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旅にあふれる色を重ねながら

日常と旅は表裏一体となり

色が綴る風景は、時間と場所を超えてつながり
合う。様々な色を重ねるほどに、風景は広がり、
景色は鮮やかさを増していく。旅の楽しみの
一つは、その地に流れる色との出会いでもある。



2025年は瀬戸内国際芸術祭の年



旅先の島に散りばめられたアートをめぐる



視点を常に転じながらも



まだ朝も早く、街は静けさの中にある。受付が必要な



場所は後回しに、街角に点在する作品をたどる



外壁に取り付けられた丸い鏝絵は、地域の文化を



伝えるもの。ここ本島は塩飽諸島に位置し



太平洋を初めて渡った船に


まつわる記憶が流れている



ひっそりとした路地を進み



7カ所ほどあるという鏝絵に描かれる



風景と優しげな色



街はアートの気配を帯びながら



歴史は映され、伝えられる


日本遺産の神社や鳥居の風景



足元にくつろぐ猫の視線に


いつかの日常がふと浮かぶ



コンクリートブロックは時代を伝え



白い壁に落ちる樹木の影が時を表す



宝探しをするように街を歩き



芸術祭の空気を肌で感じながら



島の歴史の中を進む



見上げるほどに、つきない気づき



大工の歴史を刻む鏝絵や



塩飽諸島に流れる船乗りたちの歴史



だんだんと日は上り、光を帯びる風景に



千日紅の赤


花の輝きに、日常と旅は緩やかにつながり



旅先に踊る色合いに


いつかの色のつながりを重ねる



瀬戸内国際芸術祭を祝う街の空気に


色合いに、旅の瑞々しさを想う



散りばめられたとりどりの色に


旅の彩りをつないでは



島の旅を思い返し



連鎖していく色と形を、繰り返すことで


やがてそれは記憶の中の風景となる



旅には旅の色があり


形がある。その絶えざる連続が



私の旅の動力ともなる


街を歩く。足元に咲く花。ゆっくりと過ごす猫。
風景にちりばめられた鮮やかな色。時間の経過を
感じさせる風合。旅の色は、日常と表裏一体となり、
いつかの旅の色とつながっていく。遠い日の彩り
がふとよみがえる。旅する時間と、旅の振り返り
を積み重ねるほどに、旅は鮮やかさを増していく。

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