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その建物は文化センターの名のもとに

津山の和と洋が入り混じる建物といえば

コンクリートという彫塑的な素材と、日本の伝統的
な木造建築の形が組み合わされた津山文化センター。
その圧倒的なシルエット、連続にすごみのようなもの
を感じつつ、ここに存在しえないという形の持つ力と、
それらに付随する様々な記憶や要素に引き込まれる。

出雲街道に面した城東地区を後にし、また自転車にまたがり
津山城跡まで戻ってきた。次の目的地は
津山城跡の連なる石垣の上から見下ろした
モダニズムの雰囲気を感じる建物で

それは津山城跡と対峙するように力強く

屋根面の面の水平ラインが強調された建物には
津山が過ごした歴史を地層のように、うねるように表現された
躍動感のある壁を持つ。デザインは粟津潔によるものに
基壇の石垣は津山城跡と連続するようで、その上に建つ
建物を象徴するようなコンクリートの造形が続く
輝く空を切り取る建物に
連続する際立つ形をたどりながら
それらが密度をなして統合されていく感覚に
浸りながら、その造形に執念のようなものを感じる
出入口は抑制されつつも個性的で
素材や形のもつ力を強調するように
ふと見上げれば、基壇の上に建つ彫刻
願いの形を表すような作品は本郷新によるもので
作者の思いをその佇まいや色合に

つなげるように風景を振り返る

建物は抑制されながらも、その圧倒的な思いを
隠すことはできずに、建物の各部に湧きでるように
津山という風景の中に存在している
連続するコンクリートの造形は日本の伝統的な建築に
用いられる斗拱や肘木とよばれるものをモチーフとして
その連続は、前回の奈良の旅での東大寺南大門の

吸い込まれそうな造形にもつながる

津山文化センターは地域に愛されるように、2020年に
リニューアルされ、古きと新しきが混じり合う建物へ
津山に流れる歴史。碑には郷土の発展への祈りが刻まれる
古きと新らしき形が交差して、また新たな時代へと
踏み出した津山文化センター。この建物を愛する気持ちが
新しい造形を受け入れ、和と洋、古きと新しきの象徴のように
そのガラスに映るまばらな雲は、いつかの風景や

空を見上げれば、どこかの歴史につながるようで

津山城市内に立つ津山の文化センターは、圧倒的な

造形の力によっても、ドコモモにも選定されて

それらの建物がまとう空気感はどこか似ていて

コンクリートの力のある表現が記憶の中を刺激する

そして津山文化センターはこの先も市民に愛されて


1966年に開館した津山文化センター。1960年代は
丹下健三らによるコンクリートの建築的表現が洗練 
された時代。当時の建築への圧倒的な情熱が、この
建物に宿っている。繰り返されるコンクリートの枓栱
のような形。それも似せるのではなく、新たに造形
されたもの。その形は印象的に、建物を表現する要素
として記憶をつなぐ。日本に100年以上前に伝わった
たコンクリートは様々に進化を遂げ、時代の風に乗り
伝わった。津山は和と洋が交わる所。西洋の文化は、
津山に根差し、形を成して、津山文化センターとして
結実した。津山文化センターは憧れていた建物でも
あり、建物は旅の目的地や、風景をつなぐ存在である。
この圧倒的な形の連続に、出会えたことが感慨深い。


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