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【AOE2DE】文明別メモ(20)ボヘミア

苦手文明シリーズ第4弾はボヘミア。2021年8月リリースの「公爵たちの夜明け」DLC(7/11まで65%オフのセール中)でポーランドとともに登場。帝王の時代後半に唯一無二の強みを持ち、完成したら手を付けられない。一方で最序盤の立ち上がりの遅さは否めないのでどう凌ぐかがポイントとなる。ボヘミアを相手取るときは戦闘馬車対策で投石機または贖い入りの聖職者が有効となるので、早めに用意したい。


文明特性と基本戦術

「火薬と聖職者の文明」。城主の時代に化学を研究して砲撃手を出すことができる。また、唯一無二のホーフニツェは大砲を更にアップグレードしたゲーム中最強の攻囲兵器で、他の追随を許さない。帝王ユニテクにより聖職者(&修道所テク)の金コストが食料に置き換わるため、実質的に無限に聖職者を出せるようになる。いっぽうで序盤の内政ボーナスに乏しく、騎乗ユニットも弱体なため機動力を欠きがちなのが弱点。オープンマップの1vs1や前衛で使うなら、射手と槍で防御的に構えて早めの進化から築城を目指すことになるだろう。オープンマップの後衛には不向き。

ユニークユニットと天敵

ユニークユニットの戦闘馬車(110W70G)は鈍足ながら射程防御が高く、銃弾を放つ兵器ユニット。射程は6と短めだが、学問所で攻囲技術を研究すれば射程+1。訓練時間は30秒(EL 26秒)で騎士並。EL化(800W600G)でHPと射程防御が上がるため更にカチカチになる。また、背後にいる味方ユニットに対する敵の投射物によるダメージを50%軽減。天敵は投石機や大砲の他に贖い・活版印刷入り聖職者、数で優位な近接ユニット(騎士等)。

即城UU戦術でベンガルのラタ戦車や高麗(朝鮮)の戦車と並んで人気を博し、そのため弱体化方向の調整が入ったものの未だに強力。2025年8月アプデで非ELの攻撃力が少し弱体化された。アリーナでも城寄せから爆破工作兵で穴を開け、戦闘馬車で内政をガラガラにする展開をよく見かける。贖いのない文明では苦戦必死。必ず投石機を用意したい。アリーナ城寄せ対策はこちらも参照。

また、大砲(225W225G)のユニークアップグレードとしてホーフニツェを持つ。アップグレードコストは1100F800Gと決して安くはないが、破城投石機に対し優位に立てる数少ないユニットになりうる。

内政面

採掘所のテクノロジーが無償・自動アップグレード。この効果は領主in直後から有効(金・石それぞれ15%)で、即城戦術と非常に相性が良い。城主in後は累積して各30%アップ。
鉄工所(鍛冶場)と学問所(大学)の木材コストが-100。それぞれ木75と木100で建つ。

即帝王のビルドオーダー考

トルコの即帝王と同じ29+2+2で、学問所と兵器小屋を建てて帝王押しだけなら難しくはない。上記のボーナスで浮いた木材175分で畑を多めにするか、木こりを減らして金鉱に振り分け、食料は市場で買うと割り切るのもありそう。両刃斧は早めに研究。
いずれにせよ帝王進化中に化学(300F200G、100秒)の研究を済ませたい。帝王進化は190秒なので、少なくとも進化が半分進むより前に化学を研究開始する必要がある。並行して戦士小屋→弓小屋と追加。砲撃手x10、大砲x3で進撃を始める。大砲には修理農民をつけ、砲撃手は追加していく。ある程度打撃を与えるか、相手後衛が救援に来たら無理せず撤退し、改めて内政拡大するのが良さそう。

テクと出せないユニットのメモ

鉄工所テク

鉄工所テクは馬鎧3以外すべて研究可能。

文明ボーナス

槍兵系ユニットのボーナスダメージが+25%。序盤はこれで凌ぐしかない。
篤信と神聖の効果が町の人にも適用……それぞれ農民のHP55、移動速度1.11まで上昇。荒らし耐性の他、前線で小屋や城を寄せる時にも妨害されづらくなる。
城主の時代に化学を研究して砲撃手を出すことが可能。化学自体は石弓や散兵の攻撃力アップにも恩恵があるので無駄にはならない。城主戦が長引いた時など、相手の編成に応じて砲撃手が適切ならば切り替えていきたい。

チーム ボーナス: 市場の作業速度が +80%
1.8倍の速度で交易馬車を出せるようになるのは魅力。1vs1ではほぼ無意味。

ユニークテクノロジー

城主ユニテク: ワゴンブルク戦術(300F300G)
火薬ユニットの移動速度+15%。戦闘馬車、砲撃手、大砲/ホーフニツェ等に有効。
帝王ユニテク: フス派の改革(500F450G)
聖職者と修道所テクの金コストが食料コストに置き換わる。畑がしっかり確保できているならば必ず研究すべき。

出せないユニット・使用不可テクノロジー

戦士小屋……ギャンベゾンがない他は近衛剣士・矛ともフルアップ。特に槍兵系ユニットのボーナスダメージ増は有力。
弓小屋……弓騎兵が出せない(当然パルティア戦術も無し)、弓懸もないため重石弓にアップしても戦力が限られる。射程ユニットは早期に砲撃手に切り替えるのが王道
馬小屋……血統なし。ハサー・近衛騎士アップグレード不可。
兵器小屋……白ラム・破城投石機へのアップグレード不可。大砲のユニークアップグレードとしてホーフニツェを使用可能。
聖職者……全テクノロジー使用可能に加え、帝王ユニテクにより金不要で聖職者を生産・アップグレードできるのは規格外の強さ。
学問所……火砲学以外全て研究可能。流石は学問の都プラハを擁する文明。
内政テク……輪作が研究不可
海軍……高速火炎船、重爆破工作船へのアップグレード不可。カーヴェル船体(移動速度2)、乾ドック(射程防御2)、造船技術研究不可。まあ内陸国なので。詳細は割愛

