「営業しないのに仕事が来る」状態をどう作るか―第3回QCC総会レポート
2026年4月5日、名古屋で第3回QCC総会(第18回定例会)を開催した。
「営業しないのに仕事が来る状態を、どう作るか」
これは、当日わたしが講師として参加者に投げかけたテーマである。
診断士であれば、独立していても企業内であっても、一度は考えたことがあるのではないだろうか。
今回はこの総会の様子と、当日の講義内容の一部を紹介する。

QCC(Queen's Class Certificated)とは
QCCは、TAC名古屋校の中小企業診断士講座を受講し、試験に合格した卒業生によるコミュニティである。
2ヶ月に1回、定例会(勉強会+懇親会)を開催しており、メンバーが持ち回りで講師を務めている。
中小企業診断士は「多様性の資格」と言われる。QCCのメンバーもまさにそうで、業種・業態・職業がバラバラだ。だからこそ、誰もが講師になりうるし、誰の話からも学びがある。
総会という特別な回
年6回の定例会のうち、毎年3月(今年は4月)に開催される回は「総会」と位置づけている。
前年度の試験合格者が合流するタイミングであり、「東海地区診断士交流会」を通じてQCCを知った方も加わる。
さらに、この総会に限ってはTAC現役受験生(土曜クラスのみ)の希望者も参加可能だ。今年は総勢50名が集まった。
毎年この総会では、わたしが講師を務めている。ちなみに過去のテーマはこうだ。
第1回:「美容業界における経営戦略の実践―業界を取り巻く経営環境とSWOT分析」
第2回:「中小企業診断士としての競争戦略」
そして第3回のテーマが「選ばれる診断士になるための指名受注戦略」である。

当日の講義内容
一応独立コンサル歴17年目に入った者として、それなりの知見はあるつもりだ。当日お話しした内容を一部ご紹介しよう。


講義のゴールは「営業しないのに仕事が来る」状態の作り方を持ち帰ることだ。実際の案件プロセスもフル公開した(もちろん守秘義務は遵守した形で)。

構成は3部構成とした。
PART1で講師業の受注戦略
PART2でコンサル業の受注戦略
PART3ではユースケースとして某案件の全プロセスを公開した。
ここからは、PART1の内容を少し紹介する。
受注には「3つの型」がある

診断士が仕事を受注するルートは、大きく3つに分けられる。
①公募・入札型:価格競争で勝つ
②紹介・マッチング型:信頼ベースで回ってくる
③指名受注型:専門性×関係性で選ばれる
多くの診断士は①や②からスタートする。それ自体は悪いことではない。だが、価格競争に巻き込まれたり、紹介の流れが途切れたりすると、途端に不安定になる。
目指すべきは③の指名受注だ。

指名受注の状態になると、相見積もりが発生しない。自分の提示した条件で受注でき、値引き交渉のストレスもない。

指名受注は、次の3つの掛け算で成り立つ。
指名受注 = 専門性 × 接点 × 信頼蓄積
「専門性」は、何の人か(タグ)。
「接点」は、どこで出会うか(チャネル)。
「信頼蓄積」は、また頼みたいと思われるか(実績)。
わたし自身の例を挙げると、講師業がコンサル受注につながるケースが非常に多い。
講義を通じて専門性が伝わり、接点が生まれ、「この人に相談したい」という信頼が蓄積される。つまり、わたしの場合は、講師業そのものが指名受注の公式を自然に回す装置になっているのだ。
この公式を踏まえて、PART2ではコンサル業の受注戦略、PART3では某案件の全プロセスを具体的に解説した。
参加者にとっても、かなりリアルな内容になったと思う。
満足度アンケートも公開!
毎年、総会の講義終了時点でアンケートをとっている。率直な感想を書いてもらうのだが、そのコメントも含めて、後日QCC内で公開している。他の講師のアンケート結果を見る機会なんて、ないでしょう?だから、おもしろいのだ。

昨年より悪い。具体的に話しすぎたか?(反省)
当日の様子をQCCメンバーのはらさんが記事にまとめてくれている。参加者目線の臨場感あるレポートなので、ぜひ読んでほしい。

QCCのこれからー心理的安全性の先へ
QCCはこれまで、「心理的安全性が高いコミュニティ」という位置づけを大切にしてきた。
定期的に集まって、学んで、交流できる場であること。この心理的安全性を担保できる理由のひとつは、わたしがみんなにとっての先生であるということだ。だからこそ、目に余る言動や態度が見られたときには「NO」と言える。パワハラ・セクハラはもってのほかである。
その土台の上で、今後はもう一歩先を目指したいと考えている。QCCメンバーの大半は企業内診断士だ。本業とは異なる立ち位置で副業を始めやすい環境を整えられたらと思っている。
ただし、各自が好き勝手に自分のビジネスを売り込むのではなく、メンバーにとってメリットのある展開が必要だ。メンバー同士でそれぞれのビジネスを健全に応援し合う仕組みが作れれば、シナジー効果が発揮される。
つい人は短期的な利益を追求しがちだ。だが、診断士という資格取得を契機に、着実に実績を積み重ね、ゆくゆくは安定した収益を得られる契機となるコミュニティへと発展させていきたい。

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