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ゆらめく水がつなぐ風景へ

そしてまた集落をつたい歩く


集落の風景に溶け込む家プロジェクト。設置された
作品は風景の記憶を帯びながら、あらたな視点を
提示する。通りを抜ける風。光そそぐ太陽。焼杉板
の壁を伝うと、さわやかな白から青へと色を変える
のれんが見えてくる。風にゆらめくのれんの先へ。



そよぐ風に揺れる青いのれんの先の



焼杉板の風景をたどり



風の吹き抜ける建物へとやってきた



なまこ壁の質感に触れるように



緑のあふれる古民家は



デザインされた格子をまとう



時を重ねた生活の場に



あらたな風が通り抜ける



壁の懐かしい手触りに



扉の洗練された唐紙にふと立ち止まる



本村の旧家には家の南北に続き間が設けられるという



南から北へと繋がれた空間には



湧き出る水が配置されている



竹の格子は緩やかに空間を



かつてそこにあった壁の記憶をつなぐ



ひんやりとする足元の水の冷たさに



光とともに揺らめく水面に



記憶の中の水の風景を取り出して


うつろう水の風景にどこか惹かれている



水は風景をにじませ、ゆらめかせ


過去から今へと記憶の中を流れている



白砂の上にたゆたう光と水



その複雑な動きに引き込まれる



水盤に築かれた小さな島は



瀬戸内に浮かぶ、この地の記憶をつなぎ



人々は、思いも思いに水とその記憶にふれている



風が吹き抜けては、水面を揺らす



そよぐ風に揺れる青いのれんを



手がけたのは染色家の加納容子さん


のれんに描かれる円の形は



ここではきっと人々をつなぎ、循環する記憶を表している


建物を手がけた建築家の三分一博志氏は

「直島の家々は、まるでリレーのバトンを
繋ぐように風をリレーしている」といい


ここは風や水という動く素材でデザインされた


グラデーションのかかる青いのれん。風でゆれる
向こうに見えかくれする水盤。水のきらめき。人々
のざわめき。ここは休憩所でもあり多くの人々が
くつろぎ、空間を、そよぐ風を感じている。たゆたう
水は輝きゆらめいては、記憶の中を流れるように。


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