主観視点が描く真実と虚構【 コールオブデューティ ブラックオプス 】(360)
CoDシリーズの名作といえば…
20作を超えるシリーズとなったミリタリーFPSのコールオブデューティシリーズ。僕も中古価格が落ち着いた頃にキャンペーンをダラダラと遊んでいる。(残りは新MW2、3、BO6、BO4のスペシャリストHQ)
本シリーズの魅力は、映画顔負けの力強い演出と緊張感を絶やさないストーリー、そして魅力的なロケーションだ。そんな大シリーズの中でも特に自分が好きなキャンペーンは今回紹介させていただく、2010年発売の7作目「コールオブデューティ ブラックオプス」だ。

シリーズの傑作として名高い4作目「CoD4 モダンウォーフェア」(2007)、そしてアメリカ本土決戦というシナリオが刺激的すぎた6作目「CoD モダンウォーフェア2」(2009)と演出面、ゲーム面でも進化が著しく進化してきたCoDシリーズ。正直言ってMW2が大満足すぎて「これ以上グラフィック以外どう進化させる所なんてあるのか?」という問いに対して開発のTreyarchが本作「コールオブデューティ ブラックオプス」で出した答えは更なるシナリオ面の強化だった。
その物語は真実か
物語は米ソが睨み合う1960年代。手足を縛られ何者かに尋問を受けるCIA工作員アレックス・メイソンが、ここに至るまでのカストロ暗殺、ベトナム戦争など様々な秘密作戦を回想していく事で物語は進んでいく。物語が近代となりキューバの指導者カストロやケネディ大統領なども登場したりなど史実との織り交ぜが更に綿密になった一本でもある。


今までのシリーズは演出面は強いながらも、巨大な軍隊の一兵士、特殊部隊の一人として大きな戦争の一部となるシナリオが主だったおかげで、主人公のパーソナルな側面を描くことはあまりなかったが、本作では戦争の大局以上に主人公の主観での物語が重要になったのだ。
そして今までのCoDシリーズと違い、本作は精神状態が不安定な主人公の主観で物語が進んでいくので、これまでとは違う演出が施されており、FPSの主観視点の作りを逆手に取った演出には「やられた!」と唸ってしまう。おかげで僕は本作が何度も定期的に遊び返している。いつ遊んでも本作は面白い!

大暴れするキャラクターたち
そしてキャラクター達も、とても個性的になっており、クールでプロフェッショナルな兵士以上に人間味が滲み出る連中ばかりなのが楽しい。主人公のメイソンはもちろん、荒くれ者の仲間ウッズ、CIAのグラサン野郎ハドソン、隻眼のウィーバー、やたらイケメン声なボウマン、そしてメイソンの前にたびたび現れるCoD WaWにも登場したソ連の兵士ヴィクトル・レズノフなど、個性の強すぎる野郎どもが大量に出てくるぞ。

特にレズノフは、本作でも母国ソ連を売った悪漢たちに対しての復讐の鬼となり、アメリカ人であるメイソンを鼓舞し、一緒に大暴れしてくれる。こんな強烈すぎるキャラを作ったTreyarchはホント凄いよ…。

そして話は日本未発売の5作目「CALL OF DUTY WORLD AT WAR」と完全に繋がっているので、改めてCoD WaWは苦しんでも遊んでよかった。そりゃレズノフも頑張って勝ち得た祖国のために頑張ったのに、自分にそして親友ペトリェンコに対して、あの仕打ちは復讐の鬼になりますわ…。

お前そんな顔だったんか。
見どころたっぷりのロケーション
そんな本作の舞台となる戦場のロケーションも素晴らしく、キューバ、ソ連の秘密ロケット施設、映画「地獄の黙示録」を思わせるベトナムの戦場、そしてなにより香港の九龍城は見どころたっぷりだ。

入り組んだ九龍城を舞台に、ナチスの置土産を巡ってCIAと、どう考えても「そんな人数絶対必要ないだろ」と思ってしまうくらいの大軍勢でやってきたスペツナズ軍団で派手なドンパチが合戦が面白すぎる。ただし内部はゲームとして移動しやすいよう、通路は明るめな作りをしているので、クーロンズゲートやトワイライトウォリアーズなどの九龍城を期待するとちょっと物足りない。外観は大満足!


