【考察8】イオマグヌッソ計画を巡る諸々についての妄想と推論
現時点では情報が乏しすぎて、何の推測もできませんが一応挑戦してみました。結論から言うと、レオーニ親子って何者?ってなり、そこで止まってしまいます。ぶっちゃけお手上げです(笑)
でもまあ、外観を掴む感じにはなったかも知れません。
興味があればどうぞ。
■現在の勢力状況■
物語の勢力は大きく5つ。それぞれに属するメインキャラは以下の通り。
1)ギレン派(総帥府/ジオン本国)
ギレン、クローン強化人間、アサーヴ?
2)キシリア派(グラナダ)
キシリア、エグザベ、ニャアン、ソドンのクルー、マ・クベ?、フラナガン?
3)ニュータイプ派
シャリア・ブル、シムス、マチュ、シャア?、フラナガン?、ララァ?、ミゲル?
4)地球連邦
ワッケイン、バスク・オム、強化人間(ムラサメ研、オーガスタ研)
5)その他
ティルザ・レオーニ、レオ・レオーニ、シロウズ、シャア?、フラナガン?、ララァ?、シャロンの薔薇?、シュウジ?

1)ギレン派はジオン本国でギレン・ザビ総帥を支持する人々。これまで作中にほとんど現れていないため、実像は想像するしかありません。独立戦争を指導し、大型MAの開発を進めました。一方でニュータイプはプロパガンダとしてしか理解しておらず、サイコミュ技術でキシリア派に遅れています。現在はクローン強化人間技術を保有しています。強化人間の技術はおそらく地球連邦の発祥なので、地球連邦から技術を取得したか、スパイで技術を保有するに至ったと思われます。原作の傾向を踏まえれば、ファッショ的で選民思想が強く、ジオン一国主義に固執しているでしょう。

2)キシリア派はグラナダを本拠地とするキシリア・ザビを支持する人々。キシリアは独立戦争中から「遠大な計画」を温めており、社会の未来像をもっているようです。ニュータイプには理解がありその活用にも積極的で、サイコミュ技術の研究開発も進めてきました。グラナダの海軍工廠がキケロガ、ジークアクス、ジフレドの開発を行ったと思われます。戦後はフラナガンスクールでのニュータイプの「養殖」つまり能力開発、育成事業のバックアップもしているようです。独立戦争中、グラナダの地下研究所に「シャロンの薔薇」を有していました。ゼクノヴァはシャロンの薔薇が起こしたものと察しています。

3)ニュータイプ派は、独立戦争中にフラナガンと接触したシャアが構想した、地球連邦やザビ家による既存の世界秩序を否定し、人類の革新であるニュータイプが人類を導く新世界秩序を目指す集団。ゼクノヴァでシャアが失踪して以後、現在までシャリア・ブルがその頭目と考えられます。表向きはキシリア派に帰属していますが、本来のリーダーであるシャアを捜索する一方、キシリアとギレンを同時に排除する機会をうかがっています。おそらく地下組織的な活動をしており、グラナダのサイコミュ兵器の開発部局にも同志がいるようです。

4)地球連邦。作中に登場したのはバスク・オムの情報局です。彼らは強化人間の研究・開発を行っており、これを用いてキシリアを暗殺しようとしましたが失敗しました。現在の地球環境は独立戦争時のコロニー落としの影響で日照量が低下し、荒廃しているようです。

5)その他。イオマグヌッソ建設と計画の鍵を握っていると思われるレオーニ親子とシロウズ。また立場のはっきりしないフラナガン、現在どうなっているのかわからないシャアとララァ、そしてシャロンの薔薇など。これらの要素は、その思惑と立場いかんでは、物語を大きく動かす可能性があります。
■イオマグヌッソ計画を巡る各勢力の状況■

キシリアのイニシアチブでイオマグヌッソ計画が進められており、これにはソーラ・レイとジークアクス2号機ジフレド(≒オメガサイコミュ)、そして「シャロンの薔薇」が関わるかもしれないことがほのめかされています。
総帥府は未確定のジフレドのパイロットをギレン派から選ぶことを要求していましたが、キシリアはニャアンを手に入れたことで要求を満たしました。
そして、キシリアはニャアンにゼクノヴァを起こしてもらうことを要求しています。ですが、ジフレドを遠隔操作したニャアンはミゲルから「ディアブロ(悪魔)」と呼ばれました。

