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✈️航空会社の上級会員制度

最終更新日 2026年2月8日

航空会社の上級会員制度とは、一定の条件(年間の搭乗回数や獲得ポイント数など)を一度満たすことで、その後は特定のクレジットカードを保有し続ける(=年会費を支払い続ける)だけで、上級会員資格を半永久的に維持できる仕組みです。

こうした制度は主にJALの「JALグローバルクラブ(JGC)」やANAの「スーパーフライヤーズカード(SFC)」などが代表的で、一度入会基準をクリアすれば、以後は頻繁に飛行機に乗らなくても、空港ラウンジの利用、優先搭乗、預け手荷物の優遇など、さまざまな上級サービスを継続的に享受できるのが大きな魅力です。そのため、一時的に出張や旅行などで搭乗実績を積み、永続的なメリットを得る「修行」と呼ばれる行動が人気を集める理由にもなっています。

2024年より、JGCの入会条件が大幅に厳格化されました。一方で、SFCは引き続き単年度の「修行」での入会が可能です。しかし、近年マイレージ制度の改悪が続く中、「そもそも上級会員になるために修行する価値があるのか」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

私自身の経験から言うと、飛行機を頻繁に利用し、とくに海外に行く機会がある方にとっては、上級会員になる価値は十分にあると感じています。


1. 欠航・遅延時の優先対応

上級会員である最大の恩恵の一つは、欠航や遅延時の航空会社による対応の違いです。特に海外の航空会社が運航するコードシェア便でのトラブル時、一般会員と比べて明らかに優先的かつ迅速な対応を受けられました。これまで何度も遅延を経験しましたが、上級会員であったおかげで予定通りに旅を進めることができた場面が多くあります。

国内線でも同様に、欠航や遅延が発生した際には、アプリを使って便の変更が可能ですが、上級会員は空席待ちの順位が優遇されるため、より早い便に乗れる確率が高まります。

JALの公式サイトには「利用いただけない場合がある」との注意書きもありますが、これまでの実体験からすると、この「優先空席待ち」は非常に心強い仕組みだと感じています。https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalmile/jgc/travel.html

2. 航空会社ラウンジの利用

もう一つの大きな特典が、航空会社ラウンジの利用です。ラウンジには同伴者1名を無料で同行させることが可能です。国内線のラウンジは簡素なものが多いですが、1-2種類のおつまみと飲み放題の生ビールなどアルコール類があり、搭乗前のひとときを快適に過ごせます。JALラウンジではシャワールームも無料で利用でき、羽田空港のJALラウンジには5つのシャワーブースがあります(サクララウンジとダイヤモンド・プレミアラウンジが共用)。

ANAの場合、通常のANAラウンジにはシャワーはありませんが、ANA SUITE LOUNGE(ダイヤモンド専用)には設置されています。また、第2ターミナル内のPOWER LOUNGE CENTRALには30分1,100円で利用可能なシャワー室もあります。シャワー室は特に夏場や海外帰国後のシャワーはありがたい存在です。

さらに、国際線ラウンジでは食事の提供もあり、特にエコノミークラス搭乗時にはラウンジのビュッフェの方が機内食より満足度が高いと感じることもあります。私はラウンジでしっかり食事を済ませるため、機内食は事前にフルーツミールに指定しています。ちなみにJALのフルーツミールにはハーゲンダッツは付きませんが、3〜4種類のフルーツがあり、十分に満足できます。

私も過去に2年間JALのダイヤモンドステータスを維持しており、国内線ダイヤモンド・プレミアラウンジではおにぎり、パン、スープ、アイスクリームなど充実した軽食を楽しみました。国際線のファーストクラスラウンジでは、さらに豪華な料理が提供されます。また、海外の提携ラウンジ(アメリカ、オーストラリア、香港など)も利用可能で、いずれも料理が豊富で快適でした。

3. 座席指定と優先搭乗

前方座席を優先的に指定できるのも、上級会員ならではの特典です。特に子どもがまだ小さい時には、普通席の最前列(バルクヘッド)の足元が広い座席を指定できることで、座席の前に立って少し体を動かしたり、遊ばせたりする余裕があり、大変助かりました。
この点については、子連れディズニー旅行における飛行機移動の工夫をまとめた記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

