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津山の街並みに旅の風景を重ねながら

建物がつむぐ街の風景をたどり

始めた津山の旅。昨年の11月の始めの頃、森の芸術祭に
あわせて訪れた。平日にとれた休みを利用して訪れた
まではよかったが、祝日の翌日ということで、多くの
施設は休館日に。それでも街を眺めれば、街そのもの
に流れる時の流れれに引き込まれるように、その先へ。

通りから階段を見上げる。階段の先に連なる石垣
津山城の石垣を見上げる場所に設置された胸像は

津山の地で様々な事業を起こした浮田佐平のもの

街にそびえる石垣を眺め、川をこえ、次は城の東に広がる街を
進み、通り沿いの建物の表情を感じながら、のれんに描かれた
円の重なりに、いつかの旅の形を連ねていく

相似する形は、ゆるやかに記憶の中で

響き合いながら、旅の風景を奏でるように

素材の持つ質感や、それをまとう建物の雰囲気をたどり
ふと見上げる屋根の上に、のれんの中には
翼を広げる鶴の姿。鶴の丸紋は津山城の備中櫓で
ふれた津山藩主の森家の家紋であり

津山城に流れる時の経過を感じながら

旅をするほどに出会う形が重なっていく
城東の静けさを持った街並みの空気の中を、
街の時間の流れを感じつつ、その抑制された色や意匠をたどり
吊るされたのれんにはLAB TSUYAMAの文字。それは

城東HOTELSとして、街に散りばめられた宿でもある

美都津山。そこには1300年以上の歴史と文化への想い

そして、ここは津山版アルベルゴ・ディフーゾとして

井波への旅でも街と一体となる宿の雰囲気を味わった

昔ながらの街並みに生活感を感じつつ、その先へ
向いに建つ糀やは、江戸時代に創業し重要文化財に指定された
旧苅田酒造の町家が、当時の雰囲気を残しながら宿泊施設へ

リニューアルされて、日本酒風呂のサービスも

その建物の窓の桟の割り付けに、間へのこだわりを感じ
いかに仕切り、連続させて面とするか。軽やかにでも

個性的な窓の割り付けに出会った旅も振り返る

城東の歴史町の時間の流れを感じながら
通りに面した個性的な表情にも足が止まる
それは1900年に建てられた、かつて医院であった建物で
質感の異なるガラスが、町家の窓桟のリズムと呼応するように
四角と丸が組み合わされて、木の塗装はピンク色へと遊び心も
その建物は今は河野美術館として利用されている
建物の外壁にはなまこ壁がさりげなくあしらわれ
格子は縦と横で様々にリズムを変えながら
雲の図柄の木の彫刻にも目が留まる
木の彫刻といえば、日本一の技術を誇る井波の街で

目にした彫刻の連なりを思い出して

窓の桟、格子、袖壁、なまこ壁と、街で出会う要素をたどり

街の雰囲気ももう一度動画で味わって


津山に広がる歴史の記憶を紡ぐ街。城東地区は中世に
は林田宿と呼ばれ繁栄したという。1300年以上の歴史
を誇る津山の重要伝統建造物保存地区で、町屋が改修
され客室となり、街に宿が溶け込むような計画が進む。

津山の歴史は時を超え、新たな文脈となり今に流れる。
街道沿いに建ち並ぶ町家、格子窓、鶴の丸紋、袖壁、
なまこ壁、窓の桟、それらがつなぐ静けさ、歩くほど
に街が発する声に耳を傾け、街の空気に引き込まれる。

長い年月をかけて形作られた街並みには、かけがけの
ない時の長さを有している。森の芸術祭で訪れた津山
で、旅の途中に通りがかった城東の街並み。街が持つ
アートな気配をも感じつつ、街道の奥行きを楽しんで。



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