キシリアは「機械」イオマグヌッソをギレンに渡すつもりはありません。
一方、シャリア・ブルはキシリア暗殺計画を阻止したことで、キシリアからの暗殺者嫌疑を晴らしてエグザベのマークを外し、ジークアクスとその真のパイロットであるマチュ=アマテ・ユズリハを確保しました。

彼の大望に関わることと考えるのが自然だろう
彼はマチュには「やるべきこと」がある、と言います。ジークアクスがジフレドと同じ性能なら、ジークアクスもゼクノヴァを起こすことかもしれませんが「ジフレドが搭載するサイコミュはオメガサイコミュと並ぶ特殊なサイコミュ」なので、両機体の機能は異なっていると思われます。またシャリア・ブルはオメガサイコミュの正体を知っているようなので、あるいは彼だけが知るジークアクスの機能があるのかも知れません。
なお、シャリア・ブルはコワルと共に、キシリアとギレンを同時に排除することを密かに狙っています。
その後、マチュがジークアクスで脱走し、地球に向かっています。あえて彼が何かの目的で泳がせた可能性もありますが…。

現場でイオマグヌッソ計画を進めているのはレオ・レオーニ博士、その娘ティルザ・レオーニ、そしてシロウズの3人と思われます。彼らはジフレドのパイロット案件を承知しており、さらにシャロンの薔薇の行方を求めています。よって、彼らもニュータイプ/サイコミュ研究と関わりがあることが察せられます。

地球にはララァ・スン、もしくはその血縁者がいると考えられます。
また「薔薇」(おそらくシャロンの薔薇)もあり、マチュを導いているのはこれらである可能性が高いでしょう。

ジフレドのパイロット選定に干渉しようとして失敗した後の、総帥府、ギレン派の動向はわかりません。ギレン側は以前からキシリア側がサイコミュ研究を独占的に進めていることに不満を持っており、代替としてクローン強化人間技術を研究し、実戦配備を控えています。
以上が全体の状況の整理です。
イオマグヌッソ計画の中身を見ていきます。
■イオマグヌッソ計画の構成要素■
「追加の補正予算も承認され、ガンダム・フレドの目処もたった。急に上手く回り始めたわ」
「我々の仕事が時代に求められている証だと考えましょう」
「そうね、あとはシャロンの薔薇の行方さえわかれば…」
レオ・レオーニ博士と娘のティルザ・レオーニがこの計画の中心人物と考えられます。ティルザとアサーヴの台詞からすると、イオマグヌッソ計画にはすくなくともふたつ、あるいは3つの要素が求められていると考えられます。
1)建設中のイオマグヌッソ
2)ガンダム・フレド(ジフレド)のパイロット≒ゼクノヴァ
3)シャロンの薔薇?
以下見ていきます。
■建設中のイオマグヌッソ=ソーラ・レイ■
イオマグヌッソ計画にソーラ・レイを用いることは第6話で言及されており、また「建設中の機械」であることからも、イオマグヌッソはソーラ・レイであると考えていいでしょう。

