2022年 浦島日記2
あっという間に8月である。
お風呂場にて、それにしても日本のノンシリコンシャンプーはすごい威力だな、こんなにきしきしになるものなのかと感心していたら、ボディシャンプーで髪を洗っていただけだったり(あまりに髪がばしばしになったので、洗いなおした)、駅改札でPASMOをぴぴっとやる場所を間違えたり、コンビニの品ぞろえに驚いたりしているうちに、7月があっという間に過ぎた。まさに竜宮城での時間の経ち方である。
そのあっという間の話。
散髪に行った。
お帰りなさい、のすぐ後に「長さが左右ばらばらですね」と続けた美容師さんであった。さすがに、プロの美容師さんの目はごまかせなかったかと思っ
たが、多分誰の目もごまかせていない。
結構伸びたんです、とか、無印良品のハサミにかえたんです、などといろいろ言い訳を並べた後、うんと短くしてもらうことにした。しかし、私の場合は耳上にすると似合わないうえに中学生のようになるらしいこと、朝起きたら髪の毛が浮くこと間違いなしであるという半分脅しのようなアドバイスが返ってきた。ただ、私としても、この機会を逃すと、いつまたおしゃれなきのこになれるかわからない。なるべく短くしておき、スペイン田舎では何もしないか、少し整えるぐらいにしたい。かわいくなりたい、とか、きれいにしたいよりも、何もしなくていい、のほうが重要になってしまった。
お互いどこまで譲れるかのぎりぎりのラインを確認した後、優しい美容師さんは諦めたのであろうか。絶対おかしくなりますよと3回ぐらい言ってから、最終的にはかなり私の希望に寄せてくださった。
果たして、できあがりは、なかなかさわやかであった。「明日の朝、知りませんよ」笑う美容師さんに、いやいやそんな変わりませんよと余裕の笑みで美容院を後にした私であったが、翌日鏡の前に現れたのは、中学陸上部であった。「浮くってこういうことか」を体感し、必死に浮きを直してみた。トゥースの人のようになったので、どうせやるならときっちり七三分けにし、その結果どうにもならなかったのでピンで留めた。そのような仕上がりで一カ月過ごし、今では少し落ち着き、耳にかぶるぐらいの長さとなった。
「まあ、ずいぶん雰囲気が違うけど、すっきりしたのは間違いないね」という、ふわっとしたコメントを頂いている8月である。
親友からは、こうなったらホラン千秋を目指せとのアドバイスをもらった。その後、夕方のニュースを見て気付いた。目指せと言われて目指せるものではなかった。岩井さんからの跳躍は大きすぎた。
そういうわけで、前回書いていた『今の悩みは、1)もう少し短くして、再び岩井さんでいくのか、2)前髪のないまるちゃんのまま伸ばすのか、3)こちらで美容院に行ってみるか、4)日本を待つか、の4つからどれを選ぶかである』の結果としては、日本の美容院で1)になったというわけであった。
夫の方も、先日散髪に行ってきた。
ヒュー・グラントにはなっていないが、ビッグバードでもないし、大変満足な仕上がりであったらしい。
日本語で自分でいろいろ説明できたことが、とても嬉しかったと、帰りにネギを買ってきた。どういうつながりがあるのかわからないが、スペイン田舎にネギはないので、これも嬉しかったのだろう。

◆
いつもの検診に行った。
今年も、病院の先生たちの「お帰り!」が嬉しかった。もう何年も通っているので、世間話が長くなる。先生の近況を聞いたり、スペインの熱波が話題になったり、私の髪型についてコメントを頂戴したり、ほっとする時間であった。
左足踵はずいぶんよくなったが、日本でも一度診てもらうことにした。
スペインでの診断とはまた少し異なったが、それよりも筋力低下を指摘され、たくさんの宿題を頂いた。昔はかなりアクティブに過ごしていたのだが、一度体調を崩してから、なかなか体を動かす機会がなかった。仕事も在宅なので、引きこもりがちになる。スペイン出発前に再度リハビリと宿題ができているかチェックがなされることになった。
都内では自転車移動が多いが、日本でもスペインでももう少し歩く必要がある。

この日は、修学旅行生が来ていた。
◆
仕事関係の打ち合わせが何度かあった。
日本での対面会議は久しぶりで緊張した。それなのに、気が付いたら一番よい席に堂々と座っていた。意味のない大物感だけは出せた気がした。
初回の打ち合わせのときには、まだスーツケースが届いていなかった。慌てて洋服を買いに走ったのも、なかなか普段できない体験であった。

明日から関西へ移動するため、あっという間の話その1はここまでにしようと思う。
夫はテトリスがうまくいっていない。絶対に全部入ります、と言いながら、もう5時間ぐらい経過している。ずっと、何かを出しては他の物を入れたりを繰り返している。荷物の半分はまだソファの上に山盛りになっているが、スーツケースとバックパックは既にぱんぱんである。ディズニーランドには既に1回ずつ行っているので、その荷物がほとんどだ。朝までに全部入れられるのか、コンビニなどから荷物を送るはめになるのか、私としてはできるだけ広い心で見守りたいと思う。
◆
noteへは基本的にパソコンからアクセスしている。パソコンは持ってきているのだが、取り合いになるので、心の広い私は夫に譲ることにしている。そのため、ここ浦島ではなかなか皆さまのnoteを訪れる機会がない。落ち着いたら、いつも拝見している方々のnoteを読みにいくのを楽しみにしている。
さあ今日はここまでにしようと思ったら、荷物が全部入らないと夫が言ってきた。
やっと気付いたらしい。
只今、午後8時である。
私は夕飯の準備をするので、夫には百円ショップでマルチバッグというのか大きなビニールバッグを買ってきてもらうことにした。もうそうするしかない。
新幹線は、大荷物を預けられる座席を予約している。どうにかなるであろう。
てんやわんやは日本でも健在であった。
皆さまもお元気でよい夏を!
