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その島は困難を越え未来へと

パビリオンの先端に座るアトムが指差す先の


瀬戸内海に浮かぶ淡路島。無数にある島の中で最も
大きく、ぐるりと続く海岸の風景にひかれている。
その淡路島北部を震源とした大きな地震。淡路島は
30年前の困難を乗り越え、記憶を伝え、今に至る。


神戸の旅で出会った彫刻が抱えた時計は


地震が起きた時刻で止まったままに



公園には、慰霊と復興のモニュメントが立てられて


阪神、淡路の地で起きた大きな地震の記憶を伝える



淡路島北部を震源とした1995年に起きた阪神淡路大震災



そこに建てられた野島断層保存館には



当時の震災の記憶が残される


1995年1月17日から30年の月日を経た淡路島



1991年に建てられた建物のコンクリート打ち放しの壁は


 
シンプルな直線と曲面で構成され、訪れる人々を



壁に沿って内部の祈りの空間へと誘う



本福寺水御堂は震災に耐え、復興の象徴となる


祈りの空間が人々の心の支えになったという



淡路島で花の風景といえば、階段状に連なる百段苑



ここは震災への祈りの庭として設計されたもの



それは淡路夢舞台を構成する構造物の一つで



コンクリートの打ち放しの壁が作る



緩やかな曲線をたどるようにして 



高低差のある公園に配置された建物をめぐった



壁は視線を遮って、動線を見出して



コンクリートの造形に、幾何学的な要素を見る



先へと続く回廊に、いつかの記憶を重ねながら


直線や曲線による明快な構成が



繰り広げられる壮大な空間を持つ淡路夢舞台



高低差のある敷地を生かし



風景は海とつながりダイナミックに展開され



夢舞台には安藤忠雄氏の世界が構築される


敷地全体を回遊式庭園と見立てた壮大な空間では



宙に架かる通路から、海を背景に建つ



くの字の形の特徴的な形態のホテルを望む



ホテルは事業者を変えながらも



今も鐘は響き続け



当時、見学させていただいたチャペルの光



壁に添えられたバラも印象的で


以前の赤いバラの花が青の壁に浮かぶ

ホテルの風景へとつながっていく



見上げれば十字の光のシルエット


ANDO建築には象徴的な空間が広がる



立体的に構成の夢舞台の曲線をたどるようにして


安藤忠雄氏が手掛けた建築を、旅でたどる



建物のデザインはつながり、震災後に建てられた曲線で



構成された津波防災ステーション。それは波を受け流す



ようなシルエットで、災害の際は避難所にもなる


その緩やかでシームレスな形は



そばに立つ建物にも、つながるデザインで



同じく、たゆたう波のようなシルエットを持った



淡路人形座。残念ながら、その時は休館日で



外観のシルエットや、波打つ仕上げの質感や



所々の細やかなデザインの変化に目を留めて



壁面に海面を見たてられたような建物は、どちらも


姫路で訪れた建物を手がけた遠藤氏によるもので


そこに受け継がれる日本の祈りの文化


連なる淡路島の魅力的な風景に、また旅を重ねよう


1995年1月、阪神淡路は巨大な地震に見舞われた。
淡路島が受けた被害は、記憶として今も残される。
あれから30年、淡路島は風景を取り戻し、新たな
景色を生み出し続けている。島に流れる文化は受け
継がれ、過去への祈りは未来へとつながっていく。


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