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命とお金を賭ける不法入国方法、ドンキープロセス|不法入国するインド人達【1】✮コミックエッセイ✮

トランプ政権の厳格な取り締まりにもかかわらず、ドンキールートを利用したインド人によるアメリカへの不法入国は続いています。カナダの移民政策、人身売買ネットワーク、経済的動機が背景にあり、2023年の約97,000人という規模から若干減少したものの、ルートは依然として機能しています。


Ⅰ.「ドンキー」とは何か? 仕事の為に命とお金をかけるインド人達✮

漫画のテキスト
1:インド人の不法入国者増加中
毎年多くのインド人が海外に不法入国しておりここ数年では更に増加傾向にある。 あるインド人「インドでは仕事がない、良い生活のために他の国行きたい。でもビザがもらえない」Donkey Processを選択せざるを得ない 夫「国境を越えて不法入国する事をドンキーっていうヨ。すごいリスキー、お金はかかるし死ぬ人もいる。(ドンキープロセスと言ったら違法でノービザで行く事。ドンキールートとかドンキーフライトとかも言ったりする)」
2:ドンキーの由来(ロバでもゴリラでもペンギンでもないヨ)
言葉の由来はパンジャブ語のdunkiで「あちこち飛び回る」という意味。シャー・ルク・カーンが主演する同名のヒンディー語映画「Dunki(2023年)」でもこの題材は取り扱われている、 夫「パンジャーブの人が1番違法でどこかに行くイメージが強い。グジャラートも。ハリヤナも増えてる」
3:高いお金払って死ぬかもしれない
夫「インドにいるエージェントに25ラーク払う。最初は同行者がいるけど途中から自分達だけで行く事になる(入国までは何日もかかる。船と徒歩だったり)、これは一例」 25ラークは250万ルピー。相場は150万〜400万ルピー。※1ラーク=10万  悲惨な事故も多い、凍死したりとか半分位死んじゃう。家族がバラバラになったり向かう途中でレイプや悪い事されたりもする。でもそもそも違法行為してるから言えない。
4:政府がなぜ仕事を作らないのかと夫は言ってます
夫「インド人いっぱい死んでる。国境付近で死ぬ事が多い。それでも良い生活を求めて他の国へ行きたい」アメリカ、カナダ、UKに行きたい人が多いヨ」成功すればインドより遥かに良い給料、良い生活! 失敗すれば借金だけ残る、最悪死ぬ・・・。 インドの特に都心部以外の若者の仕事の無さは深刻なものとなっている。ドンキーではなく合法的な方法では高学歴・富裕層も海外へ流出。インドでは現在雇用機会の創出は大きな課題だ。
トランプ政権下による不法入国者の取り締まり強化される2025年前に描かれたため、一コマ目では「さらに増加傾向にある」という表現になっています。[漫画初出:2024/07/24]

250万インドルピーは、2025年8月28日時点の為替レート(1.6922 JPY/INR)に基づくと、約423万500円です。

夫は幸い親族が日本で働いていたので、日本に来ることができました(家族ビザ→ビジネスビザ→現在、配偶者ビザ)。夫の兄上と夫は同じ条件でビザの申請をしましたが兄上は却下されてしまい、夫は申請許可がおりました。

兄上は兄弟の中で一番学費をかけられており大学を出て頭も良く英語もペラペラですが、インドの就職事情の悪さ(就職の口が少ない上に不正行為が横行)により今年結婚が決まるまで、仕事が見つかりませんでした。

🇮🇳夫「バングラデシュ、パキスタン、ミャンマー、アフガニスタンの人達は不法入国でいっぱいインドに入ってくる。お金をもらえれば中に入れてしまうインド人がいる、ファイヤ(発砲)しない(さすがにパキスタン国境の警備は厳しいと思うけど)。でもインド人は他の国行くといっぱい死ぬネ😂」