また、前方座席の場合、飛行機を早く降りられることで、バスや電車への乗り継ぎや、入国審査において有利になります。

国際線では手荷物収納の確保のために優先搭乗がありがたく感じる一方、国内線では逆に他人が自分の横を通るのが嫌で、前方座席を指定しつつ最後に搭乗することが多いです(一人での移動時の場合です。家族旅行では子どもが小さいため、事前改札を利用しています)。

4. 手荷物の優遇サービス

JAL・ANAともに、上級会員には受託手荷物の無料許容量が国内線で+20kg、国際線で+1個追加され、さらに優先的に手荷物を受け取ることができます。特に国際線では荷物の受け取りに時間がかかることが多く、優先受け取りの恩恵は大きいです。家族旅行では荷物が多くなるため、この特典には何度も助けられました。

5. 専用カウンターと保安検査の優先通過

チェックイン時にはJALの「JGCエントランス」やANAの「ANA PREMIUM CHECK-IN」が利用可能で、保安検査もスムーズに通過できます。ただし、2025年6月時点で羽田空港のJGCエントランスは旧式の機器が使われており、パソコンを取り出す必要がある点はやや不便です。

6. ボーナスマイルとアップグレード特典

その他にも魅力的な特典が多数あります。JAL JGC会員は、毎年の初回搭乗時にクレジットカード継続による2,000マイルに加え、JGC会員特典としてさらに3,000マイルが付与されます。また、搭乗ごとに通常マイルに加えて35%のボーナスマイルが付きます。

ANA SFCの場合、ゴールドカード会員には毎年2,000マイルの継続ボーナスに加え、搭乗マイルに40%のボーナスマイルがもらえます。SFCの特典としてはさらに4ポイントのアップグレードポイントがもらえます(残念ながら、2026年度をもって終了予定)。この4ポイントを使えば、国内線の普通席からプレミアムクラスへアップグレードでき、機内食を楽しむことができます。

プレミアムクラスで提供される食事は、朝食時はサンドイッチなどの軽食、昼食や夕食時は路線によって暖かい食事やお弁当が用意されます。飲み物の中ではスパークリングワインが特に人気で、私もたいてい1〜2本いただきます。CAさんにひと声かければ、ナッツなどのちょっとしたおつまみも出してもらえます。

国際線では、エコノミークラスからプレミアムエコノミーやビジネスクラスへのアップグレードも可能で、必要なポイント数は路線によって異なり、通常4〜10ポイントほどかかります。ちなみに、ビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレードには16〜20ポイントが必要です。

前年度の搭乗実績が多いほど、付与されるアップグレードポイントの数も増えるため、よく飛行機に乗る方ほど恩恵を受けやすい仕組みになっています。

7. 家族カードの強み

上級会員の特典は本人だけでなく、家族にも恩恵があります。大人であれば家族カードを発行でき、その家族会員も上級会員と同様の扱いになります。私の妻も家族カードを保有しており、一人で搭乗する場合でも上級会員として扱われます。また、ラウンジに1名同伴可能なので、夫婦でそれぞれ上級会員になれば、家族4人でラウンジに入ることができます。子どもが成長した後も、これらの特典はさらに役立つ場面が増えていくと思います。

8. マイルの有効期限と特典航空券の価値

通常、マイルの有効期限は3年ですが、JALでは2024年からの制度変更により、3 Starまでは5年、4 Star以上では無期限となりました。特典航空券を家族分まとめて発券するには多くのマイルが必要なため、この有効期限延長は非常にありがたいです。

たとえば、2024年にアジア方面への家族4人分のJALビジネスクラス特典航空券を出発の約3か月前に発券した際には、約20万マイルに加えて約10万円の燃油サーチャージがかかりました。現金で購入した場合はおよそ70万円だったため、1マイルあたりの価値は約3円と見積もることができます。

JALビジネスクラス

一方、2025年に上海ディズニーへ行った際には、ANAのエコノミークラス特典航空券を出発の約1か月前に発券しましたが、同日の有償チケットと比べると、1マイルあたりの価値はおよそ2円程度でした。発券時期によって有償価格やマイルの価値は変動するものの、一般的にはエコノミークラスよりもビジネスクラスやファーストクラスの方が、マイルの価値が高くなる傾向があります。

JALとANAの両方の上級会員を維持する必要はあるのか?

