見出し画像

Microsoft、ExcelとWordで自社製「MAIモデル」の利用比率を引き上げ ― OpenAI・Anthropic依存を縮小

生成AIの利用コストが高騰する中、大手テック企業の間でコスト削減の動きが広がっています。その最新の事例として、Microsoftが、OpenAIやAnthropicのモデルへの依存を減らし、自社開発のAIモデルの活用を拡大していることが明らかになりました。本稿では、TechCrunchの報道をもとに、Microsoftの動きと、それが業界全体のどのようなトレンドの一部なのかを整理します。


1. MicrosoftがOfficeアプリで自社モデルの活用を拡大


Bloombergの報道によれば、Microsoftは、代表的な製品であるExcelとWordにおいて、ユーザーからの一定割合のプロンプトに対する応答を、自社開発の「MAIモデル」で処理するようになったといいます。これまで同社は、Microsoft 365 Copilotの大部分が、OpenAIとAnthropicのモデルによって動いていることを積極的に発信してきた経緯があり、今回の動きはその方針からの一定の転換を意味します。

TechCrunchは、この背景にある文脈として、「AIコストが上昇を続ける中、各社は削減策を模索している」と指摘しており、Microsoftはその最新の事例だと位置付けています。

2. 自社開発モデルへの投資も並行して進行


Microsoftは、第三者モデルへの依存を完全になくしたわけではなく、引き続きOpenAIやAnthropicのモデルも利用しています。しかし同時に、自社のAIエージェント開発にも力を入れており、先月開催された年次イベント「Build」では、エージェント型コーダーやテキストから画像を生成するモデルを含む、新たな7種類のMAIモデルの発表がありました。

TechCrunchが問い合わせたところ、Microsoftからは、「特に共有できる情報はない」との回答があったとされ、同社としてこの動きについて詳細な説明は行っていない状況です。

3. 業界全体に広がる「AIコスト削減」の潮流


3-1. トークンマキシングからの転換

今年前半には、企業がAIの利用を積極的に拡大する、いわゆる「トークンマキシング」と呼ばれる動きが目立っていました。しかし、ここ数カ月では一転して、テック企業がAI利用においてより倹約的な姿勢を取っているという報道が相次いでいます。TechCrunchによれば、AmazonやUber、Meta、Accentureといった企業も、同様にAI関連支出を抑制する動きを見せているとされています。

3-2. 中国製モデルへの関心も浮上

AIサービスの提供・利用にかかるコストの高さは、業界内で議論を呼ぶテーマの一つとなっています。報道によれば、シリコンバレーの一部企業では、より安価なエージェント型AIソリューションを求めて、中国製モデルへの関心が高まっているとされる一方、セキュリティ上の懸念も指摘されています。

オススメ記事


Next Big Wave——成長株・アイデアの種・トレンド深掘り



いいなと思ったら応援しよう!