このイオマグヌッソは歴史上初めてのソーラ・レイと思われます。
おそらく、独立戦争中にはすでに噂があったソーラ・レイを、ジオンは独立戦争では保有しなかったのではないでしょうか。そう考えなければ、すでにソーラ・レイを保有しているのに、5年後に国が傾くほどの予算を投じてソーラ・レイを建設する説明がつきません。平時にソーラ・レイを作るなら、すでに破壊されたコロニーを再利用するにしてもコロニーそのものを新建設するにしても、莫大な予算がかかるでしょう(なぜ鏡だけですむソーラーシステムにしなかったんだろう…って思うけどそれはおいといて)。
このソーラ・レイは計画の中心的役割を担うものと考えられます。
■ジフレドとシャロンの薔薇■
まず、ジフレドがそもそもイオマグヌッソ計画と関係がない可能性について考慮する必要があります。
それはありうることですが、シロウズは、イオマグヌッソとジフレドの目処、その両方を「我々の仕事」と言っています。この会話の流れからすると、両方ともが大きな計画の枠組みの中にある、と捉えるのが自然ではないでしょうか。
ひとまずそのように考えて進めていきます。
サイコミュ搭載MSガンダム・フレドについて「目処が立った」というのは、「パイロット(ニャアン)が見つかった」という意味に解釈していいでしょう。また、キシリアのセリフから、ジフレドの目的はゼクノヴァを意図的に特定の場所、タイミングで発生させることと考えられます。
ですがこれは地球連邦との条約を違反するサイコミュの使用を前提としており、違法性のある計画です。つまりこのイオマグヌッソ計画は自ずから不穏な目的を有している、と考えるのが妥当に思われます。
しかしここで疑問があります。
ソロモンで観測された限り、ゼクノヴァはシャロンの薔薇の仕業と考えられており、またサイコミュの「共振」と考えられていることから、シャロンの薔薇もサイコミュの一種と考えられます。ゼクノヴァは、シャロンの薔薇の複製と発生源になったアルファサイコミュがあれば再現が可能なはずです。

では、ゼクノヴァを再現するために、なぜわざわざジフレドの新型サイコミュを作ったのでしょう?
これは、ゼクノヴァの要であるシャロンの薔薇がただのサイコミュの機械装置ではなく、後天的に何かしらの特殊な能力を獲得していた可能性を示唆しています。そもそも「オブジェクト」つまり物体であるシャロンの薔薇がゼクノヴァを起こした、というキシリアの推測は常識的にはおかしな話です。ゼクノヴァがサイコミュによって発生したのであれば、それを操るニュータイプが存在するはず。しかもシャロンの薔薇は、ゼクノヴァに先立ってグラナダの地下の研究施設から勝手に消失している。すると「シャロンの薔薇」とは、特定のニュータイプ(おそらくララァ・スン)とサイコミュのワンセットの表現であるか、死亡したそのニュータイプの思念がサイコミュに憑依しておりオカルト現象を起こしていた、いずれかの可能性を疑わなければなりません。

いずれにせよ、研究していたシャロンの薔薇の動作を科学的に解析し、パイロットがエミュレーションできるように調整したものが「ジフレドの新型サイコミュ」と考えるのが自然で、それに適応できるニュータイプが限られている、ということなのでしょう。

するとジフレドのパイロット選定に用いられていた1号機ジークアクスがパイロットに「キラキラ」を「見せていた」説明にはなります。キラキラはシャロンの薔薇のニュータイプ(おそらくララァ・スン)が見せていたもの(本物のキラキラ)を機械的に再現している(ニャアンが見たキラキラ)と考えられるということです。キラキラが見えたなら、ジフレドでゼクノヴァを起こす事ができるパイロット、ということなのではないでしょうか。

加えて実用性を考慮すれば、ジフレドはもう一つのサイコミュを要さず、単騎でゼクノヴァを起こせるようになっているはずで、ジフレドにはシャロンの薔薇のエミュレーター(≒オメガサイコミュ)とアルファサイコミュのふたつのサイコミュ、あるいはふたつの機能を併せ持ったサイコミュが搭載されている可能性を頭の片隅に置いておくべきです。この傍証として、ジフレドはビットを装備しています。

つまり、ジフレドのサイコミュは「アルファにしてオメガ」すなわちゼクノヴァを起こしうる神のサイコミュということです。このサイコミュ、おそらく神の名前が付いてると思います(以前の推測がここに来て当たった感)。
■シャロンの薔薇は計画に不要?■
ティルザ・レオーニは、シャロンの薔薇の行方にも言及しています。
しかしこれは「我々の仕事」に含まれているのか微妙です。ティルザの「あとは…」という接続詞の解釈が不明で、シャロンの薔薇がイオマグヌッソ計画の一部なのかどうか、判別がつきません。
個人的には無関係の可能性が高いと思っています。
というのは、シャロンの薔薇を計画の構成要素と考えるには、ふたつの矛盾点があるからです。
矛盾点1)ジフレドがゼクノヴァを起こせるのならシャロンの薔薇は不要
ゼクノヴァを目的としてシャロンの薔薇のエミュレーターとしてジフレドを作ったのであれば、シャロンの薔薇はもはや必要がないはずです。
矛盾点2)キシリアはシャロンの薔薇を捜索させていない
もとよりキシリアはシャリア・ブルにシャア/赤いガンダムの行方を捜索させていますが、シャロンの薔薇の捜索は命令していません。シャロンの薔薇の行方に関心を持っているのはここまでレオーニ親子だけであり、他はシュウジが「薔薇」を探しているくらいです。

