旅に思いを寄せるように
宇多津の古街に流れる調べ
歴史を語る街から、祝祭の気配をたよりに、新たな
景色を生み出す街へと進む。宇多津町は瀬戸内海に
面した町。広がる大きな空の下には、旅でめぐった
島々が浮かぶ。旅を重ねては、思いを寄せるように。

木々の向こうに見え隠れする影と

おだやかな波の上の塩飽の島々
この旅は、瀬戸内海をたどる旅

宇多津は海の気配を帯びる街で

波打ち際に、潮騒の音がそっと響く

瀬戸内は石の記憶が満ちる場所
島から切り離された石は、海を越え各地にいたる

海辺に設置された大きな石の彫刻は

どこの島からやってきたのだろうか

重量感のある彫刻は、ふわりと空とつながって

黒の御影石の彫刻の先に

瀬戸内の海と島々が浮かぶ

柔らかな曲線を帯びる

人と名付けられた彫刻は

恋人の聖地のモニュメントでもあり
宇多津の街は人と人と結ぶ地でもある
風景は旅するほどにつながって

いつか訪れた門司港もその一つで

日本各地に散りばめられた聖地
風景をつなぐ点と点は線となり

やがて面となって日本各地に広がって

小豆島のエンジェルロードでの
引いては満ちる潮の合間の砂の感触

壮大な棚田の先の海を眺めた
西へと向かった旅で

ハートの形に切り取られた

玄界灘の上に広がる空

地面に落ちるハートの影は
海に包まれるような旅で出会う

各地に点在するハートのオブジェが
旅の風景をつないでいく
旅を続けるほどに風景に重なる色や形、音や空気。
地域を表す地が選ばれて、旅先の景色にハートの
オブジェが重なる。恋人の聖地でつながる九州から
始めた旅も半ばで、まだ見ぬ場所へ思いをはせて。
