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【語学】英単語を覚えたの定義

※この記事の内容を解説する音声コンテンツも用意しています。音声派やながら聞き派の方はこちらをどうぞ:

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今回は、「英単語を覚えた」の定義とはなにか、ひとつの単語にどこまで向き合い、どこまで掘り下げていけばよいかを説明します。具体的には、「英単語の対訳をひとつ覚えてオシマイ」というやり方ではなく、もっとひとつの単語に深く向き合って理解しようと努める態度が重要であることを説明します。

よくある英単語暗記方法

中高生など、テストや受験を前提とした学習の場合、語句の穴埋めや和訳の問題の対策としての単語暗記であるため、「一単語一義、一単語一和訳」的な覚え方をすることが多いです。たとえば:

respect 尊敬する
provide A with B A に B を供給する

といった感じて、英単語と対になる和訳を 1 対 1 で並べて覚えるやり方です。学校の場合はこれでまったく問題ないですし、学校の英単語小テストや試験をこれだけで突破できてしまうのも事実です。

英単語学習ステップの全体像

ただ、英語の技能を習得するための単語学習の場合、対訳をひとつ覚えてオシマイ、ではまったく足りません。

そして、英単語の学習ステップは以下のようになります。決して、一単語一義主義で対応する和訳をひとつ覚えたら、その英単語を覚えた、となるわけではないことに注意してください:

  1. 一単語一義にのっとり、ある単語の代表的な和訳を確認して暗記する(便宜上)

  2. 一単語一義から脱却して、辞書に記載されている意味を暗記する(便宜上)

  3. しばしば「コアイメージ」と呼ばれる、単語の中核的な意味を理解する

  4. 実際の運用現場で使用されるシーンを見に行き、その単語を見聞きしたらその単語で表現されるイメージが自分の中に自然と想起されるか、確認する。

  5. イメージを想起してその単語を声に出すトレーニングをする

  6. 英語の運用現場に行き、その単語を意識せずとも自然と出してしまう状態になっているかチェックする

1 と 2 は受験やテストを突破するための便宜上の覚え方、3 と 4 は受動的語彙(聞けばわかるけど、自分から出てこない)の構築、5 と 6 は、能動的語彙(聞けばもちろんわかるし、自分からも出てくる)の構築に対応します。最後のチェックが通っていれば、その単語を「覚えた」といってもよいと思います。

音と意味

これは前回の記事でも触れたことなのですが、英語とは、「音と意味の往復」です。単語でもそれは例外ではなく、単語の音を聞いたらその単語の意味が想起されちゃう、また逆に、そのイメージが脳内に湧いたら、その単語の音を声に出したくなっちゃう、という、自然な往復を達成することが目標です。

これは、上記の6の「その単語を意識せずとも自然と出してしまう状態」を達成することなのですが、僕が思うに、多くの人がおろそかにしがち(?)なのが、この、単語の音とその意味をつなぐ作業なのではと感じます。

いざ知らない単語に出会ったとき、その単語の意味を知る流れに多くの人はなるはずですが、そのさい、ここまでで説明したような代表的な和訳をチラ見することでそれに替えていませんか。WeblioとかGoogle翻訳とかで「和訳」を確認して、「なるほど」と合点してそれ以上の調査を止めることをしていませんか。

単語の音も同じです。英語という言語の場合、単語のスペルからその音を推測することがほとんど不可能であるため、実際にその音を聞く、あるいは、辞書の発音記号を読んで音を把握することも必要になるのですが、これをすべての単語でやっている人はあまりいない印象です。ヘボン式チックなカタカナ読みの音を覚えて、それで覚えたことにしてしませんか。

上記に関して言えることですが、「(和訳ではない)単語の意味の理解」と、「単語の音の理解」は、英単語を覚える取り組みをしている人が外しがち(?)なところです。

英英辞書がオススメ

個人的には、語彙力を鍛えるなら書店に並ぶ市販単語集ではなく、英英辞書をメインに使うのがオススメです。単語集や英和辞書は、英単語に「和訳」を与える書物なのですが、たいして英英辞書の場合、英単語に与えるのは「説明」です。単語が持つ意味に近づくという点においては英英辞書のほうが一枚も二枚も上手であり、極論すると、「英和辞書や市販の単語集にもう何年も触れてない」くらいの状態にするのが理想的です。

OEDのような学者や語学オタク向けの辞書でなくとも、今であればケンブリッジのオンライン英英辞書があります。Google翻訳とかでサクッと和訳をながめることは確かにラクなのですが、やはり、ここまでで説明したような話を加味すると、それはあまりオススメできません。ケンブリッジのオンライン辞書をブックマークしておくくらいは、してもいいと思います。

また、ケンブリッジの辞書であればIPA表記の発音記号が付記されていますので、それも使えます。そこに書いてある表記は「正解」と呼んで差しさわりないものですから、その発音表記を確認したのであれば、もう音に関しては不安になる必要はなくなります(音声変化などの話は別)。

耳コピに頼り、発音記号をチェックせずに単語を発音するのは、楽譜を読まずに演奏するようなもので、できないわけではないのですが、ところどころごまかしが入ったりするのでオススメできません。

「耳コピ」は原理上可能ですがあまり期待してはいけないはずです。ネットや電子辞書で「正しい発音」を聞くだけで発音をコピーできるのなら幸せなことですが、それは多くの人にとって無理な話です。プロの歌唱を聞き続けてもプロになれるわけではないし、ショパンを聞き続ければショパンを弾けるようになるわけではないのと同じです。

「発音記号を覚えるべきか」という議論について

さいごに

英単語学習は永遠に終わらない」の記事でも説明しましたが、英単語の学習は永遠に終わることがありません。今回説明した話もこれとある程度関連していて、英単語学習は長い道のりの取り組みであり、決して、和訳を覚えてオシマイという単純な作業ではありません。

ここをクリックすると記事の内容をYouTubeで視聴できます>

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▼この記事を書いた人▼

そっちゃそ
フリーランス英日翻訳者。本業で培った知識や経験をもとに、発音指導をはじめとした語学指導もやっています。noteは、僕の思想や考えをひろく公開するために使用しています。僕の思想や考え方については、考察と思想哲学のマガジンにまとめているのでこちらをぜひご覧ください。詳しいプロフィールはこちらから。

ポッドキャストもやっています:

🔵amazon music, 🟣Apple Podcast で楽しむ場合はこちら。

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主な著作:「自分の意見を言うことは『役に立つ』」、「外国語を学習すると決めたときに読む本」、「英語発音学習の第一歩」。既刊一覧はこちらから

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さいごに

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