以上より、イオマグヌッソ計画にシャロンの薔薇は不要と考えられます。
ですが、このことは、キシリアの思惑とレオーニ親子の思惑が異なっている可能性を示唆しています。
■キシリアとレオーニ親子の思惑は異なる?■
普通に考えれば、レオーニ親子はキシリアとともに良からぬことを考えているのですが、思惑が違っているとすると、また別の可能性もでてきます。
つまり、レオーニ親子はイオマグヌッソ計画を建前通り地球環境改善のために行うものと考えているが、キシリアは親子の計画を悪用しようと考えている可能性です。
今のところ、レオーニ親子の人物像が不明で、どちらとも確信を持てません。

それはあくまで表現であって、実際に憎しみの感情が影響するわけではないと思うが…
この計画を悪用するのは素直な解釈で、単純です。
ソーラ・レイとゼクノヴァを用いて、ギレンを謀殺、あるいは地球や従わないスペースノイドを大量虐殺することもできます。これはアサーヴの危惧した通り、人類を滅ぼしかねない使用法です。かなり雑な解像度ですが。
レオーニ親子はそのキシリアによる人類統治の協力者と考えたほうが、解釈は自然で容易です。また、ジフレドのサイコミュがパイロットの憎しみ、怒りといった感情を増幅するものなら、それがソーラ・レイに影響するのでしょうか? これはちょっと観念的すぎますか。
一方、もしレオーニ親子がイオマグヌッソ計画によって建前通りに地球環境改善を目的としているのなら、ソーラ・レイとジフレド…というかゼクノヴァをどう活用するのか?を考えなければなりません。
ソーラ・レイは地球の大気中のチリを焼き払う事ができるでしょう。充電用のソーラパネルだけを用いて地球の日照量を増やすこともできるかも知れません。穀倉地帯だけでも環境を改善できればだいぶ違うでしょう。
ではジフレド=ゼクノヴァはどのように地球環境改善に活用できるのか? これがさっぱりわかりません。そもそもゼクノヴァはどう解釈されているのか? サイコミュとニュータイプによって「物体を消去する現象」なのか、それとも「物体を移送する現象」なのか(赤いガンダムが帰って来ていることを考えるとおそらく後者だが、ソロモンの大質量を消したことも事実なので)。これがまず判然としないので活用方法がわかりません。例えば、ゼクノヴァで大気中のチリを消去なり移送なりできるなら逆にソーラ・レイは不要になります。そもそも完全に解明されていないものを、なにかの計画に組み込むというのがありえないことなのです。
これは正直に言って現時点ではお手上げです。
■シャロンの薔薇とレオーニ親子の思惑■
では、なぜティルザ・レオーニがシャロンの薔薇を求めているのか。
それはまず、シャロンの薔薇とジフレドの機能の違いを考えるべきでしょう。ジフレドはゼクノヴァのためにあると考えられる。ですがシャロンの薔薇はそもそもゼクノヴァを起こすためにあったわけではない。シャロンの薔薇本来の機能があったはずで、ティルザはそちらをこそ求めていると考えるべきでしょう。
これに関して自分は以前より、サイコミュで未覚醒のニュータイプを探すためだったのではないか、と考えています。つまり彼らはニュータイプを見つけてやりたいことがある、というのが自分の見解です。
(もっと単純にシャロンの薔薇が「MSの思念駆動システムのテストベッド」だった可能性もありますが、その場合はオメガサイコミュが実用化された現在、なおもシャロンの薔薇を求める説明がつきません)
するとティルザはキシリア派ではなくニュータイプ派である可能性もでてくるのですが、シャリア・ブルが彼らと繋がっているとは考えにくく、むしろフラナガンとつながって、同じような志があるのかも知れません。
「私は一介の技術者です。人の革新があるのなら、それを見届けたい。それだけの男にすぎません」

