“一日休養、一日教養”(松下幸之助)に腹落ちした日――部下を持つ上司の仕事観と葛藤

1. はじめに:働き方の変化と誤解
ここ数年、ワークライフバランス(WLB)などの働き方に関する言葉が身近になってきました。
この記事は、「部下を持つ上司としての立場」と「自分の仕事観」に葛藤がある中で、松下幸之助の「一日休養、一日教養」という言葉を知り、働き方やWLBを考え直してみたら気持ちが和らいだという話です。
はじめにお伝えいたしますが、この文章は育休や休暇の取得を否定する意図は一切ございません。
わたし自身、育休取得や、自身や家族のことで急遽休みをいただいた経験があります。
ただ、時代の流れを受けつつも、職場全体のモチベーションを下げないために、上司の立場として感じていることも、少し踏み込んで書いてみようと思いました。
置かれている自身の状況や立場、また、様々な考え方があると承知していますので、色々な意見が聞けたら嬉しいです。
先日、マガジンに追加させていただいた「怒リーマン」さんの記事
清々しくもあり、私には正直ここまで言えません…とたじろいでしまう迫力です。
▶︎ワークライフバランスの意味、まちがってんぞ・・・|怒リーマン
ですが、私はこの記事の内容に結構共感しています。
みなさんは、ワークライフバランスという言葉を、どのように受け止めていますか?
本来この言葉は“仕事と生活の調和”を意味するもので、「どちらも大切にしながら、充実した毎日を送る」ことが本来の目的なはずです。
しかし、私の職場では、「仕事とプライベートを完全に切り分けること」や「働きすぎないこと」として一部の声の大きい人たちに受け止められているように感じます。
また、一部の上層部が「自分の部署は休みやすい」というアピールのため、業務内容の調整をせず、若い人たちにとにかく休みを取らせている状況もあります。
休養を取ることは大切で、わたし自身、育休や休暇も大切にしてきたつもりです。
しかし、実際には、耳触りの良い言葉を曲解し“休むこと”が目的化されてしまい、当然の権利とばかりに主張して、与えられた仕事や責任を果たさないまま休みに入ってしまう…というケースが増えているように感じています。
私の勤めている会社の場合、働き方や業務の見直しが少しずつ改善されていますが、仕事の中身自体(本質)が変わることはないです。
そのため、その仕事のシワ寄せは、同僚やそれを管理する私に直に押し寄せてくるのです。
2. 本音としての部下への思い
例えば、「明日から休みなので、この資料の確認をお願いします。」と部下から申し出があったとします。
正直な気持ち(本音)はこんな感じです。
・休むの分かってたなら、もっと早く持ってきて
・修正の対応はどうするの?(修正があると不機嫌になるの?)
・スケジュール管理も段取りも私任せ?
…でも、私は上司として、手を止めて話を聞き、資料を確認し、結局「あとはやっとくよ」となるのが現実です。
これを防ぐために、進捗の連絡や相談を日頃からしてもらっていますが、中にはそれらを無視して、自信満々で“完成形”をドンと持ってくる部下もいます。
実力を伴わない自信家ほど、指導も難しいです。
しかも、最近は指導という行為自体に時間も気力も消耗します。
仕事を振られるかもしれない同僚たちも聞き耳を立てている中で指導を避けることはできません。
「休む」という権利部分を否定せず、仕事のやり方を納得させる指導をしても、「次から気を付けます」と無罪放免です。
感情を押し殺し、淡々と的確に問題点を指摘しなければ、このご時世、指導そのものがハラスメントと言われてしまう危険性をはらんでいます。
休みという権利を、中途半端な仕事の免罪符に使われていると感じてしまう私は卑屈で嫌な上司なのでしょうか。
結局、休暇取得数の多さと若手の評判を気にする上層部と、それをママ受け取る若手の狭間で、あらゆる仕事のシワ寄せを(当たり前に仕事をこなすと思われている)中間層が受け持つことになっている現状に「そりゃ辞めたくなる人も出てくるよな」と思ってしまいます。
ちなみに私は「休むな」と言っているわけではなく、休んでもいいけど、与えられた仕事はきちんと済ませる段取りをしてから「休もう?」と思っているのです。
