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その思いは夜の帷に浮かぶように

夜が光をまとうように、変化していく

風景というものにひかれている。それらは、過去の多く
の人の思考と実践の上のつながりであり、今を生きる
人たちの解釈であって、未来への願いの形でもある。
風景とは、そんな大げさなもので無いかもしれないが、
旅をし、様々な思いにふれる程に、またひかれていく。 


万博での1日もそろそろ終わりへ、西から東へ帰路につく



その途中には夜の闇にはためくようなシルエット 



それらは万博といえばのボールジョイントで繋がれた



軽やかな三角の白いパネルを持つウーマンズパビリオン



日本館の隣に建つその建物は、昼間の軽やかな印象に対し



夜に深く潜り込むような、奥行きを感じる



待ち時間もあまりなく、すぐに入れると案内頂いて



せっかくなので、建物の隅々にも目を留めながら



光をたどるように展示空間へと足を進める



ウーマンズパビリオンは、女性の人生が語られる場所で



手渡されたイヤホンからは吉本ばななさんの語り


初めてキッチンを手にしていた奇遇さを感じつつ



参加者はそれぞれ、3名の女性の内の1人の物語に導かれる



記憶のひだのような光が連なる空間の先には



その女性の記憶が、懐かしい風景に重ねられる



光の連なるデザインをなぞるように、楕円形の部屋から



見上げる楕円形のトップライト



さらにその上に広がるテラスの天井に同じ形の開口部



連なる相似する形をたどりつつ、緑あふれる空間で



足元の鏡に映る緑を、水たまりをのぞきこむように


 
トップライトから、楕円がつながる関係性を見下ろしたり



建物に込められた遊び心を楽しみながら



光に照らされ、夜に浮かぶような


水面に深く、沈み込むような



建物と風景と、その関係の中をまた進んでいく


建築家の永山祐子さんが手がけたパビリオンは

 

2020年からドバイ万博からの思いをつなぐもの




その日の朝に、青空の下で建物は 
 

ひらりひらりと風に舞うようにして



永山祐子さんが手掛けるノモの国のゆらめく 


ファサードと共に、記憶の襞に触れるようにして 



パビリオンを手掛けるカルティエの物語が照らす


人の数だけある人生に、自分の人生も見つめ直して


ある人生の形に光があてられ、その光は反射し、また
誰かの人生に光をもたらす。この限られた人生の中で、
人を知ることは、自分を知ることにつながると感じる。
ウーマンズパビリオンが掲げるテーマは、共に生きる。

私にとって生きるということは、この時代の、この瞬間
に立ち会っていることを見つめ直すこと。人生という
ものは、つくづく不思議なものだと思う。日々の様々な
関係性の中で、出来事が積み重なって、今があること
の偶然さを感じている。私にできることといえば、その
つながりを感じ、私が感じた風景と時間を綴ること。
私はこの時代で、様々な関係性とともに生きていく。


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