つなぐものとつながれるもの
世界は閉じては開いていく
島を歩く。対象に触れる。つなぐものとつながれる
もの。島は海の片隅で時代に揺られ、今に浮かぶ。
船は島と島をつなぎ、芸術家は人と人をつなぐ。島の石は海を渡り、人の心は島へとたどり着く。

水面に混じり合うロープが

島を船につないでは
船は島と島をつなぐ

旅の始まりの係船環に

港の風景を伝い

出航を待つ船と

港に往来する船の上を

空はゆっくりと陽に染まり

一日の旅も終わりへと向かう
暮れゆく港の水面に

旅の風景を重ねる
繰り返す波の動きを

風景の中に見つけては

島を形作る質感にふれる

つながれては、時代をつなぐ島の石

水平線が光を帯びる

石は海の向こうで、時代を支え

今は、海岸沿いに線を描く

並べられた椅子に

視線は海の向こうへと

今も静かにつながれる

島の時間は芸術祭とともに動きだし

島は輝きを繰り返す

石の描いた歴史に沿って

海を渡る旅を繰り返す

精錬場は門を閉ざし

島の1日が閉じていく

島の石目に沿って

歩いた一日で

石の中に刻まれた
記憶をなでては

流れては

刻まれ

入り混じるような
石の質感をなぞる

海と島との境界に

並べられた島の石は

ひとつひとつ表情を帯び

時の流れに逆らうように
ひっそりと輝きを放っている

ざらりとした質感が手に伝わる
感触が言葉に置き換わり

島の旅も終わりへと向かう
石が海を背に並ぶ。石目と割れ肌のリズムに沿い、
海の向こう重ねてみる。小さな島を歩いてめぐる。
時代のうねりと、懐かしさと輝きと、続いていく
暮らしがある。旅をしては島の風景を重ねていく。
