【DLC長文考察】天使と悪魔が織りなす「共生」の神話
ポケットモンスターレジェンズZAのDLC「M次元ラッシュ」発売前のテーマとモチーフ読み解き回です。
注意:
・ポケットモンスターZAをクリアしている前提での考察となる為ネタバレを含みます、また他シリーズのネタバレ等も含む可能性があります。その点はご了承下さい。
・他シリーズのタイトルなど略称または俗称を使う事があります。(Ωルビーαサファイア→ORASなど)
・執筆段階では「プロジェクトM」発表前のため、このイベントに関する情報はありません。
序論:ミアレ再開発に秘められた「二元論」
『Pokémon LEGENDS Z-A』の舞台、ミアレシティの昼と夜の二面性は、ポケモンの根源的なテーマである「生命(再生)と死(破壊)」を、実は「天使と悪魔」のモチーフに乗せて描いていた壮大な「神話」の再構築だと考察します。
この考察を支えるのが、作中に散りばめられた対立のモチーフです。

• 異形のデザイン:新しいメガシンカの発表において先行登場していたメガライチュウそしてメガカイリューこの二匹についてデザインにとても違和感を覚えました。

頭部に悪魔を連想させる耳や、天使を思わせる羽のような形状が突出しています。
なぜ違和感を覚えたかというと、
以前に私は、メガシンカは生と死の二元論である事、基本的にはタイプの力を増幅させるものであるという考察を上げました。
↑端的に言うと根本的に全てタイプ毎の力が増幅され、カイリューの様なドラゴンタイプは先祖返りをすると定義付け、図鑑説明(メガシンカ前含む)から概ね読み解けると言いましたが、説明には「慈悲の心で敵を葬る」などやや不可解な点が見受けられました。


進化前のハクリューに近付いてはいるものの過剰な羽の大きさになっておりよく見ると何故か四肢にも羽が生え、背中と頭を合わせて計8枚も羽があり、デザイン的にも何に回帰しているのか不思議な違和感を覚えました。
念の為ハクリューの図鑑説明を見ても、全シリーズほとんど共通して主に2点にしか触れていませんでした。
1.天候を操る
2.神秘的である
慈悲の心で〜はカイリューの優しさが昇華した事が文章からも読み取れます。
心だけが「カイリューの時の」とあり、体はハクリューを思わせる回帰で対比しているのが引っかかっていたのでしょう。
そして思いました。
「これモチーフ天使だからこうなったんじゃね?」
天使が居ると言うことは悪魔も居るはずです。
もう答えを出しているのでメガライチュウですがコチラは露骨に悪魔を彷彿とさせる見た目をしています。
これを紐解くうちに他にも隠れている天使と悪魔に気がついて行きました。
• キャラクターの対比:別次元から来た可能性のある新キャラクターアンシャ(Ansha)

Ansha : 意味は「創造・始まり」または「分け前・配当・光の一筋」。
サンスクリット語でも「部分」、「分け前」を、スワヒリ語では「生命」を意味する。
カルネとの共通点ですが、彼女の名前の由来は「カーネーション」でありこれは江戸時代の日本に輸入された古称「あんしやべる」、または「あんじゃ」(語源はオランダ語のanjelier、tuinanjelier)と呼ばれていたらしいので幼少期の彼女が次元を超えた同一人物であるとする前提で話します。(血縁者でも問題はないかと思います)
またアンシャには他にも複数の意味が掛かっていると思われ、「アンシャペル」や「天使」を意味するAngeを連想させているのではないかと考えられます。(ダブル、トリプルミーニング以上)
アンシャペルは「一つの礼拝堂」や、文脈によっては「数珠(ロザリオ)」を意味します。
それぞれの単語の意味は以下の通りです。
un (アン): フランス語の男性名詞につく不定冠詞で、「一つの」「ある」といった意味です。
chapelle (シャペル): フランス語で「礼拝堂」「小教会」を意味する女性名詞です。
chapelet (シャプレ): これも「シャペル」と似た発音・スペルですが、「数珠」「ロザリオ」「連なり」といった意味の男性名詞です。
可能性として高いのは後者の天使(Ange)であり、暴走したアンジュも元はカロスを守る存在として建造されAZのフラエッテの永遠の命を「分け与える」為のものでした。


