線は重なり形をなして
視点を先へ転じては
街を構成する線の重なりに、形に目を留める。
縦横に連続しては、凹凸を持ち、入り組んでは、
干渉し合う。路地から建物を抜けて、商店街を
引き返す。転じる視点に旅の記憶がよみがえる。

街から線を抽出し

組み立てては路地を伝う

動き始める商店街の

切り取られたフレームの中で

日常と非日常が混じり合う

そっと境界をまたぎ

建築という小さな都市空間の

また境界の先へと進む

芸術祭の気配と

不確かなものと確かなものにふれ

扉をくぐり

映像から流れる音に耳をすます
穏やかな声と

和らいだ表情の
建築家が引いた線の連続と

残された形に、対話を続けていく
芸術祭に思考がつながり

空間にふれ

線をなぞり
幾何学の連続に思いをはせる

対比させられた線と形

動きを帯びる曲線は
建物全体をも動的なものにする

建築は小さな舞台でもあり

移動する身体と動く視点が

素材と空間と交差しては

また離れ、線を重ね

立体を目に留める

ふわりと上昇する空間に
過去の記憶が重なり合う

移動するほどに、空間は立体的となり

ものの見え方は大きく変化し

層をなす線の連続に
建築家のまなざしへと思いを寄せる
線をなぞり、空間をたどる。都市の中の建築。建築の
中の都市。一つ一つの線が形をなして、立ち上がる。
空間に入り組む、直線や曲線、素材、質感、温度。
アートが建築家の思いを呼び起こす。響いた声に耳
をすませ、建築家の描いた空間を街に重ねてみる。