参考動画

キャンペーンシナリオ等

流浪の傭兵隊長ヤン・ジシュカ(1360-1424)が活躍する同名のキャンペーンシナリオ(1405-1424)は、1410年のグルンヴァルトの戦い(タンネンベルクの戦い)前夜からフス戦争初期までを描く6つのシナリオからなる。他に、バルバロッサの1戦目、チンギス・ハーンの5戦目、でそれぞれボヘミアが登場するほか、ヤドヴィガの6戦目ではヤン・ジシュカ本人も傭兵として登場する。

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歴史のうんちく

ボヘミアは現在のチェコの西部・中部にあたる。古くは現ポーランド南部からチェコ北部までも含んでいた。地名はケルト人の一派であるボイイ人に由来。6世紀に移住してきた西スラヴ人が現在のチェコ人の起源という。プシェミスル朝のもとで9世紀に公国を形成、神聖ローマ帝国の構成国家となって長く存続した。12世紀末に王国に昇格するが王権は弱く、ローマ皇帝等のドイツ人勢力の傀儡であった。13世紀、モンゴルによるポーランド侵攻の際に援軍を送ったことがチンギス・ハーンのキャンペーンシナリオに反映されている。1306年にプシェミスル家が断絶すると、1310年からルクセンブルク家がボヘミア王を受け継いだ。この系統から出て後に神聖ローマ皇帝位に就くカール4世(ボヘミア王としてはカレル1世)は、貴族の力を抑えて領土経営を合理化した他、首都プラハにプラハ大学を設立。彼の治世はチェコの歴史上の黄金時代とされる。なお、このプラハ大学からヤン・フスが出て宗教改革に乗り出すことになる。カール4世の次男であるジギスムントが敵役となる。

ヤン・フス(1369-1415)は贖宥状(いわゆる免罪符)批判や聖書のみに基づいた現地語での説教などプロテスタント的運動の先駆け的存在であった。1410年のタンネンベルクの戦いは、ボヘミア義勇隊がポーランドのフス派と協力してドイツ人勢力を追放したことで歴史上意義深い。この戦いはポーランドのキャンペーンシナリオ、「ヤドヴィガ」の最終戦と、ヤン・ジシュカの2戦目でそれぞれ登場する。既にハンガリー王・ローマ王(実質的な皇帝)となっていたジギスムントは、ローマ教会の複雑な分裂状態を解消するために1414年にコンスタンツ公会議を開催。ここでフスが異端・有罪とされたのを受け翌1415年、フスの身の安全に関する約束を破って火刑に処してしまう。さらに1419年にジギスムントがボヘミア王位も継承するに至って国民の不満が爆発し、プラハ窓外投擲事件をきっかけにフス戦争が始まった。

ヤン・ジシュカらはターボルと呼ばれる装甲馬車と弩や銃火器を組み合わせることで当時主流だった騎士による突撃を克服した、という戦術面での革新に加え、それまでの王や貴族の私兵とは異なる国民軍的存在の登場という面でも画期的であった。AOE2において城主の時代から他文明に先駆けて砲撃手を使用できるのは、フス戦争において他のヨーロッパ諸国に先駆けて火薬兵器を実戦投入した史実を反映している。しかし長引く戦乱でボヘミア及び周辺の農村は荒廃し、内部分裂で急進派が壊滅。さらに以前は協力関係にあったポーランド王が代替わりして敵に回ったため1439年までにポーランド国内のフス派も壊滅し、フス戦争は終結したのだった。

フス戦争に興味のある方は大西巷一による『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』もご一読を(可愛らしい表紙に似合わず凄惨な描写が多いので苦手な方は注意)。

その後のボヘミアでは穏健派フス派の指導者であったイジーが摂政を経て王位につく(在位1458-71)。折しもコンスタンティノープルが陥落(1453)するなどオスマン帝国の脅威が迫る中、現代のEUに似た諸国連合の構想を説いたが理解は得られなかった。イジーは異端とされ、その後に破門をも受けたことで周辺諸国の侵略を招いてしまうが、ポーランドの王系から後継者を指名して死去。このヤゲロンキ朝(ヤギェヴォのボヘミア読み)は2代で断絶し、姻戚関係のあったハプスブルク家へと王位が移る(ハプスブルコヴェ朝)。その後もプラハは芸術の都として繁栄したがプロテスタント勢力の拠点としても根強く存続し、1618年にプラハ市民が起こした第二次プラハ窓外放出事件三十年戦争のきっかけとなった。

1806年にナポレオン戦争により神聖ローマ帝国が完全に解体されると、ボヘミア王国はオーストリア帝国に吸収された。20世紀に入って第一次世界大戦の結果オーストリア帝国が崩壊すると、ボヘミアを含む領域はチェコスロバキア共和国(連邦制)に改編される。第二次世界大戦ではドイツとハンガリーに分割占領されたがロンドンに亡命政府が成立し、終戦までに帰還が成っている。戦後は社会主義国となっていたが1989年のビロード革命で共産党政権が崩壊。冷戦終結後の1992年に連邦制を解消し、現在のチェコ共和国となって今に至る。ピルスナー系ビールの発祥地として知られ、輸入のチェコビールは日本でも一定のシェアを獲得している。

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