なので意味合いとしてはアンシャは「分け与える」、「生命」がテーマ的に最も適していると推察できます。
破壊と再生により生命が循環していると言う点では「数珠(ロザリオ)」も掛かっている可能性もあるかと思います。
また魔人の姿を持つフーパというペアは、悪魔の角を要しておりこれもまた明確な「天使と悪魔」の対比構造ではないかと思われます。
前考察でも異次元の力を超自然的な力(科学では説明できない)と定義しているのでここに悪魔も同じ対比のさせかたをしていると感じ更に深掘りしました。
本記事では、ミアレの昼と夜の二面性、そしてメガシンカが持つ「生命と死」の力が、いかに主人公たちが織りなす新たな「神話(LEGENDS)」へと繋がるかを論じます。
1. ミアレの昼夜:生命(再生)と死(破壊)の対立軸
1.昼と夜の二面性
ミアレの街は、昼と夜で明確に異なる二面性を持ち、これがポケットモンスターという作品の根幹にある二元論を象徴しています。
・昼について
緑のワイルドエリアによる強制的な秩序の安寧

「緑の秩序」:ジガルデのイメージカラー、
緑芽吹く生命の象徴、中道中庸、公的な平和。
常盤(トキワ)は緑、えいえんの色
・夜について
ワイルドエリアに加え赤いバトルゾーンが出現

「赤の破壊」:イベルタルのイメージカラー、
暗躍、破壊、危険の象徴。
共通項:
1.「キカイによる制御」をしようとしている。
2.悪魔かは不明だがガーゴイルの様な置物がある

3000年前に争いがあった事を知りながら競技としてではあるものの、人とポケモンが争う事をして街を強くする為とは言え争う歴史を繰り返している。結果として破滅の光(強化版)によって再び滅びかけた。キカイによる制御の失敗の連鎖であったが今作でAZは呪縛から解かれた。
・ガーゴイルについての伝承
主に魔除け+建物の保護(雨樋)で使われ屋根にある物で日本でいうシャチホコがやや類似した置物ですがこの様な伝承があります。
後付けで作られた伝説だが、フランス北部のルーアンの街の近くのセーヌ川河畔の洞窟にガーゴイルという名の竜が棲んでいた。竜はあらゆる災害を起こし、牛や人間を沼地に引きずり込んで食べていた。そのため、住人達は毎年生きたままの人間を生贄に差し出していた。
6世紀に、ローマの司祭がルーアンにやって来て、街の住人が洗礼を受けて教会堂を建てる約束をすれば、ガーゴイルを追い払うと約束した。 司祭は2人の重罪人を囮に、竜と対決して捕え、十字架で串刺しにし帯を首に巻きつけてつないで動きを封じ、ルーアンに連れて行き、薪で火あぶりにした。だが、頑強な頭と首だけは燃え残った。
街の人たちは頭部を悪魔ばらいのお守りとしてルーアンの聖堂にさらした。それ以来、聖堂の雨樋にはガーゴイルを象り飾るようになった。
シャルトル大聖堂においては聖書の登場人物や天使をモチーフにした、優美な姿のガーゴイルも多く見られるらしいです。
ポケモン世界に昔から見られるこの石像が何なのかは未だに不明ですが、どうやら「ポケモンリーグ」が関与しているのでジムなどには置いてある様です。ということはクェーサー社に出資やスポンサーなどで関わりがある可能性が高そうです。

実は商品化もされており、「ジムに置いてある石像」という名前のコショウ入れで何の生物かもどういう意図の設置物かも不明瞭です。


カイリューに見えなくもないですが耳はガルーラ寄りで過去にいたなら化石などがありそうなので空想上の生物である可能性は高そうです。
結果としてこれが何か結論は出せませんが、
少なくとも今作においては昼と夜で色の変わる石を見せており、昼ではメガカイリューの様な天使に、夜では赤くなりまるで悪魔でありガーゴイルを彷彿とさせるといった二面性を視覚的に分かりやすく表現しているものであると受け取れます。
2.過去シリーズにおける二面性
昼夜の対比は、過去作の対比にもなっておりタイトルの通りのサンムーン(太陽/月)。
遡るとポケットモンスター金銀にて昼と夜の概念は追加されました。
根源的な二元論では『ブラック・ホワイト』のゼクロム/レシラム(陰陽)が象徴する「始まりと終わり」の対立に通じており、根底の設定がしっかりしている事が分かります。

陰陽においては太陽は陽、月は陰とされ、
レジェンズアルセウス(もしくはDPt)においても日本神話で天照と定義できるアルセウス(陽)と追放された須佐男と思われるギラティナ(陰)で対の構造になっていました。

