島の風景に船の記憶を重ねるように
今回は小豆島への旅。船での旅にひかれていて
九州で過ごした2年半の間に、フェリーを使った旅
重ねた。大島、壱岐島、有明海、軍艦島に五島列島、
能古島への旅。心は天草へも向かっていたけれど、
九州の旅はひとまず終わり、また関西での船の旅。
今回は神戸からフェリーに乗って小豆島へ

島へと渡る手段はフェリーが主で

そこにはオリーブの姿のキャラクターも

フェリーの個性を楽しみつつ、島への旅を続けている

小豆島とギリシャは姉妹都市でオリンピアのモチーフも

そして10年ぶりにやってきた小豆島では

坂手港から土庄港まで自転車で。15年前の旅では

土庄港から豊島へ向かう旅
その頃から、海の風景をたどる旅にひかれている

今回の旅は坂手港で、乗ってきたフェリーを見送り

港に停泊する巡視艇を横目に

ボートは使わぬ時は、陸にあげられて

また使われなくなった漁船は
アートとして新たな命が吹きこまれる

海と島々と、船の風景の中をアートをめぐる旅をして

島と船は切っても切り離せない関係で

アートのテーマも海と船の記憶につながるように

使われなくなった倉庫の中で展示されるのは

海の深さを表す光に浮かぶ船

うみのうつわと呼ばれる作品は
海の記憶に浮かぶようにして

小豆島に散りばめられた海の風景を後にして

旅も終盤へ差し掛かり、また坂手港へと

戻るルートは、今度は山手から

島の中腹を横断するように、また西から東へと

水田に移る山並みと遠くに立つ大きな仏像を

目に留めながら、道の途中の倉庫に

設けられた作品にも立ち寄って

扉の向こうに続くしんとした空気

内部には倉庫の名残りを伝えるかのように

風化する木や土壁と対比するように

金色に着色された装飾の中にも船の姿

この作品の名前は黄金の海に消えた船。通路の先に

広がる空間も深い黄金の色を帯びる

様々なものが混然となる空間を舞う龍の姿に
形の多様さを感じ、広い集めつつ

海を模して作られた水面は、この異世界の深さを

映しこむ。貝殻、時計、船、傘、舵、ブイ、様々なものが

時の経過に抗う金色で塗りこめられて、異質な

空間が広がる。実際に小さな船にも

乗ることもできたけど、想像にまかせ、実際の
フェリーに乗り遅れないように、黄金に包まれた
過去の時間を切り取るような空間を後にして
船とのつながりが深い島の風景。船のアートは
遥かな海と豊かな島の記憶をつなぐ存在となる。
さざめく潮騒の音、遠くには汽笛が響く。海猫
の鳴き声はキーキーと風にのる。フェリーは飛沫
をあげ、エンジン音を立てて進んでいく。潮の香り
はかつての船旅の記憶をそっと運んでくるように。
