OpenAI、Codex向け230ドルキーボード発売 ― Apple提訴の渦中、Work Louderと限定コラボ
OpenAIが、AIコーディングアシスタント「Codex」と連携する230ドルの光るキーボード「Codex Micro」を発表した。専門キーボードデザイナーのWork Louderとの限定コラボレーション製品で、同社にとって初の本格的なハードウェア参入となる。注目すべきは、このタイミングだ。OpenAIは、現在、Appleから企業秘密の窃盗を巡る訴訟を提起されている最中にある。
https://openai.com/ja-JP/supply/co-lab/work-louder/
1. Codex Microの仕様

Codex Microには、AIエージェントの状態をリアルタイムのRGB表示で示す「Agent Keys」、頻繁に使うCodex操作のショートカットとなる「Command Keys」、よく使うワークフローを起動するジョイスティックが搭載されている。さらに、タスクに対してエージェントがどれだけの「推論(reasoning)」――つまり時間と計算リソース――を使うかを調整するダイヤルも備える。
OpenAIの説明によれば、これはスマートフォンやデスクトップアプリ経由でエージェントを管理する代わりに、Micro自体を「エージェント作業の司令塔」として使えるようにする狙いだという。接続はBluetooth/USB-C、Mac・Windows両対応で、カスタムアイコンキーキャップ32個(30×1U、1×2U)が付属する。ChatGPTデスクトップアプリから制御・カスタマイズが可能だ。
OpenAIはTechCrunchに対し、Microは、「限定生産のコラボレーション」だと説明しており、大衆向けというよりノベルティ的な位置づけであることを示唆している。
2. 本命は「画面なしスマートスピーカー」
より重要なハードウェアのニュースは前日(火曜日)に伝えられた。Bloombergが報じたところによれば、OpenAIが開発中の未発表デバイスは、ChatGPTと統合されたポータブルで画面のないスマートスピーカーで、「自律的に動く機械的要素」を持つという。画面なし、ポータブル、可動部品といった特徴がどう組み合わさって一つの製品になるのか、現時点では想像しづらく、OpenAIも詳細を明らかにしていない。この製品はまだ開発途上で、仕様が変わる可能性があるとBloombergは指摘している。
さらに、このデバイスは元Appleのエンジニアたちによって設計されていると報じられている点が、今回の訴訟と密接に関わってくる。
3. Appleとの訴訟との関連
Appleは、先週、OpenAIを提訴し、同社の経営幹部が意図的にAppleの機密情報を引き出す戦略を取っていたと主張。その情報が自社のハードウェアデバイス開発に利用されたと訴えている。OpenAIはこの主張を否定している。
Codex Microという小規模な限定製品の発売は、こうした訴訟の渦中にあるOpenAIが、まずは低リスクな形でハードウェア市場への参入を印象づける動きとも読める。一方で、本命とされる音声デバイスの行方は、Apple訴訟の展開とともに今後も注目されるテーマとなりそうだ。
