旅を舞台のように楽しんで
朝、立ち込める靄の中を進み、坂の上の神社で、
舞台の上に立つ。それは田熊神社に設けられた舞台。
開口部が切り取る風景に引き寄せられるように、舞台
に上がる。視線が高くなり、風景が変わる。気持ちが
すっと高まる。役者ではないのだが、旅を舞台のような
ものだとすれば、私も旅という舞台の上の役者という
ことにもなる。続く旅を舞台のように、楽しんでいる。








円でつながる旅の形が立ち上がる




形の記憶に、旅で出会った縁を重ね合わせるように










そして今も引き継がれる田熊の舞台

ここ美作地方では、江戸時代末期から明治時代の初期にかけて、歌舞伎芝居が盛んに行われていたという。
舞台の数は約130棟、内現存するのは約22棟で、田熊
の舞台は保存状態が良く、歴史を物語る貴重な資料に。
国の重要有形民俗文化財にも指定される舞台と





人生の偶然や、必然に思いをはせる
津山の地に散りばめられた美しい建築の一つの
田熊の舞台は、文字通り舞台となって、歴史を刻む

旅にひかれている。旅の魅力は目的地だけではなく、
目的地に至る経緯にもあると感じている。その日の
状況に合わせ道順を選び、それによって思わぬ縁が
生まれ、道が開けることもある。旅の一日目に訪れた
稲葉なおと氏の写真展覧会。そこでご本人にお会いし、
津山への思いをうかがい、田熊の舞台を紹介頂いた。
そこは次の目的地への途上にある。旅は偶然のようで
必然ではないかと感謝しつつ、津山の旅はその先へ。