また、調停者として「ジガルデ(緑)」が、
「ゲンシカイオーガ(α)/ゲンシグラードン(Ω)」(赤と青)を調停した「レックウザ(緑)」の役割を担っていると考えられます。

よって昼の緑は調停、調和、永遠のイメージカラーであり、
信号機の緑を青と言うように「破壊/死の赤」や「陽が沈む夕闇、黒」とは対極に位置しているゼルネアス(再生/生命)のイメージカラー青と秩序の緑は類似色であるという事が読み解けます。
青と緑、対極にある赤という構図は初代ポケモンやRS(E)を連想させる色合いである為、このような対比構造になっていると考えられます。

2. メガシンカの真髄:「天使」と「悪魔」のタイプ分類
メガシンカは、その強化されるタイプによって「生と死」の二つの力に分類されると以前定義しましたがこれは、人間の「理想のペルソナ(天使)」と「挫折の影(悪魔)」の心理的葛藤とも直結していると考えられます。
少し難解なので以前の物を端的にまとめます。
(1) 生命特化型(天使/再生)
• 特徴:ほのお、かくとうなど、ほとんどのタイプに見られる細胞の過活性化によるタイプ元素の強化や肉体強化。純粋な生命力を司るタイプ。
• 意味合い:都市の再生(Reconstruction)と、強者たちが志向する「理想のペルソナ」(街を守る、エリア撤廃)や「力による制御」(共生)といった、天使的な側面を象徴。
(2) 冥界特化型(悪魔/破壊)
• 特徴:ゴースト、フェアリー(あく)の「あの世」や「異次元」の超自然的な力を司るタイプ。
科学では説明/制御できない悪魔的象徴。
• 色と力の定義:赤(破壊/死/奪う者)の類似色
紫(毒):死に近づくような危険な力や、挫折によって生じた内面の毒(影)、悪魔的側面を象徴。

ただし死に「近い」危険な色であって毒や悪タイプ自体は厳密には(1)に含まれる。あくまで色が持つ意味合いは赤に類似しているという意味。
• ピンク(異次元):超自然的な異次元の力、科学で制御不能な狂気を象徴。


• 意味合い:超自然的な力に多用され、視覚的に分かりやすいところでは時空間すら捻じ曲げる力、アルセウスにあった時空の裂け目とも酷似しており、フーパのイメージカラーはまさにここに該当するだろう。
これが、行きすぎると世界すら壊しかねない危険な力。


【新神話の鍵:ドーナツの穴と異次元】
この「異次元の力」の根源を解き明かす鍵は、新キャラクター「アンシャ」の趣味、ドーナツ作りに隠されています。

映画でもドーナツと結び付けられていたフーパですが異次元のイメージカラー以外にもあらゆる方面で結び付けられる理由が存在するからだと考えられます。
🍩 ドーナツとフーパの輪(トポロジー)
ドーナツは、トポロジー(位相幾何学)において、穴を持つ形状の最も単純な例であるトーラスとして扱われます。この「穴」は、フーパの異次元に通じる「リング」や、空間的な特異点(ワームホール)を視覚的に象徴します。

ワームホールの形状をしている。
🌌 異次元のトーラス(宇宙論・マルチバース)
宇宙論において、宇宙全体がトーラスの形をしているという仮説(トーラス宇宙)も存在します。これは、「どこまで行っても最終的には元の場所に戻る」という空間構造を示唆しており、別次元(並行世界)が折り重なったマルチバースの概念を容易に連想させます。
🧠 存在と非存在(哲学的解釈)
ドーナツの穴は、「非存在(無)」が形(存在)を規定するという哲学的側面も持ちます。アンシャが別次元から来た存在であり、カーネーション血筋の「源流」に近いとされることは、彼女が「存在」と「非存在」の境界、つまりマルチバース(別宇宙)の狭間にいることを示唆しています。
・同一人物の記憶欠落という前例
この様な状態に近かった人物がサンムーンに登場していた例が存在する、国際警察の「リラ」という人物だ。おそらく並行世界(エメラルド)に居たと思われるが詳細不明で記憶を失っている。

国際警察ハンサムの弟子であるマチエールも居るのでここを繋げてくれるのが嬉しいファンサだが地方が違うのであっても情報だけだろう。
他にはレジェンズアルセウスのノボリがこれに該当している。

