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空間とともにある家具をめぐって

香川県庁舎のデザインのつながりは

空間から彫刻、そして家具へいたる。香川県庁舎の
開かれた空間とともにある家具をめぐる。柔らかな
シルエットの木製のベンチ、ずんぐりとした陶器
のスツール、磨き上げられた御影石のどっしりと
したテーブル、ランダムに色が展開された荷物棚。
静謐さが漂う空間の中に、散りばめられた親しみ
ある家具は、その場所と人をつなぐ存在となる。



香川県庁舎の空間には、動きがあり



圧倒されるデザインと、親しみやすさが混在している



オブジェのような、ずんぐりとしたスツールは



空間の色合いと相まって、訪れる人を楽しげにさせる



柔らかなシルエットの木製のベンチや



書架を備えたベンチは主役ともなり



壁画の色とのスツールの色は、互いに語り合うようにして



日常の中の文化財は、空間とともにある



海とつながるような波打つ青いベンチに



どっしりとした御影石の四角いテーブルは



竣工当時から変わらぬ姿で今にいたる



香川県庁舎には、デザインの巨匠たちが関わっていて



建物を設計した丹下謙三は、空間に合わせ家具も手掛けた



親しみやすさのある椅子のシルエットは



剣持勇のスツールにどこかつながる


スツールに座っては、視点の高さを変えながら



ちりばめられた家具をたどり、階段を上がった2階には



壁画の色と揃えられた色の家具



青と白と黒がランダムに配置され



その向こうに広がるロビーの空間には



剣持勇によって手掛けられた家具がならぶ



カウンターには、重厚さと軽やかさが入り交じり



ランダムに構成された荷物棚は楽しげなデザインで



1階のロビーでも人々を出迎える



空間と家具との関係性にふれながら



足元に目をやれば、外部のベンチのような石の彫刻や



ピロティーの木のベンチとコンクリートと石のテーブル



その素材は光に包まれ、今も輝きを放っている



香川県庁舎の空間は、街と人と共にあり


67年前に建てられた建物は今も息づいている



中でも、家具は空間を特徴付けるものであり


風景と家具をめぐる旅を続けている



家具はその場所で親しまれることで


根を下ろし、空間と一体となっていく

空間とともにある家具。建築家は空間を設計し、
そこにあるべき家具をデザインする。静謐な空間
とやわらかさを持つ家具。伝統を帯びる建物と
親しみやすさがあふれる形。座り心地を確かめ、
質感にふれる。時にベンチに寝そべっている人も
いるといい、空間と人は家具を通してつながり、
温かみのある家具は、人と空間との架け橋となる。



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