W杯オランダ戦の次はチュニジア戦でモンテレイへ。2026年の夏は日本代表と運命共同体
まずは、オランダ戦の観戦報告から。
日本時間6月15日。まだ外が薄暗いうちに家を出て、朝7時半のフライトに乗り込みました。
行き先はダラス。ワールドカップの、たった一戦を観るためだけにロサンゼルスとダラスを往復する日帰り遠征です。
ダラスのスタジアムで観た「青い海」

現地スタジアムに着いたのは、午後1時45分ごろ。午後3時キックオフ。夕方5時前には試合終了。そこから、夜8時45分のフライトでロサンゼルスへとんぼ返り。
時間もお金もそれなりにかかるのに、まったくもって常軌を逸してると思いませんか。自分でも、わかっています。わかっていてもなお、いてもたってもいられないんですよね。
ダラスの会場は、ダラス・カウボーイズの本拠地として知られる「AT&Tスタジアム」です。スタジアムのスタンドに足を踏み入れた瞬間、目の前の光景に思わず息をのみました。あたり一面が、青いユニフォームでびっしりと埋まっていたんです。
さながら、サムライブルーの海。青、青、青の波が揺れていました。
地球の反対側から、日本チームを応援するためだけに飛んで来たという人でいっぱい!その熱気に当てられたかのように、僕も体の内側から熱くなりました。こういうのが「胸アツ」ってやつか。
たった5分の遅れで無情にもダイバート!

実は、この遠征の帰り道に、ちょっとしたアクシデントがありました。
僕の住まいの最寄り空港は、オレンジカウンティにあるジョン・ウェイン空港です。この空港は、騒音対策の厳格さでは全米屈指。夜11時を過ぎると、旅客機が着陸できません。
帰りのフライトが遅れて、到着が11時5分になりました。
オーバーしたのは5分だけ。たったの5分ですよ。だけど、許してもらえません。
飛行機は、急きょ行き先変更。ロサンゼルス国際空港に向かうことになりました。
ロサンゼルス空港からだと、わが家まで70キロほどあります。結局、2万円かけてUberで帰る羽目になりました。トホホだけど、これがアメリカの厳しい現実なんです。
勝つ限り遠征も続き、負けた瞬間に夏が終わる
今回のワールドカップは、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国にまたがって開かれています。
出場は前回の32カ国から48カ国に増えて、試合数は104。会期は6月11日から7月19日までと、ひと月以上に及ぶ過去最大の大会です。アメリカで開かれるのは、1994年以来32年ぶり。当時は24カ国で52試合でしたから、規模が一気にふくらんだのがわかります。
国をまたいで移動するのが当たり前なので、ファンにとっては、もはや観戦というより遠征です。時間も、お金も、体力も、ゴッソリ持っていかれます。
といいながら、僕自身が無謀なまでのスタジアムホッピングができるのには理由があります。親しい友人に、Jリーグのクラブオーナーがいるんです。おかげで、日本が勝ち上がっている限り、すべての試合に同行できる権利を分けてもらっています。
裏を返せば、日本が負けた瞬間、その権利は他の国のファンに渡ります。つまり僕の今夏は、日本代表の戦績と完全に運命共同体。次にどの街へ飛ぶことになるのかは「神のみぞ知る」というわけです。
日本が勝ち続ける限り僕の遠征も続き、負けた瞬間に僕の夏が終わります。
車で国境を越えて、メキシコへ

本日は、メキシコのモンテレイにいます。日本 VS チュニジアの試合を観戦するためです。
わが家から車を走らせて、サンディエゴの先にあるティファナという国境の街まで、だいたい2時間。そこで国境を越えて、ティファナの空港から直行便でモンテレイへ入ります。
アメリカ側の空港から飛ぶより、いったん国境を越えてしまったほうが、メキシコ国内の直行便があって早いんです。車でたった2時間走れば、そこはもう別の国。こういうところが、大陸で暮らすおもしろさかも。
さらに来週は家族を連れて、ふたたびダラスへ。今度は少し観光も兼ねて、スウェーデン戦を観てきます。そこで予選が終了。その結果次第で、決勝トーナメントの行き先が決まるわけです。
戦局次第で、遠征先はカナダかもしれないし、ニューヨークかもしれません。もしかしたら、メキシコへもう一度ってこともありえます。いずれにしても、最後の最後までワールドカップに振り回される夏になりそうです。
10歳の僕が、夢中になったもの

こんなに振り回されても、どうしても間近で観戦したい。それは、やっぱり日本代表への期待があるからです。
僕がワールドカップを意識し始めたのは、10歳のときでした。1982年、イタリアが優勝した大会です。
4年ごとにスーパースターが現れる、あの興奮。主なところでは、1986年のマラドーナ。2002年ならロナウド。さらに2006年にはジダン。もう、夢中になって、ずっと見続けてきました。
近いところでいえば、2022年のカタール大会も、特に日本人にとって記憶に深く刻まれるものでしたね。
「ドーハの悲劇」が「ドーハの歓喜」に塗り替わった大会です。
カタール大会を象徴するスーパースターは、もちろんメッシですが、われらが日本勢の活躍もすばらしかった!
ドイツとスペインを逆転で沈めたジャイアントキリング。三笘の1ミリからの田中の逆転ゴール、思い出すだけで震えます。
10歳から沼ったサッカー小僧が、いまでは世界中が熱狂する舞台を間近で見るために飛び回っているなんて。われながら、なんとも不思議な気分です。
サッカーに関しては何者でもない身で口幅ったいですが、今の日本代表って最高のチームじゃないでしょうか。(タケの怪我は、懸念材料だけど)
2025年の親善試合ではブラジルに勝利したし、直近ではスコットランド、イングランド、アイスランドを相手に3戦3勝しています。
ヨーロッパの第一線で立派に戦っている選手が、これだけそろった世代って、これまでなかったはずです。先日ダラスで観たオランダ戦も、ホントしびれました。
どこまで勝ち上がれるかは、神の采配に任せるしかありません。でも、本戦で上位を狙えるだけの力は、確実にあると信じています。
完全にバグっているチケット代
今回のワールドカップ、とにかくチケットがバカ高いです。ロサンゼルスで行われるアメリカ戦は、いちばん安い席でも1000ドルを下りません。日本円で16万円ほどです。
仲間うちのメッセージグループでは、もっとすごい話が飛び交っています。
決勝が行われるニューヨークのスタジアムの、20人以上が入れるプライベートスイート。リセールサイトでの値段が、日本円にして3億円を超えたというんです。20人で割ったとしても、一人あたり1500万円以上ってこと!?
バグってるどころの騒ぎじゃないですよね。もはや笑うしかありません。ホテルの宿泊料金だって、普段の10倍くらいに跳ね上がっています。
この異様な高騰は、「ダイナミックプライシング」の影響なんでしょう。
※ダイナミックプライシング
需要に応じて価格が変わる仕組み。人気の試合は、公式のチケット転売サイトで価格が何倍にも高騰します。
世界中に熱狂的ファンがいる愛すべきスポーツの祭典が、狂ったような値段になってしまったのは哀しい限りです。ただ、スタジアムのあの熱気には、プライスレスの価値があるのは確か。
日本時間の日曜日、メキシコの空の下
今日は、メキシコの地で日本代表が戦います。チュニジア戦です。あの青いユニフォームの海を、モンテレイで見届けます。
