アリストテレス・森羅万象を論じる1万ページ【手のひらの偉人伝12】
アリストテレス(前384~前322)は、師匠であるプラトン(前427~前347)と並んで古代ギリシアを代表する哲学者です。
ただし、アリストテレスの仕事は、いわゆる哲学の枠を大きく超えるものでした。
彼は、論理学、倫理学、政治学、経済学、心理学、力学、天文学、気象学、生物学、生理学など、「森羅万象」(この世のすべて)といえるほどの幅広い分野について論じています。
彼の残した原稿(ただし一部しか伝わっていない)を、現代の書籍に換算すると、数千~1万ページもの分量になります(タイトル画像は、昭和に岩波書店から発行された『アリストテレス全集』全17巻)。
彼の時代には、学問の専門分化は未発達で、1人の学者がさまざまな領域について述べるのは珍しくありません。しかし、アリストテレスの学問の幅広さは特異なものでした。彼は「万学(あらゆる学問)の祖」といわれます。
アリストテレスは、
数世紀分におよぶ「古代ギリシャの歴史はじまって以来の哲学の文献」を徹底的に検討し、
何百種類もの生物について観察や解剖を行い、
さまざまなギリシャの都市国家の政治体制を調査する等、
当時としては可能な限りの事実やデータを集め、さまざまな分野の論文を書いたのでした。
そんなすごい学者が、日本でいえば縄文時代の終わり頃の、今から2300年前にいたのです。
彼の著作は、ローマ帝国やイスラムの帝国、中世ヨーロッパにも受け継がれ、近代まで2000年近くのあいだ権威であり続けました。
アリストテレスは、「学問全体の基礎やたたき台」を築くうえで、巨大な貢献をしたのです。その意味で、世界史における「巨人」の1人です。
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*古今東西の偉人を数百文字で切り取って紹介した記事を、その都度思いつきでアップしています。
・私そういちによる、アリストテレスについての長文の記事。
(参考文献)
「最初の1冊」的なものとして、以下はおすすめ。
・堀田彰『人と思想 アリストテレス』清水書院、2015年新版
・山本光雄『アリストテレス 自然学・政治学』岩波新書、1977年
「手のひらの偉人伝」の次の記事。マガジンにもまとめています。
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