フラナガンはシャアに自身がニュータイプであることを自覚させた人物であり、おそらくはララァとも関わりがあり、そもそものニュータイプ派の発起人とも考えられます。よってフラナガンもシャロンの薔薇の行方を求めている可能性は高いでしょう。

ただその場合、彼らがなぜシロウズ…おそらく正体はシャアなのですが、彼と繋がっていないのかの説明がつかない(シャアがあえて彼らに正体を伏せて行動している?)。また、シャアはゼクノヴァの際、ララァによって、おそらく彼女のところへ転送されたはずなので、おそらくシャロンの薔薇の居場所は分かるはずです。ティルザがシャロンの薔薇に言及した時のシロウズの視線を思うと、シャアは彼らからシャロンの薔薇を匿おうとしているようにも思えます。
やはりレオーニ親子の人となり、立場がわからないと、これ以上の推測はできそうにありません。
■ニュータイプ派の実像■
以下はまったくの妄想なのですが。
ニュータイプ派はフラナガンと帰還したシャアが頭目であり、シャアは自分の帰還を隠して、フラナガンを介してシャリア・ブルを使っているのかも知れません。シャリア・ブルはキシリアからシャアの行方を命令されているが、一方でフラナガンからシャロンの薔薇を探すよう依頼されている可能性があります。

というのは、シャリア・ブルの仲間にコワルがいることから見て、シャリア・ブルはニュータイプ/サイコミュ研究関係者に同志を持っており、そのような組織化が可能な人物がいるとすれば、それはフラナガンである可能性が高いからです。

ってかなんでハロも一緒にしてんだよ!セキュリティ甘いよ!なにやってんの!(笑)
シャリア・ブルがシャロンの薔薇も捜索しているとすれば、真の「シャロンの薔薇」の適格者であるマチュを確保し、マチュがララァに呼び出されたことを利用して、あえてジークアクスで脱走させ薔薇の居場所へ案内させる、ということを考えた…いや、これはむしろマチュが自力で独房を脱走した可能性のほうが高そうですね。マチュなので(笑)
ただ、シャリア・ブルがマチュに言った「やるべきこと」というのは3つしか考えられないと思います。ひとつはシャロンの薔薇へ導くこと、ひとつはニュータイプと人類全体のためにゼクノヴァを起こすこと、ひとつはニュータイプと人類全体のためにゼクノヴァを阻止することです。
それはジークアクス/オメガサイコミュの存在意義、建造目的にも関わっているかも知れません。
■イオマグヌッソ計画とニュータイプ派■
では、ギレンにもキシリアにも帰属しない第三勢力であるニュータイプ派は、イオマグヌッソ計画をどのように利用するつもりでしょう。
いや、そもそもどのくらい計画を把握しているのかも不透明ですが、おそらく掴んではいるでしょう。

協力者がどれほどいるのかはまだ不明だ
考えられるのはやはりギレンとキシリアをまとめて排除することです。原作ではソーラ・レイでギレンがソーラ・レイでレビルとデギンをまとめて殺しています。もっとも、ギレンとキシリアを殺すなら、ゼクノヴァで宇宙空間に移送してしまえばいい(これはキシリアがギレンを暗殺する場合にも使える手ですが)ので、それはなんだかバカバカしい気がします。
実際のところ、彼らの暗殺計画の最大の障害はそのような「手段」ではなく「どのように二人同時に排除できる状況を作るか」でしょう。
そこでイオマグヌッソ計画が利用されるのだと思われます。同計画が国家的事業であるからには、ソーラ・レイ「イオマグヌッソ」の完成には記念式典があるはずで、彼らはその機会を活用するのではないでしょうか。
■シャアの動向■
あと一つ、不確定要素があります。それはシャア(≒シロウズ)です。
シャアはゼクノヴァによって「刻」を見ています。つまり未来を見渡せた、と思われます。これが彼の思想に影響を与えた可能性が否定できません。
つまり戻ってきたシャアの思想は、かつてシャリア・ブルと同志になった時のそれとは異なっているかも知れない、ということです。具体的にいうなら、今のシャアはザビ家打倒を考えていないかも知れません。