2023年2月、コロンビア国内のドンキールートを進む人達。

Ⅱ.仕事がないインドを出て、アメリカに押し寄せる✮

漫画のテキスト
1:不法入国によりアメリカで逮捕されるインド人は増加傾向にある
インドで不法入国を意味するドンキープロセスにより海外に行くインド人が年々増えている 夫「インドで仕事ないからネ。(深刻な問題)」 2022年10月から2023年9月の間にアメリカに不法入国し逮捕されたインド人は過去最高の96,917人だった。※米国税関・国境警備局(UCBP)のデータ。カナダ国境やメキシコ国境で逮捕されたり入国後に逮捕される。 危険なルートにより死者が多数出ているにも関わらず密入国する人が後を絶たない。
2:アジア諸国ではインドが一位
米国法執行機関「不法入国に成功した人は逮捕された一人につき10人はいるだろう」 アジアではインド人が1番多い(グラフ画像)提供:移民研究センター 夫「アメリカではインド人が3番目に大きな不法移民グループで多分まだ増える」
3:良い暮らしを求めて行くが道中が過酷過ぎる
夫「逮捕された人の殆どは成年独身者だけど、一家全員であったり保護者のいない子どもだけの場合もある・・・」逮捕される前にも国境まで危険なルートを歩いてくるからグループからはぐれてしまい凍死したり、餓死したり・・・
4:家族離散も。日本も他人事ではないかもしれない
家族で不法入国しようとした父親が子どもを抱え国境の壁を登っている時に転落して亡くなり生き残った母親はアメリカ側に、子どもはメキシコ側にいて家族が離散状態になる事もある。 津籠「インドだけでなく様々な国から来ているわけでこうまでしないといけない生活状況に追い込まれているという事実がシンドい・・・日本も今や他人事ではない状況に向かっているかと・・・しれっと行われているおかしな事や状況に我々も声をあげていかないと国が破綻してしまう」 これは偶々把握されたケースであり、アメリカ側には親を失ってしまった子ども達が多くいると予測されている。
[漫画初出:2024/07/27]

「グジャラート州の家族か、パンジャブ州、ハリヤナ州、アーンドラ州の若者たちが不法入国している」というコメントも見かけました。グジャラート州だと、なぜ家族でインドの故郷を離れるのが多いのか気になるところ…。

中国では過酷な亡命ルートを「走線」と呼び、2022年中国人の亡命者も増えています(南部国境で2022年から2023年で10倍)。

アメリカへの不法入国は今後、カナダの移民制限強化や印米間の協力深化により、不法越境の数はさらに減少する可能性がありますが、完全な阻止には時間がかかりそうです。

# シリーズ続き

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# 初出・更新履歴

本記事は「不法入国するインド人達【1】仕事の為に命とお金を賭する(初出:2024年7月24日)」「不法入国するインド人達【2】アメリカに押し寄せ中(初出:2024年7月27日)」をnote用に本文を書き直しまとめたものです。

# 当サイトについて

当サイトは、インド人夫が語るインドカルチャーやニュース、私達国際結婚夫婦の日常をメインに綴っています(夫がネタ放出、私妻が編集作画)。

夫は北インド出身です。「インドでは――、」とよく語りますが、インドは広い上に多民族多宗教多言語国家のため、南インドなど地域により異なる場合があります。その点ご留意いただき、北インドの某インド人はこういう感覚なのか〜という感じで読んでいただけると幸甚であります。基本的には楽しんでもらえるような記事を発信していますが、真面目な題材も扱います。参考文献を併せてご覧いただくとより詳しく知ることができます。

「インド人夫と日本人妻|自己紹介」より

# 参考文献

1) The Economic Times: Indians risk illegal 'donkey' migration to chase American Dream.(閲覧日:2024年7月23日)
2) Mallika Mehzabeen. Explained: What Is The Meaning Of ‘Dunki’, And From Where Does The Term Originate? India.com(閲覧日:2024年7月23日)
3) Ashish Chauhan. 97,000 Indians held trying to enter illegally: US customs. The TImes of India(閲覧日:2024年7月26日)
4) Masood Farivar. Undocumented Indian migrants chart new path to US via Canada. Voanews(閲覧日:2024年7月26日)
5) 渡辺 公介. アメリカへ“亡命”目指す中国人が急増? いったいなぜ? NHK国際ニュースナビ(閲覧日:2024年7月26日)
6) 小野原遼成. アメリカ国境で中国人の不法入国が10倍増、決死のジャングル越えの理由とは? ダイヤモンド・オンライン(閲覧日:2024年7月26日)

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津籠茶里🇮🇳 我が夫はインド人 応援、嬉しいです♪🙏🦭