夜勤と自律神経|①夜勤で起きる3つの連鎖
こんにちは、ナツです。
「夜勤がやりたくない」
みなさんも、看護師なら一度は考えたことがあるはずです。
私はなぜそんなに多くの看護師が「夜勤がいやだ」と感じるのか
気になって、夜勤が身体に与える影響について調べてみました。
そして、先日夜勤が身体に与える影響の図解をThreadsにあげたら
反応が良かったので、記事にまとめてみました。
「へ~そうなんだ!」と軽い読み物としてどうぞ。
なぜかずっと眠い
「また今日も体がだるい」
「夜勤明けなのに眠れない」
「なんでこんなにイライラするんだろう」
看護師として働いていると、こんな感覚を抱える日がたくさんあります。
私もそのひとりでした。
夜勤が続いた週は、体が鉛のように重くなります。
休日なのに何もする気になれない。
食欲がおかしくなって、朝なのに胃がムカムカする。
逆にいくらでも食べれる気がしてたくさん食べちゃう。
いくら寝ても疲れが取れない感覚。
「今日は8時間も寝たのに、なんでこんなに眠いんだろう」と思いながら、
また職場に向かう。そんな日が、何度あったことかわかりません。
心あたりがある方も少なくないと思います。
最初は「自分がなまけているのかな」と思っていました。
同僚は元気そうに見えるのに、自分だけこんなに辛いのはメンタルが弱いからだろうか。
夜勤をこなせない自分はプロとして失格なんじゃないかと、ひそかに落ち込んでいた時期もありました。
でも、それは違った。その正体は、自律神経の乱れでした。
夜勤は気合いの問題ではありません。
夜に起きて昼に眠るという生活は、私たちの体が何万年もかけて作り上げてきた仕組みに逆らうことです。
体内時計のズレが、睡眠・ホルモン・代謝・メンタルすべてに連鎖して影響する。
それを知ったとき、「自分がおかしいんじゃなかった」と、心の底からほっとしました。
このnoteは難しい医学書ではありません。
夜勤を経験した看護師が、自分の体で感じてきたことや「これなら続けられる」と思った対処法をまとめたものです
夜勤がある人だけじゃなく、「なんとなく不調が続いている」「理由がわからないのに疲れやすい」と感じているすべての人に読んでほしい。
あなたのつらさは、根性不足でも弱さでもない。体が正直に反応しているだけです。
体の中で何が起きているの?
まず最初に、夜勤が体に何をするのかを知っておきましょう。
「なんとなくつらい」を「なるほど、だからか」に変えるだけで、心がずいぶん楽になります。
体内時計って何?
私たちの体には「体内時計」と呼ばれる仕組みが備わっています。
正式には概日リズム(サーカディアンリズム)といい、約24時間周期で体の機能を自動的に調整しています。
この体内時計は、脳の視床下部にある「視交叉上核」という小さな部位が中枢となり、全身の細胞レベルで時刻を管理しています。心拍数、体温、ホルモン分泌、消化機能、免疫機能——これらすべてが、体内時計によって「今は何時だから、こう動け」と指令を受けているんです。
体内時計をリセットする最大のきっかけは「光」です。朝の光が目に入ると、体内時計がリセットされ、その約14〜16時間後にメラトニンという眠りを促すホルモンが分泌されて、自然な眠気が訪れます。
つまり、朝7時に起きて光を浴びた人は、夜の21〜23時ごろに眠くなるようにプログラムされる。これが理想的な体内時計のサイクルです。
夜勤で起きる3つの連鎖
夜勤をすると、体内時計に3つの狂いが同時に起きます。
① 光を浴びる時刻がずれる
夜勤中は夜間も明るい照明の下で働きます。本来なら「暗闇の中で眠っているはずの時間」に強い光を浴びることで、体内時計は大きく混乱します。「今は朝なのか?」と体が勘違いしてしまうのです。
逆に、夜勤明けに帰宅するとき——本来なら「活動する時間帯」の朝の光を浴びながら帰る。すると体内時計はさらに混乱し、「今が昼なのか夜なのか」がわからなくなってしまいます。
② 食事のタイミングがずれる
深夜に食事をとることも、体内時計に大きな影響を与えます。消化器官は夜間に休む設計になっているため、深夜の食事は胃腸に大きな負担をかけます。また、深夜の食事は血糖値の乱高下を引き起こしやすく、インスリンの分泌リズムも狂わせます。
夜勤中に「なんか食べないと持たない…」と感じるのは体の正直な反応ですが、深夜の食事は体内時計の乱れをさらに悪化させます。食べ方の工夫については第4章で詳しく紹介します。
③ 眠る時刻がずれる
昼間に眠ることは、体内時計の設計と逆行します。昼間は体温が高く、コルチゾール(覚醒を促すホルモン)が多く分泌されている時間帯。この時間帯に眠ろうとしても、体が「起きる時間だ」と主張するため、なかなか深い眠りに入れません。
その結果、いくら時間を確保しても睡眠の質が下がり、起きてもすっきりしない——という悪循環に入ってしまいます。

自律神経が乱れるとどうなるか
体内時計の乱れは、自律神経のバランスを崩します。
自律神経とは、心臓・血管・消化器・ホルモン分泌など、
私たちが意識しなくても動いている臓器すべてをコントロールしている神経系のことです。
自律神経には2種類あります。

・ 交感神経:体を「活動モード」にするアクセル役。心拍数を上げ、血圧を上げ、消化を抑える。
・ 副交感神経:体を「休息モード」にするブレーキ役。心拍数を下げ、消化を促し、体を回復させる。
健康な状態では、昼間は交感神経が優位になって活動し、
夜は副交感神経が優位になって回復する—というリズムが保たれています。
夜勤はこのリズムを根本から狂わせます。
交感神経が優位のままの夜勤中は、消化器が働きにくく、胃腸トラブルが起きやすい。
夜勤後に副交感神経に切り替われないと、体が休めずに疲労が蓄積する。
これが「休んでも回復しない」感覚の正体です。
長期的に自律神経の乱れが続くと、さらに深刻なリスクが出てきます。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
次は 「これ私のことだ」夜勤あるある不調リスト に続きます。
この連載を読みやすく1冊にまとめたKindle版も準備中です。
図解やチェックリストも含めて、あとから見返しやすい形に整えています。
改めましてこんにちは、ナツです。
このnoteを見つけてくださってありがとうございます。
私は12年目の看護師です。
呼吸器内科・呼吸器外科・コロナ病棟・外来などを経験して、
今は育休中に、看護師向けのGPTを作っています。
▼自己紹介として、簡単にこれまでの経歴をまとめました
▼このnoteの案内図はこちらにまとめています
▼中堅看護師さんにオススメの記事をまとめました
そのほか、中堅看護師さん向けの記事やGPTはこちらにまとめています。
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