見出し画像

深淵の大魔道士 第11話「託された光」|創作大賞2026|ファンタジー小説部門|ライトノベル|ラノベ



光の祠の中は、夜が明けても夜のままだった。

正確には、夜ではない。

闇はない。
けれど、朝でもない。

白い花の光と、天井から降る星の粒。
水面のように揺れる床。
そのすべてが、時間の外側に浮かんでいるようだった。

ハイネ・ベルセルクは、ヒュンケルの前に座っていた。

膝の上には、黒い魔導書。

深淵の底へ繋がる本は、今だけ静かに閉じられている。

ヒュンケルの指先が、そっとハイネの黒髪に触れた。

触れた、ように見えた。

実際には、ほんの少し手前で止まっている。
光と深淵の距離。

それでも、その仕草はあまりにも自然だった。

「少し、伸びたね」

「百年もあれば、伸びます」

「でも、相変わらず寝癖がつきやすそうだ」

「……そこは見なくていいです」

拗ねたような声だった。

けれど、その奥はまだ少し揺れていた。

フラワー・マンディは、祠の少し後ろでそのやり取りを見ていた。

百年ぶりに会った人たちの会話にしては、あまりにも何気ない。

でも、その何気なさが痛かった。

たぶん、二人はずっと、この続きを話したかったのだ。

百年前の続きみたいな、くだらなくて、やさしい言葉を。

やがてハイネは、ゆっくり立ち上がった。

「私は、先に帰ります」

「え……ハイネさん?」

フラワーが思わず声を上げる。

ハイネは祠に満ちる淡い光を見上げた。

「ここから先は、私がいない方がいいです」

「どうしてですの?」

ラビー・クリステイルが眉を寄せる。

「深淵は、光にとって異物です。ヒュンケルがあなたたちに何かを授けるなら、私は邪魔になります」

その声は冷静だった。

けれど、祠の入口に座っていた黒猫のシャムが、ゆっくり尻尾を揺らした。

「それと、少し妬いていますね」

「黙ってください」

「事実ですので」

「燃やしますよ」

「深淵で?」

「猫一匹くらいなら、たぶん」

「怖いねえ」

ラビーが小さく息を吐く。

「……本当に、仲がよろしいですわね」

「よくありません」

即答したハイネの声には、怒りがなかった。

ヒュンケルは静かに笑っていた。

「ハイネ」

「何ですか」

「また、来てくれる?」

ハイネは一瞬だけ黙った。

百年前なら、答えられなかったかもしれない。
昨日までなら、曖昧にしていたかもしれない。

けれど今は、ほんの少しだけ違った。

「……来ます」

それだけで、ヒュンケルの表情がほどけた。

「待っているよ」

ハイネは、フラワーとラビーを見た。

「無理はしないでください」

「ハイネさんもです」

フラワーが言うと、ハイネは少しだけ目を逸らした。

「努力します」

「それ、信用できない返事です」

「……最近、みんな厳しいですね」

ラビーが腕を組む。

「信用を積み上げてこなかった結果ですわね」

シャムが頷く。

「まったくだ」

「黙ってください」

ハイネは最後に、もう一度だけヒュンケルを見た。

何か言いたそうに唇が動く。

けれど、言葉にはならなかった。

ヒュンケルも、何も求めなかった。

ただ静かに、そこにいた。

ハイネは黒い魔導書を抱え、祠の外へ向かった。

その背中が、光の中から少しずつ離れていく。

フラワーには、その姿が少し寂しそうに見えた。

けれど同時に、少しだけ安心しているようにも見えた。

深淵の大魔道士は振り返らず、黒龍の森へ消えていった。

祠に残ったのは、フラワーとラビー。

シャム。

そして、光の大賢者ヒュンケルだった。

ヒュンケルは、二人へ向き直る。

その瞬間、空気が変わった。

やさしさは消えていない。
けれど、そこには大賢者としての静かな重みがあった。

「フラワーさん。ラビーさん。君たちには、光を継ぐことができます」

フラワーは言葉を失った。

ラビーも、すぐには返事をしなかった。

「光の魔法は、特別な血筋だけに宿るものではありません」

ヒュンケルの声は、祠の水面に静かに広がっていく。

「痛みを知って、それでも誰かの帰る場所を願える者。自分の火で誰かを焼くのではなく、夜を照らしたいと願える者。そういう人の中にも、光は宿ります」

ラビーは腕を組み、視線を逸らした。

「ずいぶん買いかぶってくださいますのね」

「僕には、そう見えました」

ヒュンケルは少しだけ目を伏せる。

「僕は、もうハイネの隣を歩けません」

祠の中に、静けさが落ちた。

「どうして……ですか」

フラワーが訊いた。

「僕は、光の大賢者として生まれました。けれど光は、深淵とあまりにも相性が悪い」

ヒュンケルの指先に、淡い金色の粒子が集まる。

「ハイネが黒い魔導書と契約した時、それでも彼女のそばにいようとしました。けれど触れようとするたび、僕の光は彼女の深淵を傷つけ、彼女の深淵も僕の身体をほどいていった」