私は、自分が元々持つ価値観を、考え方の一つとして教示することはあっても、部下に押し付けることはありません。
また、出来ているかは分かりませんが、自分の価値観に凝り固まっているわけでなく、様々な価値観を認識するようにはしています。
つまり、本音と役職としての立場からの発言にはギャップがあります。
こうして振り返ってみると、結構ストレスだなって思います。
3. 私と仕事の距離感
このような日々の中で「私が思うWLBって何だろう」「自分の働き方って、これでいいの?」と考えることがよくあります。
そんなことを考える中で、これまで何度か、仕事とプライベートを完全に切り分けようとしたこともありました。
仕事が終われば仕事のことは一切考えない、仕事に役立つ勉強も家ではしない、といった感じです。
が、どれもあまり上手くいきませんでした。
「明日アレしなきゃな、でも今は考えないようにしよう」といったように、切り分けようとすることがストレスになり、私にはできませんでした。
最近、そうした私の気持ちを腹落ちさせてくれた言葉に出会いました。
4. 松下幸之助の唱えた「休養と教養」
みなさん、松下幸之助さんの「一日休養、一日教養」という言葉はご存じですか?
松下幸之助(まつした・こうのすけ)
1894年11月27日生/1989年4月27日没(享年94歳)
パナソニック(旧・松下電器産業)創業者。
電球ソケットの製造から始まり、次々とヒット商品を生み出し、世界的企業へと成長させた。
戦後はPHP研究所を設立し、倫理・教育・出版活動にも注力。
松下政経塾を創設し、次世代の政治・社会リーダー育成にも尽力した。
松下さんは、昭和35年から以下の信念の下、5年の歳月をかけて週休2日制を導入しました。
「事業は人なり。
教養がなければいい仕事はできない。
しかし普段は忙しく、時間がとれない。
だから、一日は休養、そしてもう一日は教養の時間にせよ」
いまでは、ごく当たり前ですが、週休2日制は、休養+休養ではなく、休養+教養の実現のため、導入されていたのですね。
一日休養、一日教養 - カレッジサプリ
他社の先がけとなった画期的制度の導入 | 松下幸之助.com
5. 私のWLB(仕事と生活の調和)
「一日休養、一日教養」という言葉を知り、私は、
“働くこと”は“休むこと”の対義語ではない🌱
WLB=白か黒かじゃなくて自分なりの調和でいい🌿
と思い、改めて自分にとって最適なWLBとは何なのかを見つめ直してみました。
私には、やはり生活と仕事を切り分けて過ごすよりも、生活の一部に仕事があるという状況の方がすんなりくるなと思いました。
気持ちの休まる家に居ながらも、どっかで仕事のことは考えていても良いだろうし、自分時間を作って、仕事に関すること(資格勉強や思考整理)をしたっていいじゃんと思うようになりました。
当然、家事も育児もしながら、妻とお互い好きなことができる自分時間を作るという前提です。
私にとっては、生活の一部に仕事が存在し、休みの日や自分時間の過ごし方に、「休養」と「教養」があることで調和が保たれるなと思いました。
ちなみに、私にとってnoteは大切な教養です。
子育てや仕事に関する様々な境遇の色々な価値観の記事を読むインプット、日頃の想いを整理しながらまとめるアウトプットをする場にしています。
捉え方は様々あるかと思いますが、毎日バタバタだけど、なんとなく「自分らしく働きたい」と思っているパパママやnoteの時間を大切にされている方に、この「一日休養、一日教養」の考え方が、少しでも心に残ればいいなと思っています。
みなさんが考える仕事への距離感や大切にしているバランスがあれば聞かせていただけたら嬉しいです。
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📢 トヨタ会長の言葉に学ぶ|リーダーに求められる5つの行動
→たくさんの部下を持ち、大切に思っているリーダーの言葉は響きます。

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