頼っていないと褒められたので、話題作にすり寄ってみた
先日、こうお褒めいただいた。
サバチーさんは全くのゼロから創作を生み出しているから、PV数は題材の話題性に頼らず全部自分の力で稼いだものであって、それがスキ率の高さにも繋がっていてすごいな〜といつも思っています!
サバチーさんは全くのゼロから創作を生み出しているから
ほえ……?
そうか。
俺のPVが伸びないのは、既に求心力のあるコンテンツを題材にした記事を全く書かないからか!!!
目から逆鱗!!!
開眼というか、開瞳孔である。
確かにこの前サンリオキャラクター大賞の記事を書いた。
しかし、noteというプラットフォームにおいてサンリオをテーマにしている記事は少ない。
なぜか。
答えは単純だ。
コンテンツ自体に求心力はあっても、サンリオにお熱な人間は全ての時間とお金と人生をサンリオに注ぐくらい熱狂的なので、俺の記事を読んでいる暇などはない。
彼らは記事を読む前に公式グッズの抽選に並んでいる。
俺の記事はスマホのスクショフォルダにすら入らない。
他にも『探偵はBARにいる』の記事や、chelmicoの記事を書いたりもした。
だがどれもみんながみんな知っているジャンルではなく、深く狭いニッチに刺さるものであって、PV数を伸ばす手助けにはならない。
俺の記事は毎回、100人中3人にだけ深々と刺さり、残り97人には存在すら認知されない。
刺さった3人の熱量だけでスキ数を稼ぐという、ある種のカルト経営に近い。
信者は熱いが、信者の数が絶望的に少ない。
クソッ……。
好き嫌いせずにみんなが大好きなものも一緒に美味い美味いと食っていればよかった……。
俺はラーメンが好きではない。
ハンバーガーやピザも好きではない。
でも生魚や内臓肉やキノコは好きだ。
俺はそういう人間だ。
世間が国民食と崇めるものに興味がなく、誰も並んで食べようとしないものを喜んで食う。
食の好みからしてもう、PVを稼ぐ気概がなかったのだ。
生まれた瞬間からニッチだった可能性すらある。
だが、noteの「急上昇キーワード」とかいうどうしようもない検索指標で、俺も大好きなものを見つけた。
リズム天国 ミラクルスターズ
このゲームはフルーツパフェだ。
ラーメンが嫌いな人間はここにいる。
カレーが嫌いな人間が友達にいる。
ただしフルーツパフェが嫌いな人間はこの世に存在しない。
なぜなら嫌いな奴はもはや人としての心が残っていないので、人間としてはカウントされないからだ。
反論は受け付けない。
フルーツパフェを嫌う人間の意見は、そもそも人間の意見として登録されない仕組みになっている。
フルーツパフェ、そしてリズム天国。
これが唯二の俺とその他人類が共通で好きなものだ。
PV数が欲しいので、今日はリズム天国の話をする。
生まれて初めて、話題性というものにすり寄る。
媚びる。
土下座に近い。
まず、リズム天国を知らない人に言っておきたいことがある。
これは音ゲーではない。
その名に恥じぬリズムゲーだ。
じゃあ音ゲーとリズムゲーの何が違うのだとアホ面で首を傾げるそこのお前に、分かりやすく説明する。
音ゲーというものは基本的に画面上部から流れてくるノーツをメロディに乗って叩く。
リズムゲーは譜面がなくともベースのリズムさえ掴めれば誰でもプレイすることができる。
文学的に言うなれば、音ゲーは佐助がやっているもので、リズムゲーは春琴師匠がやっているものだ。
春琴抄を読んだことがない人は「何言ってんだ」と思うかもしれないが、これはちょっとしたブラックユーモアだ。
安心してほしい、読んでなくても後半でこの比喩がボディブローのように効いてくる構成にしてある。
何が言いたいかと言うと、このゲームは圧倒的にハードルが低い。
音ゲーと聞くと誰しもが、ゲーセンでヨレヨレのTシャツとダンロップの靴と指紋だらけのメガネを装着したナイスガイ達が、顔に見合わぬ俊敏さででかいボタンをポチポチしている姿が思い浮かぶはずだ。
だが、リズム天国はマジでお子さんでもできる。
なによりビジュアル、キャラクターがめちゃくちゃ可愛い。
音楽も全曲あの「つんく♂」が作曲しているので、めちゃくちゃキャッチーだ。
そんなリズム天国の11年ぶりの新作が、7月2日にSwitchで発売した。
リズム天国シリーズは初代のリズム天国からリズム天国ゴールド、みんなのリズム天国、リズム天国ザ・ベスト、そして今回のリズム天国ミラクルスターズを入れ全5作リリースされているが、俺はその全てをプレイしている。
人生の貴重な時間を、ボタンを押すタイミングにひたすら捧げてきた男の言葉である。
そんな俺からのレビューだ。お前らはありがたく聞く義務がある。
まず、音楽やミニゲームの出来は良い。
さすがリズム天国と言ったところだ。
つんく♂のキャッチーなメロディに、多彩な少し変わったキャラクター達が楽しげに、そしてコミカルに動き回る。
事前情報なしにプレイすると「はっ!?8面で終わり!?」となるが、今までの作品ではなかった「裏面」や「ナイトモード」も実装され、初心者以外にも歯ごたえのある内容になっている。
だが、今作には致命的な欠陥がある。
可愛い女の子キャラが少ない!!!!!!!!!