フラワーは胸元のフルートを握りしめた。

「それが……禁忌」

「ええ」

ヒュンケルは頷く。

「近づきすぎれば、どちらかが壊れる。僕はハイネを壊したくなかった。だから、自分の身体を光の粒子へほどき、この祠に沈むことを選びました」

「それで、百年もここに?」

ラビーの声が少し低くなる。

ヒュンケルは微笑んだ。

「後悔はしていません。でも、寂しくなかったと言えば、嘘になります」

祠の水面が、かすかに揺れた。

ハイネだけが待っていたのではない。

ヒュンケルもまた、ここでずっと待っていた。

触れられないまま。
呼びかけることもできないまま。

ただ、光の祠の中で。

「だから、僕が君たちを教えます」

「え?」

「君たちは、ハイネの隣を歩ける。僕にはできなかったことが、君たちにはできる」

フラワーは、まっすぐヒュンケルを見た。

そして、迷わず頭を下げた。

「ごめんなさい」

ヒュンケルが、少し目を見開く。

「私は、ハイネさんから花魔法を教わります」

声は震えていなかった。

「ハイネさんが、私の花を見つけてくれました。だから私は、ハイネさんの言葉で、もっと咲けるようになりたいです」

ラビーが、ふん、と鼻を鳴らした。

「私も遠慮いたしますわ」

「ラビーさんも?」

「当然ですわ」

ラビーは胸元の不死鳥に手を添える。

「私はまだ、あの師匠に借りを返していません。それに、あの人は私たちがいないとすぐ無茶をしますもの。勝手に沈まれては困りますわ」

シャムが尻尾を揺らす。

「素直に心配だと言えばよろしいのに」

「燃やしますわよ」

「病み上がりの火は怖くないねえ」

「治ったら覚えておきなさい」

フラワーは、小さく笑った。

ヒュンケルもまた、静かに目を細める。

「そうですか」

その声は、ほんの少し寂しそうだった。

けれど、それ以上にやさしかった。

「ハイネは、もう僕の光だけを待っている子ではないのですね」

フラワーは、その言葉の奥にあるものを感じた。

嬉しさ。
寂しさ。
安堵。

長い夜が、ようやく少しだけ明けたような、静かな救い。

ヒュンケルは顔を上げる。

「なら、僕の後継者になる必要はありません」

祠の光が、二つに分かれた。

ひとつは、白い花の形を取った小さなブローチ。

もうひとつは、金朱色の小さな炎石を抱いた細いイヤーカフ。

「けれど、あの子の隣を歩くための光なら、渡せます」

フラワーは息を呑んだ。

ラビーも、思わずイヤーカフを見つめる。

「これは力ではありません」

ヒュンケルは言った。

「願いです」

「願い……」

「いつかハイネが、また深い場所へ沈みそうになった時。どうか、あの子の名前を呼んであげてください」

フラワーの瞳が揺れる。

「名前を……」

「光は、闇を消すためだけにあるのではありません。誰かが帰る場所を、見失わないためにあります」

ヒュンケルは、白い花のブローチをフラワーの手に置いた。

それは驚くほど軽かった。

けれど、サクラのフルートと同じように、ただの道具ではない重さがあった。

続いて、金朱のイヤーカフをラビーへ差し出す。

「この火は、燃やすための火ではありません。迷った人の夜を、照らすための火です」

ラビーは黙ってそれを受け取った。

指先が、ほんの少しだけ震えていた。

フラワーはブローチを胸元に留める。

ラビーはイヤーカフを片耳につける。

金朱色の小さな炎石が、耳元で淡く光った。

「似合いますわね、私」

「自分で言うんですね」

「当然ですわ」

ラビーはそう言ったが、その横顔は少しだけ真剣だった。

ヒュンケルは二人を見つめる。

