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産業オープンダイアローグ勉強会(2025年度 第5回)

 12月18日(木)夜、2025年度第5回産業オープンダイアローグ勉強会をオンライン開催しました。参加者は8名でした。前回の勉強会の記録はこちら
 今回は10月に副所長の春日未歩子と私が参加した、ダイアロジカル・スーパービジョンのセミナーの報告と、セミナーで紹介された演習を実際にやってみました。

▼対話のためのガイドライン

 ちょうど掲載したばかりのコラムから、カイ・アルハネンさんの「対話のためのガイドライン」を紹介しました。

対話のためのガイドライン
1.聴くListen
2.他者に加わる Join others
3.直接尋ねる Ask directly
4.共通の言葉を生み出す Create common language
5.違いを模索する Explore differences
6.隠れて見えないものを探す Search for hidden things
7.より大きな視点で考えてみる(全体像を考える) Examine the bigger picture

 コラムにも書きましたが、対話という交流で特に大事なのは、「互いの違いを認識し、そこに架ける『橋』は模索し続けることではないか」と私は考えています。

▼対話とは「対等に向き合い、互いの語りを通して新しい視点を模索すること」

 ちなみに「対話とは何か」について、同コラムで以下の4つを挙げました。

対話とは何か
・対等に向き合う
・相手の話をジャッジせず聴き、理解しようとする
・その過程で浮かんだ自分の考えを言葉にする
・互いの語りを通して新しい視点を生み出す

 ただこれは「よい対話」のための条件という感じですね。
 「対話とは」と聞かれたら、

対等に向き合い、互いの語りを通して新しい視点を模索すること

くらいのシンプルな定義になるのかなと思っています。

▼2つの演習を行った

 ミニレクチャー後、セミナーで学んだ2つの演習を行いました。
 
▽「三角形の角の関係性」の演習
 セミナーで紹介されたスライドを少しアレンジしたものをお示しします。

 2人1組になり、カウンセラー役が、①「あなたの職場のコミュニティの基本的な仕事はどのようなものですか?」と尋ね、説明してもらいます。
 次に、②「その基本的な仕事を達成するために、どのような構造があなたの役に立つでしょうか?」と尋ねます。構造とは、組織の体制だけでなく、どのような支援があるか、どのように組織化されているか、意思決定がなされるのか、といったことも含みます。こう問われると、自分の職場コミュニティがどのような構造を持っているのか、改めて考えることになるわけです。
 そして最後に、③「あなたの職場における専門職間の相互の関わりの質はどのようなものでしょうか?」と尋ねます。派閥に分かれ対立しているとか、誰と誰は仲が悪く業務に支障が出ているとか、誰かが孤立しているといった問題が語られるかもしれません。
 カイさんによると、寄せられる相談のほとんどは③であるが、③の解決のためには②に焦点を当てる必要がある、とのことでした。これは納得です。こうやって順序立てた問いに答えることで、問題が扱いやすくなっていくのです。
 
▽「私が影響を与えられること、私が決められること」の演習
 続いて以下のような円をイメージします。

 やはり2人1組になって、自分の職場の問題について想像します。カウンセラー役は、①あなたが影響を与えられて、あなたが決められることは何か、②あなたは影響を与えられるが、決められないことは何か、③あなたが影響を与えることも、決定することができないことは何か、を順番に尋ねていきます。
 このように順序立てて尋ねられると、実は自分が影響を与えるなど無理だと考えていたことが、ひょっとすると何かできるかもしれないと気づいたり、アクションを起こしてみようついった考えがよぎるかもしれません。
 今回のセミナーもそうでしたし、chisatoさんのセミナーに参加していても、フィンランドはこういった問い立てがとてもうまいなと感じます。一体どんな人たちがこういったことを考え、体系化し、全土に広めていくのだろうととても興味を持ちます。

▼「語り」を大切にする人たちの集まりなのだ

 そして演習の様子を拝見していると、それぞれの参加者が、自分の思いを語ることをとても大切にしているし、相手の「語り」もとても大切に扱っているのが伝わってきて、つくづくいい仲間が集っているのだなあと感じ入ってしまいました。
 
 今年度第6回は2月19日(木)、今回の演習の続きと、オープンダイアローグの実践を始めた学生相談室のお話を伺います。

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