永遠の青春という言葉の向こうに
日常の中に人生の道標をみつけるように
2025年は大阪・関西万博、瀬戸内芸術祭の年。その
合間に日常の風景が広がるグラングリーン大阪を
訪れた。緑の向こうの青いりんごに示されるのは、
常に挑戦をし続ける建築家の足跡を刻む展覧会。

緑の向こうの青いりんごの横には
以前に訪れた地下に広がる空間を持つ建物

グラングリーンはアートにあふれ
日常の中にも、非日常の世界を見せてくれる

青りんごに記された言葉は

その建築家の生き方や
人生を送る上での心構えを示すもの

今年の6月の末に安藤忠雄展を訪れた

打ち放しのコンクリートが語る

安藤忠雄氏の挑戦の軌跡

その素材の質感に様々な場所で触れる

展覧会には多くの模型が展示され、大阪の事務所から

安藤氏といえばの

住吉の長屋の模型。その風景には
住吉大社を訪れた旅で立ち寄った

ものづくりは、困難を切り開き

神戸の斜面地に計画された

六甲の集合住宅の圧倒的な規模と連続性

街中にも集合住宅は建てられて

表参道に面した建物は

地下にその空間を広げる

手がけられた建物は、多くは関西にあるが、東京や
新潟でも、その空間に動きを与える直線や
建物を構成する曲線に沿って歩いた

木々の向こうのやわらかなシルエットを作る

打ち放しのコンクリートの曲面の壁は、木漏れ日を、
旅を続けた作家の想いを映していた

光の移ろいと水の揺らぎ

京都には水に親しむ建物も建つ

大阪の水辺で風景といえば天保山

そこで建物は水の風景とつながるように建つ

水盤そのものを作り出すのは

直線と曲線の壁で構成された水御堂

淡路島の夢舞台には、安藤忠雄氏の壮大な想いが形となる
建物が建てられた歴史、文脈にもふれながら

生み出される圧倒的な空間にふれる

祈りの空間といえば、影が光を浮き立たせる

光の教会
ANDO建築での空間の記憶を振り返る

教会は光が差し込むものもあれば、風や

水に包まれる教会もある

水が張られた展示空間。いつか訪れたい場所

挑戦の記録は前回の大阪万博の年から

延々と姿形をかえながら

今の時代まで続く

小さなものから大きなものまで

建物はそれぞれの場所で風景を形作る

その想いは、過去を偲び
輝く未来の風景へと形をつなぐ

持ち続けられた永遠の青春の精神によって

ひたむきに形作られた建物で

青いりんごは輝きを増している

安藤忠雄展では生き方そのものが示される
これからもその空間へと足を運ぶ
風景をつなぐ青いりんご。それは未熟で酸っぱく
とも、明日への希望に満ち溢れた精神を意味し、
いつまでも輝き続ける、永遠の青春への思いが
託されている。展覧会で一望される安藤忠雄氏の
挑戦の軌跡。とても受け止めきれる量ではないが、
その一端にふれることができた。土地が読まれ、
風景が描かれる。そこに重ねられるのは人間生来
の直感と、ものづくりにおける文脈。困難な過程
の先に見える光。その展覧会が教えてくれるのは、
膨大な作品を通じて語られる、永遠の青春を生き
抜こうとする精神の裕(ゆた)かさ。旅を続けて
いこう。旅先のコンクリート打ち放しの壁の表情、
空間の質、こめられた思いの深さを感じながら。
