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信夫の、幸せについて本気出して考えてみた

仲良しのnoterであるかし子嬢(以下かし子)の書いている小説の登場人物である「市媛いちひめ 信夫しのぶ」彼は少しアレな境遇の登場人物であり、設定がガバガバだった。

小説を少しでも読み書きしたことある人なら分かると思うが、設定がガバガバの登場人物は書き難い。
そして、作者はなんとなく分かっていても読者にも伝わりづらい。

だけど信夫は逆境に強かった。
作者のかし子の筆力でコメディ短編の海を幾度となく軽業師のようにひらりと乗り越え、荒れるコメディ短編の海を制した。

かし子の舵取り、信夫の根性、あっぱれである。

順風満帆に見えていたが、かし子はスペースでの会話中「私には信夫を幸せにしてやれない」と突如著作権を放棄し、信夫をフリー素材宣言。
信夫はかし子というキャラベルから、イカダに乗って根性のみで文章の荒海を渡ることになった。

そして私の島に漂流したのだった。


信夫は和歌山に打ち上げられた。

そして私の小説の登場人物である、やたらクセが強くて元気のいい平均身長とコミニケーション能力の高いバスケおじさん達に囲まれ、西日本に広く伝わる妖怪「牛鬼」の伝説に迫ったり、アスリートとフードファイトをして太ってみたりし、無事に東京に帰還。

信夫も初めてだが、書いている私も初めての「よそ様の小説の登場人物を自分の小説に登場させる」海を泳ぎ切ったのだ。

これは二次創作、と呼んでいいのか?スピンオフでもないし?

正しい言葉は分からないが、作者達のノリと勢いのポッと出のコラボ企画に巻き込まれた不幸な信夫である事だけは間違いない。

いや待て。
幸せにしてやってくれと言われて請け負ったのに、さらなる不幸に落とし込んでないか?

私はハラハラしたが、小説を読み切ったかし子は「最後、大好きな久我先生の気付きがあってよかった!幸せだ!」とやはり力技で締めてくれた。

普段の筆力が頷ける強引さと腕力だ、そう、筋肉は裏切らない!ありがとう!
私とかし子の互いの顔も見たことないけど3回スペースで話したからもう友達!の、新種の友情と信頼関係に乾杯である。


人の小説を借りるのは同意がないとパクリでパクられるし、相手の作品の品質を損なう可能性もあり、やりたがらない人は多いかもしれない。
それでも実現出来たのは、2人とも認識が特殊なのか、深追いしないのか、小説に対する信念とかこだわりが吹けば飛ぶような女なのか知らないが、初速の速さはピカイチであることは分かる。

そう、初速は大事。
悩んで悩んで踏み切った時はあまり上手くいかないもの。
2人とも小説を書くことのエンタメ性や楽しいことへダッシュする、ふくらはぎの筋肉パンパン系女子…ババァ…もう女子でいいか、女子なのである。


他人様の登場人物を動かして、書き方を真似てみること。

これがとても新鮮だった。

もしかしたら小説を書くことに長けた熟練の猛者なら、確固とした書き方が構築されてしまっていて書き辛いかもしれないが、私は一次創作で小説を書いて一年のヒヨッコ。
しかもヒヨれるほど本数も書けていない、ある意味怖いもの知らずな部分もある。

勝手に腕がなっていた。

でも書き出して5分で一回撃沈した、書き方が云々でなくかし子と自分の視点の違いに蹴つまずいたのだ。

かし子は視覚を重視した文の書き方で人物を書くのに対し、私は視覚はちょっと、後は体感覚で人物を書く。
表面的な美しさ、色感、所作をさらっと書くかし子と、肉感的で湿度や肌感覚でじっとり書く私は表現が真逆なのだ。

簡単にいうと私の書く文章はジトジトとエロいのだ。
そしてそんなキャラはかし子の小説にいない。

違う、信夫はこんな凹凸や中身の詰まり具合を重視して、蟹の爪を折ってその先でズブズブと中身をほじってむしゃぶりつくようなエロい目で人を見る男じゃない…!

このままでは変質者と間違われて大きい声を出されてしまう!

もっと他に蹴つまずけるところはあった気もするが、私にとってこれは重要課題の死活問題だった。
5000字で小説を書いたうちの4000字はエロい時もある私が、かし子のような賑やかさの中に駆け抜けるような爽やかさもある文章が書けるだろうか。

一度、脳内のパンツを履こう、3枚履こう。
下半身で判断せず、目で見て感じよう。ブルースリーの逆をいこう。心で感じず、目で見るんだ!