共通点は時間(or世界線)移動による記憶の欠落であり、同一人物が元の世界でどうなっているかわからない、つまりそれを観測するまでわからない「シュレディンガーの猫」状態であり、今回のカルネとアンシャはここに該当しているのではないかという話である。

DLCタイトル「異次元ラッシュ」で登場する「異次元のミアレ」は、このドーナツの穴、すなわち「別宇宙(マルチバース)のミアレ」の可能性があり、アンシャとフーパが関わる「次元を超えた神話」世界の壁の核心に迫る、並行世界の存在を示唆したエピソードΔの様な設定の真に迫るかもしれないという話です。
3. 破壊の後の再生:「永遠」と「贖罪」の元ネタ
1.象徴と対比
ミアレの物語は、この二元論の衝突と統合が、「破壊の後には必ず再生がある」というカロス地方(フランス)の根源的なテーマとして結実します。
• 守護の塔「アンジュ」の再生:
守護(天使)の役割であったアンジュが暴走(悪魔/破壊)した後、生命と絆の力によって相殺されました。
その後に残った「緑芽吹く塔」と、ゼルネアスの角のような頂上は、破壊(死)を乗り越えた後の再生=「永遠(えいえん)の循環」と「秩序」の達成を象徴します。

• AZの行動との対比:
• これは、『ORAS』のルネシティでAZが隕石破壊跡地に「えいえんのはな」を植えた行為と対比されます。AZの行為は、最終兵器による「破壊」という過去の罪(影)に対する「贖罪」と、生命の「永遠の再生」への願いを象徴しています。
アンジュの贖罪も、この「過ちの清算と贖罪」という主題に深く繋がっています。

2.元ネタの読み解き
フランスのテーマと天使
なぜこんなのかはカロス地方の元となったフランスでも有名な文化復興運動「ルネサンス」にあると考えられます。
ルネサンス:もとはギリシア語からきた宗教用語で「死者の再生」という意味の「パランジェネジー」と言う言葉を、フランス語式に言い直したもので、フランスでは「新しいものとして生まれ変わる」という意味で使われていました。
なのでここまで再生と破壊について深く言及しており、普遍的なテーマとして強く扱われていると考えられます。
同じテーマとして「天使」と定義した「アンシャ」と「メガカイリュー」についてです。
「メガカイリュー」はよく見ると計8枚羽(頭、背中、肩、膝に2枚ずつ)
これは熾天使における「ケルビム」を象徴し、
端的に言うと羽が多いほど位が高く神に近い存在であり、第二位に位置する智天使です。
慈悲の心などは知識が高くここから来ているかと思いますが、文献により羽の枚数など差異が見られ、断定は出来ませんがこれがモチーフではないかと思われます。
ルネサンス以降のケルビムは子供に羽が生えた姿で描かれており、ここが重要な部分かと思われます。

メガカイリューのケルビム要素はこの共通点の動線であったと思われ、アンシャ(子供)でなければならなかった理由がここにあると考えていて、成長後と仮定している「カルネ」には羽の様なチルタリスっぽい羽毛があります。

これはプリマ・バレリーナになりたかったオードリー・ヘップバーン由来のものかと思われますが、彼女ではフラダリ(X版)の求める永遠の生命という定義からは少し外れていた。
なので智天使と定義できる今回少女の姿(ケルビム)で登場し、ここに意味を持たせるのではないかと考えられます。

カルネはフラダリに「いつまでも若い役を演じたいと思いませんか?」と悪魔の囁きに対してそうとは思わないと否定した。
(X版でフラダリは兵器で全ての者に永遠の命を与えようとする)
この「拒否」と、彼女が少女の姿で現れる現象は、以下の可能性を示唆します。
• フーパと願いの具現化:フーパの元ネタと思われるランプの魔人(ジン)は「願いを叶える」存在です。カルネが誘惑を否定した結果、フラダリ(F)の「永遠の若さ・生命への執着」という抑圧された「影の欲望」が、フーパの異次元の力によって別次元の「若きカルネ(アンシャ)」として歪んだ形で具現化された。
という点が考慮されます。
故に生命の象徴かつ少女の姿で描かれる智天使ケルビム=アンシャであり、テーマの体現者であると定義できる。
これのモチーフとして相応しいのがタロットにおける21番目のカード「世界」(THE WORLD)。

