傾いては層をなす屋根の連なり
揺らぐ足元に意識を置いて
連続する線分に引き込まれる。屋根がうねる。地面
が波打つ。場所をつなぐ、屋島の稜線、茅葺きの屋根
の勾配。四国の山並みに落ちる光。流れ坂を上って
は下る。身体を線に沿わせ、場所が刻む形をたどる。

四国村にかかる新たな屋根

彫刻が持つ傾きも屋根に沿う

過去から未来への線上に

かけられるのは、おやねさんという名の

訪れる人を迎えいれる建物

四国村に散りばめられる素材の連なりを

モチーフとするようなアートウォール

様々な表情の形を包む

デザインされた大きな屋根は、敷地に沿って

四国村をつなぐ存在となり

時代を切り取り、歴史をつなぎ

始まりとなった建物へと視線を促す

一棟のかやぶき屋根に紡がれた物語

いつかの旅で立ち寄ったうどん屋は

時代を重ね

くるくると回っていた昔ながらの水車は

この地の原動力となり

新しい風景が開かれる

四国村を歩く。坂を上っては

茅葺きの線を伝い、四国の山並みを望む

波のようにゆらぐ石畳の上の民家の屋根は

瀬戸内に浮かぶ屋島のよう

風景を包み込むおやねさんに

掲げられた店頭幕にも
屋島と屋根のシルエット

曲線を帯びる屋根の下

連続する石の先には

薄緑色の洋館が浮かぶ

風景をゆるやかにつなぐ大きな屋根は
四国村が歩んだ道のりを包み

新たな時代を切り開く

流れ坂に染み込む時間に沿って
おやねさんは未来への道標となるように
ゆっくりと時をつないでいる

四国村の風景の結び目となる

山々の稜線。茅葺きの屋根。なだらかな坂
風景の線分を統合する建物が
四国村の次の時代を指し示す

新たに引かれた線を後にして
茅葺きの屋根に重なる熱い思い。一滴が連なって、
溢れて時代に流れ出す。多くの人を巻き込み伸びる
流れ坂。屋根の勾配が重なる。歴史が交差し、思いが
繋がれ、静かな音が鳴り響く。ずしりとした振動が
訪れる人を揺さぶり、建物たちは時を刻んでいる。
