光と影は混じり合うように
光は形に影を生じさせ
影は光を浮き立たせる。揺れ動いて、混じり合い、
反転する光と影。互いに干渉しては、補完しあい、
対象を浮かび上がらせる。影に形の複雑さを感じ、
際立ち、ときに溶け合う光と影を集めるように。

島の姿は時代に沿って、ゆるやかに

変わるものと、変わらぬもの

石垣に宿る時間の
隙間を抜けて旅をする

はこぶねという名ののれんが目に留まる

海から海へ、島から島へと

形が帯びる変化をたどる

光が風景に降り注ぐ。色褪せた外壁に浮かぶ看板には

小さなお店プロジェクト

次なる作品の舞台の前で、ほのぼのとした
島の時間を感じながら

きりりとした色に誘われて

褪せては鮮やかな空間の中で

いくつかの小部屋に分けられて

展示される作品をたどる

部屋に満たされた光の中に

繊細な紙のシルエットが浮かぶ

光は透過し、反射し、吸い込まれ

相似形が幾重に連なり、柔らかな影を落とす

ふと旅で触れた光と影の境界を
思い浮かべては、今に重ねる

光と影は混じり合い
対象を複雑に、あいまいに

ときに際立ち、明確に
光と影は干渉しあう

影に覆われた部屋で、連続する白い紙は

光のしずくを集めるように

ガラスの瓶に閉じ込められる

光の溜まりが影に浮かび

繊細な形の連続が混ざり合う

空間に揺れては踊る
切られた紙が光を帯びて
柔らかでしなやかな造形が展開される
素材に光があたる。透過し、拡散し、吸い込まれる。
紙に光が重なる。壁に落ちる影、空間に同化する影。
微細なものの連続が、空間の密度を上げる。手の
込んだ形状が、ものに奥行きを与える。いのちの
詩とあまのおと。紙に生命が宿るように、しずく
の形をなすように、広がる光と影の世界の中へ。
