「このあと、いい情報があるかも」そう思って、見続けていた。
テレビを見ていて、途中から少し違うなと思うことがある。
今の私が知りたいこととは、少しずれている。
それほど興味も持てなくなってきた。
それでも、
「このあと、何かいい情報が出てくるかもしれない」
と思って、そのまま見続けていた。
ここで消したら、その先にあったかもしれない情報を取りこぼす。
それは、なんとなく損をするような気がしていた。
本もそうだった。
せっかく買ったのだから。
ここまで読んだのだから。
後半に、自分に必要なことが書かれているかもしれないから。
そう思って、少し合わないと感じても、最後まで読もうとしていた。
私は、損をしたくなかったのだと思う。
「損したくない」と思いながら、損をしていた
でも最近、ふと思った。
損をしたくなくてテレビを見続けているあいだにも、私は自分の時間を使っている。
集中力も、労力も使っている。
その時間を、もっと自分が知りたいことや、興味のあることに使うこともできた。
疲れているなら、早く休むこともできた。
「このあと何かあるかもしれない」
そう思って、保険をかけるように見続けていたけれど、その保険のために使っていたのは、自分の時間やエネルギーだった。
損をしないためにしていたことによって、別のところで損をしていた。
少しおかしな話だなと思った。
何を「損」だと思うかは、人によって違う
ただ、だからといって、最後まで見ることが悪いとは思わない。
情報を取りこぼさないことを大事にしたいなら、そこに時間を使うのも一つの選択だ。
人によって、何を損だと感じるかは違う。
少しでも安く買うために、時間をかけて商品を比較することもある。
今はお金を大切にしたいと思っていて、納得できる買い物ができたのなら、それでよかったと思うかもしれない。
人からの信頼を失いたくなくて、頼まれたことを引き受けることもある。
その関係を大切にしたくて引き受け、信頼を保てたのなら、それでよかったと思うこともある。
長く続いてきた付き合いや習慣を、これからも続けたいと思う人もいる。
どの選択が正しくて、どの選択が間違っているという話ではない。
自分は、何を損したくないと思っているのか。
そこが見えると、自分が何を大切にしているのかも、
少し見えやすくなる気がする。
私にとっての「損」が変わった
以前の私にとっては、情報を取りこぼすことが損だった。
だから、「このあと何かあるかもしれない」と最後まで見ることにも、それなりの理由があった。
けれど今は、自分の時間やエネルギーを、もっと興味のあることや、知りたいことに使いたいと思うようになった。
疲れているなら、休むことにも使いたい。
情報を取りこぼすことよりも、
自分が本当に使いたいところに時間を使えない方が、
今の私には損だと感じる。
何を損だと思うかが変わったのだ。
多分それは、
自分が何を大切にしたいのか、
何を優先したいのかが、
以前より少しわかるようになったからだと思う。
優先したいものが変われば、何が損なのかも変わる。
時間をかける方を選ぶ日もある。
お金を使って、早く済ませる方を選ぶ日もある。
人との関係を大切にして、手間をかけることもある。
大切にしたいものによって、選ぶものは変わっていいのだと思う。
使うか、使わないかを、自分で選ぶ
うつぎ ゆうとさんの
「評価を手放したら、過去が静かに動き出した」
という記事に、こんな言葉があった。
ただ、使うか、使わないかを自分で選ぶ。
私は、この言葉が好きだ。
うつぎさんの記事は、過去の出来事をどう扱うか、という切り口で書かれている。
私がその言葉を読んで重ねて考えたのは、
自分の時間やエネルギーをどこに使うか、ということだった。
自分の前にある情報を、すべて拾わなくてもいい。
役に立つものかもしれない。
いつか必要になるかもしれない。
このあと、もっといい話が出てくるかもしれない。
それでも、今の自分がそこに時間やエネルギーを使うかどうかは、
自分で選べる。
「損したくない」と思ったとき。
私は、何を損したくないのだろう。
情報なのか。
お金なのか。
信頼なのか。
それとも、自分の時間や余力なのか。
答えは、人によって違う。
同じ人でも、その時々で変わるのだと思う。
だから、その都度、自分に聞いてみたい。
今の私は、何を大切にしたいのか。
そして、自分の時間やエネルギーを、どこに使いたいのか。
それを、自分で選んでいきたい。
▼合わせて読みたい
必要な情報を取りこぼしたくなくて、読み始めた本をなかなか途中で閉じられなかった頃のことを書いた記事です。
「この先に、自分に必要な一文があるかもしれない」
そう思うと、少し違うと感じても、最後まで読もうとしていました。
今回の記事と合わせて読むと、私が何を「損」と感じていたのかが、もう少し見えやすくなるかもしれません。
もうひとつは、「もっといいものがあるかもしれない」と、比較を続けていたときの話です。
よりよいものを選びたくて探していたけれど、そのあいだにも、時間や集中力を使っていました。
損をしないために続けていたことによって、別のものを失っていた。
今回の記事と近いところにつながる内容です。
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