「僕の光は、ハイネを救えませんでした。でも君たちなら、違う形で届けられるかもしれません」

フラワーは、ブローチを両手で包んだ。

「届けます」

声は小さい。

けれど、はっきりしていた。

「何度でも呼びます。ハイネさんが、帰る場所を見失わないように」

ラビーは視線を逸らしたまま、腕を組む。

「まったく、世話の焼ける師匠ですわね。でも、沈ませるつもりはありませんわ」

ヒュンケルは微笑んだ。

「ありがとう」

その一言は、祈りに近かった。

やがてヒュンケルは、祠の奥へ視線を向ける。

「一日だけ、時間を歪めます」

シャムの耳がぴくりと動いた。

「……まさか」

「僕の魔力を削れば、祠の中の一日を、一年分の密度にできます」

「そんなことをしたら、ヒュンケルさんは……」

フラワーが言いかける。

ヒュンケルは、静かに首を振った。

「少し、薄くなるだけです」

「その“少し”は、人間が言う少しではなさそうですね」

シャムが低く言う。

ヒュンケルは笑う。

「猫は鋭いですね」

ラビーがイヤーカフに触れる。

「そこまでして、私たちに?」

「君たちにというより、ハイネに、ですね」

祠の中に、星が降り始めた。

水面が広がり、床が消える。

白い花が足元に咲き、星明かりが天井から流れ落ちる。

一秒が、深くなる。

ひと呼吸が、遠くなる。

「始めましょう」

ヒュンケルが言う。

「君たちの一年を」

そこから先の時間は、言葉にするにはあまりに濃かった。

フラワーは水を集めた。

水を留める。

花を添える。

守るように包む。

けれど、そこへ光を混ぜた瞬間、水珠は弾けた。

「守りたいのに、壊してしまいます」

フラワーの声が震える。

ヒュンケルは責めなかった。

「あなたは、守ろうとすると、少し急ぎすぎるのですね」

「急ぎすぎる……」

「光は、強くすれば届くものではありません。明るすぎる光は、目を閉じさせます。優しすぎる花も、相手を包みすぎれば、かえって息を奪います」

守りたい。

傷つけたくない。

失いたくない。

その気持ちは本当なのに、願いが強すぎるほど、花は開きすぎる。

「照らすだけでいいのです」

ヒュンケルの声は静かだった。

「そこにいていい、と知らせるだけでいい。帰る場所は、相手を閉じ込める場所ではありません。戻りたいと思った時に、見える場所です」

フラワーは、胸元の白い花のブローチに触れた。

帰る場所。

閉じ込めるのではなく。

抱え込むのでもなく。

ただ、見失わないように、そこにあるもの。

もう一度、水を集める。

今度は、焦らない。

ただ、手のひらの中に、小さな場所を作る。

そこにいていい。

そう思った瞬間、水面に小さな白い花が浮かんだ。

その花は、闇を消さなかった。

強く輝くこともなかった。

けれど、その周りだけは沈まなかった。

「……できた」

ヒュンケルは頷く。

「それが、あなたの光です」

「ハイネさんにも……届くでしょうか」

「届かせたいと願うなら」

ヒュンケルは静かに言った。

「いつか、きっと」

一方で、ラビーは炎に光を混ぜることに苦戦していた。

彼女の炎は、これまでずっと前へ出る力だった。

見せるための火。

誇るための火。

負けないための火。

誰かに認めさせるための火。

だから、小さく灯そうとするたび、火は反発した。

「……っ、また!」

指先に灯した小さな炎が、次の瞬間には大きく膨れ上がる。

「弱くするのではありません」

ヒュンケルは言った。

「小さく在るのです」

「だから、それが難しいと言っていますの!」