最後に、「JALとANAの両方の上級会員を維持する必要があるのか?どちらか一方だけで十分ではないか?」という疑問について、私の考えをお伝えします。

私は2015年まではANA派でしたが、それ以降はJAL派に転向しました。当時、JALの株価がANAより1割以上安かったのですが、その後JALの経営状況は好調で、2025年5月時点ではついにANAの株価を上回るまでになりました。

とはいえ、「JAL派」と言ってもANAに乗らないわけではありません。旅行先や出発時刻、運賃、特典航空券に必要なマイル数などを比較して、その都度ベストな方を選ぶスタイルです。JALとANA、それぞれが属するアライアンス(ワンワールドとスターアライアンス)の違いも、目的地や提携航空会社の選択肢に影響を与えるため、両方のステータスを維持していることで選択肢が広がり、旅の自由度が大きく高まります。

特に国内線については、ANAが2026年5月19日より2歳以上の子どもに小児運賃を課す方針を発表しました。一方、JALでは現在も3歳未満までは無料です(なお、オリエンタルエアブリッジORC運航便は2026年5月19日搭乗分から2歳未満と改定)。2歳の子どもを持つ家庭にとっては、この違いが大きいです。また、一部の地方路線においても、ANAには「プレミアムクラス」という国内線ビジネスクラス相当の座席が設定されており、機内での食事や飲み物などサービスが充実している点はANAの強みといえます。

国際線に関しては、搭乗時期や路線によって運賃や必要マイル数の差がさらに顕著で、時にはJAL、時にはANAの方が有利というケースも多くあります。さらに、成田発着便が多い欧米路線では、羽田発着便を選べるかどうかが非常に重要です。私は現在地方に在住しており、成田空港へはアクセスが不便です。特に海外から帰国する際、成田に午後到着する便では遅延が起こりやすく、国内線最終便に間に合わず都内で一泊せざるを得ないケースも何度かありました。航空会社が宿泊を手配してくれることもありますが、やはり可能であればその日のうちに自宅に帰りたいものです。こうした事情もあり、私は現在JGCとSFCの両方を維持しています。それぞれの使っているクレジットカードについては以下の記事をご覧ください。

最上位ステータスの体験と今後の展望

JALとANAにはそれぞれ「ダイヤモンド」という最上位ステータスがあり、さらなる特典が用意されています。ただし、これを維持するには例えばJALの場合、年間10万FOP(Fly onポイント)を貯める必要があり、頻繁に海外出張などをこなすような立場にならない限り、継続はなかなか困難です。

私自身は過去に2年間、JALのダイヤモンドステータスを維持していた時期がありました。その間に体験したファーストクラスラウンジの快適さは格別で、まさに「別世界」という印象を持ちました。また、国際線のエコノミークラス搭乗時に「隣席ブロック」が適用されたこともあり、最前方の窓側座席で隣が空席という、非常に快適なフライトを経験しました。

加えて、「JMBダイヤモンドサービスセレクション」という制度では、年間選択式の特典(例:6万eJALポイントや各種ギフト)が用意されており、自分に合ったものを選ぶことができます。

ちなみに、ダイヤモンドの1つ下には「JGCプレミア」というランクがあり、8万FOPで到達可能です。JGCプレミアでもファーストクラスラウンジが利用でき、ダイヤモンドとほぼ同等のサービスが受けられるため、個人的には現実的かつ満足度の高いステータスだと感じています。私も1年間このステータスを保有していました。

なお、JALは2024年に上級会員制度を刷新し、「Life Status Point(ライフステータスポイント)」という新しい制度を導入しました。従来のように1年間で大量にFOPを稼ぐことが難しくなる一方で、マイルの有効期限延長やJALカード決済、株主議決権の行使などを通じてポイントを積み重ねていく「長期戦」の制度へと移行しました。4 Starや5 Starといった上位ステータスを目指して、時間をかけて積み上げていける仕組みは、コツコツ型の私にとって非常に魅力的です。

「飛行機に乗らずにマイルを貯める方法」、いわゆる“陸マイラー”としての体験談についても、以下の記事で詳しくご紹介しています。旅行好きや育児中の方、出張が多い方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

また、ホテルにも航空会社と同様に上級会員制度があります。ご興味のある方は、以下の記事をご覧ください。

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