立ち止まって視点を合わせて
歩いては止まり、また動き
旅で見つけたものを心に留めて、持ち帰る。岡山
の街にそっと忍ばされた文字の刻まれたコイン。
街に目線を合わせ、目の前の存在に注意を向ける。
旅での気づきはまた、次の旅へとつながっていく。

コインの面に描かれていたのは

どちらもPAUSEの文字

変化を求めて旅をして

新たな視点が開かれる

芸術家が街に散りばめた

3種類のコインには

表裏に対の言葉が刻まれている

視点を交互に反復させ

動いては立ち止まり

自らのあり方を見つめ直す

動き出すことが、始まりにあり

立ち止まることが変化を促す。写真の中に
見つけたコインには手が届かないけれど

幸運にも2枚のコインとめぐりあう
街そのものが芸術祭の舞台となって

街の形が祝祭の中で書き換えられる

反射。集合。文様

ふと目に留まる張子の虎のうなり声が
黄色と黒の意匠を呼び覚ます

光は存在を増幅させ

風景に奥行きを生じさせる

ガラスに連続する線が奥行きを増し

心の窓を開かせる

何気ないことは
普遍となり、場所と場所をつなぎ合わせる

街に視点を動かして

硬質なものと柔らかいものとの間に

流れる郷愁に
ふと思いを寄せながら

街を構成する線に沿う
連続。重なり。空白。奥行き。移動しては、立ち
止まり、ふと振り返る。日常に潜む小さな気づきや、
旅先でのささやかな発見が、世界の見方を少しずつ
ずらしていく。視点を開く。心の窓を広げ、出会い
を待つ。芸術祭にめぐらされた思想に心を寄せて。
