減量していない。でも痩せていく。|引き算の身体設計【整事003】
整事003|足さない。削ぎ落とす。それが、私の減量哲学だ。
人に会うたびに「また痩せたね」と言われる。減量しているつもりは、ない。
減量はしていない。だが、体重は落ち続けている。
2回の減量が教えてくれたこと
減量に、2回本気で取り組んだことがある。
1回目は29歳。結婚式の半年前だ。
記念の写真は一生残る為、動機は明確だった。
カロリーをコントロールし、短期間で約10キロ落とした。若さの力もあり、比較的すぐに結果が出た。
2回目は40代。外見の老いを感じ始めたときだ。
スッキリした体型の方が、見た目を保てると気づいた。しかし今回は、方法を根本から変えた。
急激な制限はしない。持続性を最優先にする。そして——減量のために、時間もお金も使わない。
この哲学が、2回目の減量を決定的に変えた。
引き算の哲学
減量も、引き算だと気づいた。足すのではなく、引く。特別なことをするのではなく、無駄を省く。
アルコールをやめた。これだけで、身体から不要なものが抜けていった。昼食はサラダチキンとおにぎりと野菜ジュース。シンプルに、タンパク質を意識する。
生活の中に動きを組み込んだ。週2回、片道10キロの自転車通勤。電車で帰るときは一駅歩く。ジムの月会費は払わない。移動が、そのままトレーニングになる。
体内の無駄を省く作業だから、お金も時間も極力かけない。足さない。引き算を意識する。
ただし、計測はする。毎朝起きたら、体重計に乗る。タニタのRD-916Lだ。体重・体脂肪・筋肉量などを計測し、アプリで推移を管理する。減量のために特別なことはしない。しかし、数字は毎日見る。自分の身体を知ることが、すべての出発点だ。
私にとっての引き算とは、「やらないことを決めること」だ。
ジムに行かなくても、日常の移動で身体は整えられる。自転車通勤も、一駅歩くことも、生活の中にそのまま組み込める運動だ。
楽しいことをしていたら、痩せていた
しかし2回目の減量で最も効いたのは、習慣でも食事制限でもなかった。
テニスを再開したことだ。
減量のためにテニスを始めたわけではない。純粋に、あの頃の楽しさをもう一度味わいたかった。しかしテニスを楽しんでいるうちに、身体は変わっていった。「減量している」という意識がないから、ストレスがない。
ランニングも同じだ。
脳内ホルモンを出すために走っている。走ることが気持ちいいから走る。結果として、身体が絞れていく。
サウナも加わった。
発汗と血流によって、身体の巡りを整える装置だ。疲労回復。身体の内側から余分なものを排出していく。
減量しようとして痩せたのではなく、楽しいことをしていたら痩せていた。
これが、2回目の減量の本質だ。
道具にはお金をかける
「減量のために時間とお金は使わない」と言ったが、正確には少し違う。
自転車、テニス、ランニング——道具にはお金をかけている。楽しむための投資は、惜しまない。
Wilson Pro Staff 97 v13を手にしたとき、コートに立つ気持ちが変わった。良い道具は、楽しさを増幅させる。楽しさが増幅されれば、続く。続けば、身体が変わる。
ケチるのではなく、楽しむための投資は惜しまない。引き算の哲学の中に、メリハリがある。
脳科学的に正しい減量
「楽しいから続く」は、脳科学的にも正しい。
好きなことをするとドーパミンが分泌され、脳が「またやりたい」と記憶する。これが習慣化のメカニズムだ。義務感や我慢で続ける運動は、コルチゾール(ストレスホルモン)を増やし、むしろ脂肪を蓄積しやすくする。
楽しいからやる。やるから続く。続くから身体が変わる。このサイクルが、最も効率的な減量だ。
気づいたら、変わっていた
人に会うたびに「また痩せたね」と言われる。
減量しているつもりはない。テニスをして、走って、サウナで整えて、引き算の食事をしているだけだ。気づけば筋肉が増え、体格がスッキリしてきた。
これが理想の状態だと思っている。頑張って痩せるのではなく、楽しく生きていたら、身体がついてくる。
引き算の身体設計。足すのではなく、削ぎ落とす。
あなたが「楽しいからやっている」ことで、身体が変わった経験はありますか?
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