この中央に鎮座しているのが四隅の聖獣の主「ケルビム」(諸説あり)で、緑の調停の輪と宇宙という意味を含むこの作品の一番根幹のテーマに適したもので複数の意味があります。
こうして見ると四隅は主人公、イベルタル、フーパ(ゼルネアス?)、フラダリに見えなくもない様な気がします。
※一部抜粋
・正位置の意味
成就/完全(パーフェクト)/グッドエンディング/永遠不滅
・逆位置の意味
衰退/調和の崩壊
他にも月桂樹のリースは、卵や子宮を象徴し、生まれ変わりや生命力を意味し、赤いリボンも無限を意味するなど、限りなくZAのテーマに近いです。
アンシャのリュックが卵型なのも関係があるかもしれません。
HGSSでも「はじまりのま」からディアルガ/パルキア/ギラティナ(Lv.1)が卵から誕生するイベントがあったかと思います。

これも一つの宇宙の誕生であり、ウォロの夢想していたものであるが、今回は割愛します。
タロット中央の人物を男性の様に描く、あるいは両性具有若しくは神人合一とする説や、キリストとする説もあることから、アンシャはフラダリがなし得なかった救済をする為に現れた存在なのではないかとも考えられるが、それは主人公の可能性も考えられます。
どちらにせよこれだけ天使=神の使いである事を意識させているので何か深い意味を持たせていると考慮できるというお話です。
「THE WORLD」は完成、統合、そして多次元的な調和を象徴します。フーパの異次元リングやドーナツの穴が暗示するトーラス構造(マルチバース)が描かれたこのカードは、ミアレが昼と夜、生と死、天使と悪魔という二元論を統合し、別宇宙との調和を果たした姿そのものです。
四隅の聖獣についても、四大元素の完全な調和と、秩序の確立を意味し、ミアレが過去の破壊(悪魔)を乗り越え、ケルビムが司る究極の「天使的秩序」を確立した状態を示しています。
主人公たちが目指す「真の共生」とは、一つの世界に留まらない、「永遠なる多元宇宙の調和」という究極的な「神話(LEGENDS)」の完成を意味していると考えられます。
4.おわりに
1.予想:堕天使と神と悪魔
以前にもジガルデの元ネタは冥界の女王ヘルである事を提示したのですが、
ここに対になる神たる存在が登場するのではないかと思われます。
或いは神に近い存在でケルビムと同じ熾天使の最高位における「ルシファー」をモチーフの一つとして持つギラティナか、神そのものであるアルセウスが登場するのではないかという予想。
ですが、アンジュ(天使)そのものがジガルデ(地獄の女王ヘル)の対として綺麗に対峙し終えているのでこれもどうかとは思います。
ギラティナ=ルシファー補足:読み飛ばして🆗👌
「暴れ者過ぎてアルセウス(神)から追放された」「この世の裏側(=冥界?)に住む」という設定から、日本神話における荒神にして、冥界・根の国の統治者ともされる須佐之男がモチーフではないかと推察出来る。
須佐之男以外にも、神々の怒りを買うなどして表舞台を追放・放逐・封印されたもの伝承は何例もあり、キリスト教におけるルシファー、ギリシャ神話のハデスも含まれている可能性がある。
オリジンフォルムの6本の触手や蛇のような姿には、ルシファーが元は位の高い天使で6枚(もしくは12枚)の翼を持っていたとされている事や、創世記でイヴを唆して知恵の実を食べさせた蛇と同一視されている事など、複数の連想が見られる。
・天帝たる存在
ここまでのテーマに見合っているポケモンですが
麒麟モチーフのポケモンではないかと

麒麟について:「仁」のある政治が行われる聖天子(徳の高い優れた皇帝や天皇、または理想的な統治者)が現れるときに現れる、おめでたいしるしとされます。
時代や地域によって姿は異なりますが、角がある事が多いらしいです。モンハンみたいに
全身から光を放つとも言われます。
聖天子=アンシャであり、「仁」のある政治とは現在のミアレであり、新たなる政権(ガイ/タウニー)が敷かれた故ではないか、あるいは彼/彼女が理想的な統治者だからという妄想です。
印象についての賛否はガイ/タウニーの考察にまとめてあるので彼/彼女は実は相応しい統治者であった事を証明してみせます。
「光の都」ミアレだからこそ天を照らす者、あるいはそれを導く存在が必要なのかもしれません。