ラビーは唇を噛む。

フレアに利用された火の記憶は、まだ胸の奥に残っている。

「……私の火は、燃えれば燃えるほど、誰かの道具になるのでしょうか」

「あなたは、そう思っているのですか」

「思いたくありませんわ」

ラビーの声が低くなる。

「けれど、実際に奪われました。私の火は、私よりも先に、誰かの手の中で意味を持ってしまった」

黒いランタン。

紫の炎。

黒青い変質。

あの時の自分は、ただ燃やされた。

強さごと。

誇りごと。

利用された。

「だから、もう二度と奪われたくありませんの」

ヒュンケルは静かに問いかけた。

「奪われない火とは、どんな火でしょう」

ラビーは答えられなかった。

強い火。
大きな火。
誰にも負けない火。

そう答えかけて、違うと思った。

強く燃えた火は、奪われた。

美しく燃えた火は、利用された。

「あなたの火は、何を照らしたいのですか」

ラビーは目を閉じた。

浮かんだのは、消えかけた命を見て、珍しく焦っていたハイネの顔。

それから、怖がりながらも踏みとどまるフラワーの顔。

そして、自分の胸元で小さく鳴く不死鳥の火。

「……道具ではなく」

ラビーは小さく言った。

「誰かの足元を照らす火」

指先に、もう一度炎を灯す。

今度は、強くしようとしなかった。

誇ろうともしない。

見せつけようともしない。

奪われないように囲い込もうともしない。

ただ、そこに必要な分だけ。

暗い森で、足元が見えるくらい。

夜明けがまだ遠くても、歩き出せるくらい。

小さな火が灯った。

それは、弱い火ではなかった。

炎は静かだった。

けれど、揺らがなかった。

ラビーの片耳で、イヤーカフの炎石が淡く光る。

「……悪くありませんわね」

ヒュンケルは微笑む。

「あなたの火は、弱くなったのではありません。照らせるようになったのです」

祠の中で、時間は何度も折り重なった。

フラワーは白い花を何度も咲かせた。

ラビーは小さな火を何度も灯した。

そのたびに、少しずつ覚えていった。

帰る場所は、強く主張しない。

けれど、消えてはいけない。

道を照らす火は、前へ出すぎない。

けれど、誰かが迷った時には、必ずそこにある。

やがて、フラワーの足元には、白い花の小道ができていた。

それは水面の上に浮かび、踏んでも沈まない。

ラビーの指先には、小さな灯火があった。

その火を置いた場所には、影が近づけなかった。

ヒュンケルは二人を見た。

「十分です」

祠に降る星の粒が、ゆっくりと二人の周りを巡る。

「あなたたちは、僕の光を継いだのではありません。自分の魔法の中に、光の居場所を作ったのです」

その言葉に、フラワーの胸元のブローチが淡く開いた。

ラビーのイヤーカフも、小さく夜明けの色を返した。

「ハイネに届く光は、僕と同じである必要はありません」

そして、ヒュンケルの光は、明らかに薄くなっていた。

さっきまで白金に輝いていた髪は、少し透けている。

声は変わらないのに、その輪郭だけが、星明かりへ溶けかけているようだった。

「ヒュンケルさん……」

「大丈夫です」

「でも、身体が……」

「大丈夫です」

同じ言葉なのに、二度目は少しだけ優しかった。

そして少しだけ、嘘だった。


「僕がハイネに届けられなかった光を、君たちが持っていってくれる。それだけで、僕は少し救われています」

フラワーは泣きそうになった。

けれど、泣かなかった。

今ここで泣くより、受け取らなければいけないと思った。

「ありがとうございます」

ラビーも少しだけ顔を伏せる。

