建築家がつむぐ円でつながる風景へ
彫刻家の中に流れている記憶の形にふれる
港に立つ彫刻は広場と建築とともにある。建築家が
描く風景は、海を隔てゆるやかにつながっている。
風景に身を委ね、形に沿って続く旅。海を渡って、
空を見上げまた海を渡り、重なる円の形をたどる。

円を描く形の先に立つ波の記憶
ゆらぐ波間に、海を隔てた記憶にふれる。

旅をするほどに、視点は重なり、風景は複層していく

いつかの光輝く海。遠い記憶

建物は光を映し、描かれた円の形に
旅の風景は重なっていく

2025年に大阪で開かれた建築家の展覧会で
建物が描く形、込められた思いにふれる

光を帯び、影をまとう建物
安藤忠雄氏の建築に引き寄せられるように

また大阪の港へとやってきた

かつてサントリーミュージアムという名であった建物は

今は大阪文化館に名を変えて、時をつなぐ

海の風を受けて残る痕跡

30年の時間をまとう建物は、私の中で輝きを増していく

以前は気づかなかった光の反射、形の構成

彫刻への視点も旅の中でつむがれていく

ゆるやかに弧を描く建物のシルエット

交わる直線と曲線。建築家の思い

整然と割りつけられた打ち放しコンクリート

それらを広い集めながら、ゆるやかに下るスロープに沿い

見上げるアングル。建物がまとう視点

アートが与える視点。建物を訪れた時はまだ

大阪関西国際芸術祭の会期中で、壁面には幟が上がる

動きのある構成に、視点を展開させながら

芸術祭によって描かれた

アートにふれるほどに世界の見え方は変化する
そして自らの視点の層は重ねては

旅を繰り返し、建物との出会いを続けてる

海の向こうの風景に

円を描く建物に沿うように
風景が帯びる記憶を体は憶えている。橋を渡り、風
を感じる。建物が描く円は重なり、風景に響き合う。
視点がとらえる対象は、時々でうつろいゆく。風景
の重なりに心寄せ、建物が経た時間に会いに行く。