・アルセウス=麒麟説
アルセウスも複数の神がモデルとなっており(アルティメット+ゼウスなど)その側面の一つとして実は麒麟が挙げられると感じています。
「αρχή(archí、ギリシャ語: 始まり)」+「Zeus(英語: ゼウス)でAZやアザトースなど掛かっていてとにかく森羅万象の神であることが汲める素晴らしい名前である。
その他元ネタの神の補足:読み飛ばして🆗👌
三龍を創造した万象の父という特徴から日本神話の伊邪那岐命(イザナギノミコト)や、同じく日本神話に於いて根源神とされる天之御中主神(アメノミナカヌシ)、ギリシャ神話における原初神であるカオス、クトゥルフ神話の神々の王にして宇宙の原初であるアザトース、旧約聖書や新約聖書等における絶対神にして万物の創造者のYHVH(ヤハウェ)など、各神話体系の創造主を思わせる伝承を持つ。
その他、千本の腕で宇宙を作ったという設定や、自らの分身を生み出せるという設定はインド神話を思わせるものであり、特に創造神としての側面を持つ最高神であるヴィシュヌの別名「Sahasra baahuh」には「千手」という意味がある。また、ヴィシュヌ・ブラフマー・シヴァの三神は一体の神がそれぞれ創造・維持・破壊を司る側面として表れたものとする「トリムールティ」という概念があり、創造主の特徴を受け継ぐシンオウ三龍との共通点が見られる。
ここまで徹底的に各地方の神話の複合タイプであり、もちろん中国神話も入っていると考えていてこれが森羅万象を示す「対極と八卦」に描かれる「麒麟」です。
また長くなるので端的に言うとコレです。

「四聖獣」というベイブレードの奴。
東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武の四つの方位を守護する神獣と中央に位置するのが
麒麟もしくは黄龍(ファンロン)と呼ばれる存在です。
中央の神は同一視されているのか文献によってどちらか片方だったり分身だったりしますがこちらは見た目通り
・麒麟=アルセウス
・黄龍=ギラティナ
であると考えています。
俗に言うコピペロスも霊獣が出た時点で想定していたとは思いますが、ラブトロスが来た時点でこの説はほぼ確定で見て良いと思われます。
なので既に麒麟は居るといっても過言ではないのかもしれません。
実装されるかはモチーフからの妄想ですが、レジェンズシリーズという事もあり、「神話の継承/創造」として続投してくれるのではないかと信じています。
・悪魔(フーパ)の実装
先のタロットカードにおいて、ケルビムの配置は「THE DEVIL(悪魔)」のカードのモチーフの裏返し(反転)としても解釈されることがあります。
なので悪魔モチーフの新ポケモンが来る、あるいはフーパ自体がそれであるという可能性もあります。
DLCでは常々新ポケモンが来ている(バドレックスやダクマにオーガポン、テラパゴスetc)ので、やはり新しいメガシンカや既存の伝説だけでは物足りなさは感じます。
なので天使や悪魔がモチーフの新ポケモンが来てくれると願っています。
2.結論:主人公たちが織りなす「共生」の神話
ミアレを巡る登場人物たちは、天使(再生)と悪魔(破壊)が象徴する二元論的な力に翻弄されます。
しかし、過去や個性を一切持たない「無色透明な主人公(キョウヤ/セイカ=共生)」は、対立する「光(天使)」と「影(悪魔)」の葛藤を映し出す「鏡」となり、両方を統合しています。
この、過去の過ちと破壊を乗り越えた人間とポケモンが、「絆の力」によって「真の共生」という理想の街を創造する物語こそが、完全な調和であり、カロス地方の新たな起源として後世に語り継がれるべき神話。

アルセウスから始まったポケモンとの絆が最大のテーマというレジェンズシリーズ。その2作目。
故に主人公を中心に悪魔と神が織りなす神話=「LEGENDS」であると定義して終わります。

補足 : ペルソナや共生について不明な方はこちらの記事にあるのでご確認下さい。
以上、事前情報からテーマの読み解きでした。
(終)
EX. DLC後追記 : 予想は外れましたがこういう元ネタの存在ですよという程度に楽しんでいただければと思います。
ただルシファーと定義した冥界の存在『ギラティナ』については直接出てないものの、この世の裏側である「やぶれたせかい」は「異次元ミアレ」と同質の世界である為に魂(AZなど)が存在した、という考察記事を書きましたので共有しておきます。
❤️スキしていただけると励みになります。
ご視聴ありがとうございました。