オムツつけてんの?と聞かれそうなパンツがパンパンの脳みそで信夫に向き合った。


私の小説の登場人物達も「あれ?今回はエロムーブなし?」と戸惑っていたが、信夫にドッキリを仕掛けたり途中から縦横無尽に普通を楽しんでいた。

そう、縦横無尽。

私は今回、内部対話が長くて人を分析するクセが強い信夫の視線を借りて小説を書くことで、自分の登場人物達を俯瞰し、その落ち着きの無さに驚いた。

もっと寄り添っていると思ってたら、意外と距離をとっていたり、この人手の動きが多いなぁ?視線を集めたいのかな?など、登場人物達の細やかな性格が見え、普段は何気なく書き込んでいた登場人物の所作を客観的に見れて新鮮だった。

だが、書き上がって気がついた。

信夫が理性的な男すぎて「BL」なのにBはいるがLしていない!!

そしてふっと思い出す、いつも私のBL小説を書く企画に参加してくれているかし子が、投稿の数日前にこぼす不穏な一言。

「BLしてないんですよね」「恋愛要素薄くって」「これはBLか?」

作者がBLといえばBLは成立するし、男子2人が劇重感情をお互いに向けていたらそれはもうBLと思っていいし、パンをかじった転校生の男子が「遅刻遅刻〜」と勢いよく曲がった曲がり角で男子とぶつかれば、それはもう見紛う事なきBLと言いきっていい。

なぜならBLはSFだからだ。
リアルゲイの話とはまた違うふわふわした少女漫画のありえない設定と世界観があって、BLだからなのだ。

私もかし子によく「大丈夫よぉ、かし子ちゃん!アタシ達がそうやって言うたらもう、それはボーイズラブなんよぉ」と、かし子の中の1/3の曖昧な心情を思い込みの蓋でねじ伏せていたが、ねじ伏せたつもりの蓋が緩んでハンドクリームを踏んづけた時みたいに、ネリっと現実が漏れ出ていた。

これ、BLちゃうやん。

ただ信夫が、うちの登場人物の総ボケに端からツッコんで困らされただけの話やん。
そこにちょっと牛鬼が流れ弾喰らってるだけやんか。

ハハァン、これが信夫の鉄壁のパンツディフェンスか。

伝説の妖怪である牛鬼パイセンなら貫禄で弾など弾き飛ばすが、小説事態のB達がLの片鱗もなければそれはただの楽しかった夏休みの思い出である。

でも、複数の男子が仲睦まじく一つ屋根の下で遊んでいたら、それはもう読者が肌でBLを感じてくれたらいいんちゃいますかねぇ?とも言いたい。

極論だが「読者が脳内で登場人物を脱がせたらBL」ではないかと。

BL?どこがやねん?と訝しんで斜めに読む読者に「これは、心が腐った人が読めばBLです。清らかな人は天誅!!」と高く振り上げたかかとを脳天にに振り下ろせばいいだけだ。なぁに、返り血は早いうちならウタマロで洗えば落ちる。

と、言いつつ最後にわずかながらのBLムーブで信夫の片思いを回収した、困った時は久我先生だ。


今回のまとめとしては、落ち着け、俺の登場人物!と、信夫はエロスと対極にある、血液はアミノ酸系でというところか。
ただ、信夫を生かしたエロの書き方も思い浮かんでいる。
古の技法、浮世絵の春画でよく使われた手法「のぞき」である。

すでに「いいですね、やりましょう」と、うちのパンツのゴムが緩いヒロインの有時さんが股関節を中心にストレッチを始めているが、一回そこはお休みをして前に月さんの100字BL企画で書いた「関西弁誘い受け女装男子」の小説を書く予定。

脳内パンツを脱ぎ捨てて、返り血まみれの私は新たな島を目指す。


そして明日、10月17日(金)夜の10時から、お夜食を準備してスペースを使ってまたかし子と2人で公開長電話をする予定。

作業BGMに聞きに来てくださっても大丈夫です。
今回は初のかし子主催と私がスピーカー参加といつもと逆をやろう!と言ってるので2人で失敗してる可能性もある。
背後が大丈夫であればリクエストで混ざってくださってもよし!
多分、BL小説の話(主に登場人物や内容のこぼれ話)になります、まだ今月の企画記事書いてないんで、かし子はそれ書くって言ってたましたー!
私は話しながら作業出来ないので、月さんが全裸待機してくれているBL100字小説の女装男子のネタでも捻ろうかな。


かし子嬢は文フリ東京に出店してます!月越さんとの「2人文芸部」だそうですよ!信夫はいないけどイケメンが不穏な感情で蠢いている話を書いてます!

月さんの100字BLは一目でサクッと読める小説が満載!読むもよし、投稿するもよし!
今は参加者の長曾我部さんのところのゾンビと戦う「脇五郎」が連作されてます。なんのこっちゃ分からん人はどうぞ覗いてみてください!

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