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建物はアートとともに輝きを取り戻して

ジョルジュ・ギャラリーの金色の円を後にして


アートが散りばめられた小豆島には、アートと共に
輝きを取り戻す建物もある。小豆島現代美術館を
構成する一つの醤の郷現代美術館は、旧醤油会館が
図書館などを経て新たな姿に生まれ変わったもの。


旅の始まりで訪れた美術館の扉は閉ざされて


でもこの旅で知った美術館の佇まいにひかれ




小豆島をぐるりとめぐり、開館時間に戻ってきた



建物の頂部にめぐる装飾を見上げ



円を描くエンブレムのモチーフは櫂棒にも見えてくる



建物に同化するような銘板はオーナーのこだわりで



ドライフラワーには、建物への変わらぬ思いが託されて



ドアのデザインに当時の設計者の遊び心を感じ、奥には



小豆島を代表する風景の、鮮やかな錦秋の寒霞渓



小豆島を描く絵画を、ドライフラワーは見守っている



館内の所々にかけられたオブジェもたどるように



窓にはまだ2019年の瀬戸内国際芸術祭のポスターも



そして醤の郷現代美術館は2022年の芸術祭にあわせて



1928年に建てられた洋館が、美術館にリニューアルされた



当時の雰囲気を残す階段室の吹き抜けの



手摺のテラゾーのひんやりとした感触


やわらかな手摺の曲線そのものが



アートのようにも感じられる



吹き抜けにほのかな光を放つあかりは



瀬戸内海を愛したイサム・ノグチによるもので


旅では、子どもへの贈り物でもある遊具にも再会を



階段室は、ただ上下をつなぐ動線だけでなく



吹き抜けをともなう空間に光が差し込む



階段をゆるやかに包みこむ曲線に導かれるように



建物に流れる当時の記憶に心をよせる



空間に散りばめられたアートをたどり



大きな曲線を描く手摺に沿うように



そしてうねるように階下へと続く手摺の



形や質感にあらためて驚きを感じ



光をやわらかく拡散させる窓ガラスや



使い込まれたドアの取手。醤の郷現代美術館に



宿る形の記憶にふれるようにして


建物を手掛けたのはドットアーキテクツで



今回の旅の途中に立ち寄った、2013年に建てられた


時を経ても使われるUmaki campも手掛けられて


そして醤の郷現代美術館への想いを知るほどに
また、小豆島への、美術館への想いもつのる


2018年にジョルジュ・ルースを小豆島に招いた、
小豆島アートプロジェクトの代表の石井氏。その
アートプロジェクトの一環で、醤の郷現代美術館
が手がけられた。そこには小豆島のゆかりの作家
の作品も展示され、現代美術から、土地に根付いた
作品まで小豆島のアートの裾野が広げられている。


一人の思いが形を帯びて、活動となり人々を巻き
込みながら、文化の一端を担う存在へ。これほどの
プロジェクトを構想し、立ち上げ、継続されている
ことに驚きと、尊敬の念を感じずにいられない。


開館時の約500点というコレクションは、それが
美術館を始めると決めてから、約3年ほどで収集
されたものであるということを知るほどに、その
思いの強さに改めて感じいる。さて限られた時間
の中でも、次はアートにも身を沿わせるように。


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