それは世界を欲するのではない、別のニュータイプの可能性だ
シャアが刻を見て変節したとして、具体的にどのような思想に至ったかはわかりませんが、以前の記事で言及した、富野監督が言うところの理想のニュータイプ、つまり「真のニュータイプとは、今までのニュータイプ論で描いた精神的な共感に加えて肉体的な体感を持ち、それらを隣人を大事にするために活かすことができる人である」という境地に至っているのであれば、彼は新世界を作るというよりは、より多くの人類を活かすために働こうと考えているかも知れず、それはむしろララァやあるいはフラナガンと親和性が高いでしょう。
またそれはギレン、キシリアを謀殺しようとするシャリア・ブルとは必ずしも一致しないかも知れません。あるいはそれがシャアがシャリア・ブルと接触しない理由なのかも知れません。
ではシャアは具体的になにをしようとしているのか。
以前にキラキラは人の心の光かもしれないといいました。アクシズショックを踏まえると、あんな風に全人類もしくはニュータイプとその資質を持つ人々に、彼が見たキラキラ(≒刻)を見せる事が今の目的かも知れません。いや、シャアってそういう短絡的というか、極端な方向に行きそうじゃないですか?(笑) そこでもし、オメガサイコミュ/シャロンの薔薇が自分の想像通りに、広域にニュータイプの感応を放射するサイコミュであるなら、そして誰かに本物のキラキラを見せることのできるニュータイプがいれば(つまりそれがマチュ?)、ニュータイプの資質を持つ多くの人々にキラキラを見せ、覚醒させることができるのかも知れません。
しかしこれはあまりに想像に想像を重ねているので、今の段階では妄想の域を出ませんが…。
■ジークアクスの存在意義■
最後にやや余談になりますが、ジークアクスの存在意義についても推測しておきます。
ジークアクスとジフレド、2機のサイコミュ搭載機を建造した本当の目的がゼクノヴァの人為的再現であるなら、ジークアクスはそのための試作機、ジフレドが本命、と考えられます。
もともとキシリアはシャリア・ブルのジークアクスの勝手な運用(無断のオメガサイコミュの使用や民間に盗まれたこと、更にクランバトルに利用されたこと)を知りながら一切不問にしており、さらにジフレドのパイロットを確保した時点で、ジークアクスへの興味を失っています(というより最初から持っていない?)。
また、ミゲルはジークアクスパイロット候補生のエグザべは見逃し、ジフレドのパイロット候補生2名は暗殺しています(もっともこれはギレン派の諜報員(アサーヴ?)に接触を受ける以前だったからかもしれませんが)。
よってキシリアにとっての本命(また、イオマグヌッソ計画にとっての本命)は、ジフレドとジフレドに搭載された特殊なサイコミュ、そしてそれを操れるニュータイプであり、ジークアクスはジフレドのパイロット選定用の機体でしかなかったと考えられます。

ジークアクスのオメガサイコミュは、MSの思念駆動制御に加え、シャロンの薔薇(ララァ)の感応を再現するエミュレーター機能を搭載したサイコミュと思われ、ジフレドはこれに加えてゼクノヴァを起こす機能がある、というのが現在の推測です。


ディアブロというのはよくわかりませんが、おそらくニャアンが黒い三連星戦で至った精神状態のことを指していると思われます。オメガサイコミュによって至った怒りや憎悪、理性のない全能感の無制限な解放状態を意味しているのではないでしょうか。エミュレーターによるララ音のないキラキラには、人間の精神状態をそのような状態に促す効果があるのではないか、と考えています。

激情に任せた暴走がその入口になっている可能性が高い
なお、ジークアクスのプログラムにあった「Alphacide」というコードは、コワルらニュータイプ派が密かに組み込んだ、ゼクノヴァを阻止するための機能かも知れません。

ゼクノヴァの発生にふたつのサイコミュの共振が必要なら、ジフレドに搭載されているだろうふたつ目のサイコミュ、つまりシャロンの薔薇ではない方=アルファサイコミュ、またはその機能を殺せれば、ゼクノヴァ発生を阻止できる理屈だからです。
現時点であれこれ考えてでてきたのはこんなところです。
火曜日までに、もうちょっと考えてみるかも知れません(笑)
(2025/05/31 初稿、加筆)