汚名返上のローカライズ
ちなみに本作のローカライズは前作「CoD モダンウォーフェア2」にて非常に残念なローカライズをしてしまったスクウェア・エニックスが汚名返上と言わんばかりに気合の入ったモノになっている。
前作で不評だった吹き替え版のみの販売から、字幕版と吹き替え版の二種類を販売し、さらに吹き替え版では堀内賢雄、小山力也、井上和彦、大塚芳忠、浪川大輔、若本規夫と豪華すぎるベテラン声優を起用しまくったりとその気合の入りっぷりに笑ってしまいました。おかげで本作はローカライズは文句なしだ。
そんなわけで本作は、前作「コールオブデューティ MW2」の衝撃以上に、シナリオ、キャラクターの面白さで新たなCoDシリーズそしてFPSゲームそのものの表現と演出の可能性を大いに感じさせてくれた素晴らしい作品です。
是非本作もリマスター…いや、リメイクしていただきたい。
DATA
CALL OF DUTY ブラックオプス
発売:アクティビジョン
(日本ではスクウェア・エニックスが発売)
開発:Treyarch
対応ハード:XBOX360、PS3(両ハード字幕版、吹き替え版あり)
Wii、DS、Steam、他
Xbox series Xでは後方互換に対応
発売日:2010年11月18日(字幕版)
2010年12月16日(吹き替え版)
ジャンル:FPS
商品ページ
CoDシリーズ感想文リンク
◀ 前作:コールオブデューティ モダンウォーフェア2 (Coming soon…!)
▶ 次作:コールオブデューティ モダンウォーフェア3 (Coming soon…!)
BLACK OPSシリーズ
コールオブデューティ Warld at War
コールオブデューティ ブラックオプスII
コールオブデューティ ブラックオプスIII
コールオブデューティ ブラックオプス4
コールオブデューティ ブラックオプス コールドウォー
コールオブデューティ ブラックオプス6
コールオブデューティ ブラックオプス7 (Coming soon…!)
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コールオブデューティ WORLD AT WAR (PC)
5作目。本作の前日譚に当たる。レズノフはこちらでも大活躍だ。
注意:以下の文章にはネタバレが含まれます!
レズノフの話をもっとしたい!!!
ブラックオプスといえばやっぱりレズノフ。一周目では今までのCoDシリーズと同じ、目の前で起きてることが全て現実だとばかり思って遊んでいるおかげで、何度もメイソンの目の前に出てくるレズノフの不自然さに全く気がつきませんでした。
ハドソンに「アイツはヴォルクタでもう死んでるよ」と途中のムービーシーンで言われても、メイソンと同じく自分も「いや、いたんだよベトナムに!」と思ってましたね。
出来過ぎた偶然も収容所を共に乗り越えた絆の力が引き寄せた奇跡だとばかり思っていました。思えば強い洗脳の暗示がレズノフとして見えているのが面白すぎる。






そして真実が語られるメイソンとハドソンからの二つの視点で同じステージを進めるところでようやく、物語の真実に気づくシーンは本当に感動しましたね。やっぱ主観視点だから出来るFPSならではの仕掛けだ。


おかげで真実を知った二周目はさらに面白く、レズノフの話をメイソン以外は無視するチグハグさや、レズノフと話すメイソンを不審がる仲間など面白くも怖い描写で匂わせていたのもやはり良い。今回記事を書くにあたって、もう一度プレイしたが、遊べば遊ぶほどほど一周目は何故あんなすんなり騙されたんだろうと思うくらい不自然で面白い。
そんなこんなでレズノフの復讐も済んで、物語は終焉を迎える。しかしメイソンに埋め込まれた洗脳は簡単に済んでいないようで不穏な結末は今でもどういう意味なのか考えてしまいますね。

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