「……借りにしておきますわ」

ヒュンケルは笑った。

「ええ。いつか、返してください」

シャムが、静かに立ち上がった。

「そろそろ戻りましょう。ハイネ様が平静を装いながら、だいぶ気にしている頃です」

「迎えに来ればいいものを」

ラビーが肩をすくめる。

「来ないでしょうね。来たら負けだと思っている顔をしていましたので」

ヒュンケルは、少し眩しそうにその会話を聞いていた。

フラワーとラビーは、祠の入口で振り返る。

ヒュンケルはそこにいた。

星の粒の中で、やさしく微笑んでいた。

「また来ます」

フラワーが言う。

「今度は、ハイネさんも一緒に」

「待っています」

ヒュンケルの瞳がやわらかく揺れた。

シャムの鈴が鳴る。

ちり、と。

祠の扉が、静かに閉じた。

黒龍の森は、帰り道でも形を変えていた。

けれど、来た時とは違っていた。

フラワーは、必要以上に感覚を広げなかった。

胸元のブローチが示す、淡い光の筋だけを見る。

「こっちです」

その声に迷いはなかった。

ラビーの足元には、炎の魔法陣はない。

ただ、片耳のイヤーカフが小さく灯っていた。

その灯りは、森を威嚇しない。

黒龍を挑発しない。

ただ、進むために必要なぶんだけ、夜を照らしている。

不意に、木々の奥から黒龍が現れた。

フラワーの足は止まらなかった。

ラビーの火も、跳ねなかった。

黒龍は二人を見た。

金色の瞳が、静かに細められる。

やがて黒龍は、ゆっくりと首を下げた。

そして、道を譲った。

「認められた、ということでよろしいのかしら」

ラビーが小さく笑う。

「少なくとも、嫌われてはいないようですね」

シャムが尻尾を揺らした。

二人と一匹は、森を抜けた。

古い鳥居のような門の前には、以蔵がいた。

木にもたれ、酒瓶を片手に、相変わらずやる気のなさそうな顔をしている。

「生きて戻ったか」

「おかげさまで」

ラビーがすました顔で答える。

以蔵は二人を眺めた。

「目が泳がなくなったな」

「え?」

フラワーは少し驚く。

「前は見えすぎて、全部に怯えてた。今は必要なもんだけ見てる」

それから以蔵は、ラビーを見る。

「火が静かになった」

「弱くなった、と?」

「逆だ。漏れなくなっただけだ。静かな火の方が、斬りづれぇ」

ラビーは一瞬黙り、それからふっと笑った。

「褒め言葉として受け取っておきますわ」

以蔵は酒瓶を揺らす。

「少しは、森に嫌われねぇ歩き方になったな」

大きな力を得たわけではない。

何もかもが急にできるようになったわけでもない。

けれど、たしかに何かが変わっていた。

帰る場所を見失わないための光。

誰かの夜を照らすための火。

それはまだ小さい。

けれど、消えてはいなかった。

黒龍の森の出口には、朝の光が差していた。

深い夜を抜けた先で、世界はいつも通り続いている。

けれどフラワーの胸元には、白い花の光があった。

ラビーの耳元には、夜明けの火が灯っていた。

いつか。

ハイネが、また深い場所へ沈みそうになった時。

その名前を呼ぶために。

帰る場所を咲かせるために。

帰り道を照らすために。

二人は、光を持って帰った。

第12話へつづく

バックナンバー▼



【お世話になっているマガジン様】


【コメント記事掲載ありがとうございます】


#連載小説
#ラノベ
#ライトノベル
#オリジナル小説
#ダークファンタジー
#創作
#白銀の髪同盟
#AIイラストアイラ
#深淵図書館
#創作大賞2026
#創作大賞
#ファンタジー小説部門
#れおさんの喫茶店

いいなと思ったら応援しよう!