ざけんじゃねえぞ!!!!!!
リズム天国といえば可愛い女の子キャラだろがい!!!!!
ここは音楽ゲームの評価軸として一切ブレてはいけない、俺の中の第一憲法である。
楽曲構成やUIの快適さより先に問われるべき絶対条項だ。
ここで誤解して欲しくないのは、可愛いと言っても萌え萌えきゅんでおパンツ丸見えみたいなやつではない。
デフォルメされたキャラクターだ。
例えばみんなのリズム天国の「バッティングショー」に登場する「ピッチャー」だが、こんな見た目をしている。

かわゆい。
な?
萌え萌えきゅんではないだろ?
そして俺の最推しがこいつだ。
こいつもみんなのリズム天国のキャラで、タイトル画面にしか存在していない謎のキャラだ。

良い……。
良いよな?
良い……。
見てくれ。
このぱっつん黒髪ストレート。
Perfumeで言うならかしゆか。
ドラマーで言うならシシドカフカ。
パトレイバーで言うなら香貫花・クランシー。
リンダキューブで言うならサチコだ。
この並びを見て一発で分かった人、握手しよう。
俺たちは同じ沼で溺れている。
かわゆすぎる。
これがリズム天国の真髄だ。
ミラクルスターズにはその真髄が、ない。
唯一野菜をキャッチするゲームに出てくる「サチコ・ダイヤモンド」とかいう狂った名前のキャラは好みだが、後ろ姿の人妻がケツを振りながら鼻歌を歌うという少しフェティッシュがすぎるものなのでノーカンだ。
あと、シュート練習をするゲームに出てくる「エースストライカー・ソラ」も好きなのだが、こいつに至っては男の子なのか女の子なのかよく分からないので、話はもっとフェティッシュな方向に向かっていくことになる。
俺のレビューが徐々に風俗レポートみたいな語調になってきていることに、誰よりも俺自身が引いている。
これは本当にリズム天国なのか?
天国要素がかわいい女の子だと仮定するならば、このゲームはもはやただの「リズム」だ。
天国が抜け落ちた瞬間、俺の中でこのタイトルは急に無宗派の音楽ゲームに格下げされる。
そうか……。
そういうことか……。
任天堂とつんく♂はリズムゲームから、よりプリミティブな音楽へとフェーズを移したのか。
そう思うと合点がいく。
俺は今まで佐助だった。
春琴師匠の美しさに見惚れ、視界という邪念によってリズムの何たるかを知らなかった。
つんく♂は喉頭癌という大病に見舞われ、自身の声が出なくなっても負けなかった。
新たな境地を見出した。
つんく♂は俺にも佐助のように「まち針で目を潰せ」と言っている。
その結果が可愛いキャラの不在だ。
なんだか、ものすごく深い音楽の真理に辿り着いてしまった気がする。
ニッチな内臓肉やキノコばかりを食っていた俺が、PV欲しさにみんな大好きなフルーツパフェに手を出した結果がこれだ。
得たものは、音楽への開眼。
失ったものは、可愛い女の子キャラと、俺の正気。
『リズム天国 ミラクルスターズ』は、ただの、そして真に「リズム」だった……。
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