人生最後の食事は、たぶんチャーハンだと思う~忙しい先生のための教師飯④|食×授業 #17
共働きのわが家。
現役時代、私が夕食当番の日に大事にしていたのは、次の4つでした。
・忙しいけれど、コンビニやカップ麺だけには頼りすぎたくない
・できるだけ短時間で簡単に作りたい
・でも、ちゃんとおいしくないと嫌だ
・せっかく作るなら、授業にもつながると嬉しい
この条件を満たして、実際に作っていた(今も作っている)ものを、「教師飯」としてシリーズで紹介しています。
今回の主役は、テーブルマークの「焼きめし」です。

1.限界の夜、私を救ってくれた「焼きめし」
学年会、保護者対応、終わらない採点……。帰宅した頃には、「今日はもう無理だ……」という日がありますよね。冷蔵庫を開けても、料理を頑張る気力は残っていません。
そんな時、わが家で何度も助けられてきたのが、テーブルマークの「焼きめし」でした。
袋を少し開けてレンジへ入れるか、あるいはフライパンで軽く炒める。それだけなのに、ちゃんと美味しいのです。しかも、どこか懐かしい。疲れた日に、妙にしみる味です。
私はチャーハンが大好きです。今でも週に1度は食べますし、中華料理店に入ればまずチャーハンを頼みます。ラーメン屋でも、町中華でも、サービスエリアでも、ついチャーハンか炒飯の文字を探してしまいます。
「人生最後の食事は何がいいか」と聞かれたら、たぶんチャーハンを選ぶでしょう。それくらい好きなのです。
もちろん、冷凍チャーハンもかなり食べてきました。各社の商品をもう何袋食べたかわかりません。ニンニク強め、背脂系、パラパラ感重視……どれも美味しいです。
でも、結局いちばん好きなのは、この「焼きめし」でした。
「チャーハン」ではなく、「焼きめし」。この名前も、なんだかいいですよね。
2.記憶の味と、ナルトの安心感
まず、少し昔懐かしいパッケージが好きです。変に尖っていません。
「ガツン!」でも「背徳感!」でもない、なんというか、安心するデザインです。
そして中を開けると、ちゃんとナルトが入っています。あれを見ると、少し嬉しくなります。味も優しく、濃すぎず、脂っこすぎません。でも、ちゃんと満足感があります。
なんでこんなに、この焼きめしが好きなんだろうと考えてみました。子どもの頃、近所の中華屋で食べた味に似ているからでしょうか。あるいは、休日の昼に母が作ってくれたチャーハンに近いのかもしれません。
理由は自分でもよくわかりませんが、食べると「ああ、これこれ」と妙にしっくりくるのです。冷凍食品なのに、どこか「なつかしい記憶の味」なのですね。
3.一皿の向こうに広がる「地理」の世界
そういえば、チャーハンを食べるたびに思い出すことがあります。
中国料理は、地域によってかなり特徴が違います。一般的に、中国北部は小麦文化です。寒く乾燥した気候の中で小麦が育ちやすかったため、餃子や麺料理が多いと言われています。
一方、南部は米文化です。チャーハンのような米料理は、温暖で水が豊富な地域で発展しました。つまり、あの一皿にも、気候や地理が関係しているわけです。
さらに、四川料理の辛さも有名ですね。四川省のような高温多湿な地域では、発汗を促し食欲を増進させる香辛料を生かした料理文化が育ったと言われています。
食文化には、その土地の自然や暮らしが表れます。授業で教えたことが、なぜかチャーハンを食べている時によみがえるのです。教師という仕事は、こういう瞬間がありますよね。日常と授業が、頭の中でつながってしまうのです。
4.ひと手間のアレンジで「余白」を作る
私には、この焼きめしの大好きなアレンジがあります。
ひとつは「納豆チャーハン」です。フライパンで温めた焼きめしに、納豆を投入します。ここでのポイントは「福神漬け」です。刻んで少し入れると、食感と甘みが妙に合います。最初は半信半疑でしたが、今では完全に定番になりました。さらに刻み葱も入れます。それだけで、急にちゃんと作った感が出るのです。疲れて帰ってきた夜でも、少し幸せになれます。
教師は、毎日ちゃんと頑張ろうとしてしまう仕事です。でも、毎回100点の夕飯を作ろうとすると、どこかで苦しくなってしまいます。
冷凍チャーハンくらいがちょうどいい日もあります。いや、むしろ、そういう「余白」があるからこそ、また次の日、教室に立てるのかもしれません。
今日も冷凍庫には、テーブルマークの焼きめしが入っています。それだけで、少し安心している自分がいます。
今日の話が、社会科の面白さを思い出すきっかけになれば嬉しいです。 このテーマを「中学社会科の視点」で読み解く授業は、メンバー限定でお届けしています。 土曜夜の社会科教室で、学びなおしを一緒に楽しみませんか。
👉 入学案内はこちら
▼食×授業シリーズ
前回:
第16話:絶品讃岐うどん
次回:
第18話:サッポロ一番塩らーめん
▼食×授業シリーズがまとめて読めるマガジン
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!