つらい時の味方。「問題解決型」と「気分転換型」、2つのコーピング活用術【働く人のメンタルケア】
「なんだか最近、心が晴れないな……」
「このモヤモヤ、どうしたらいいんだろう……」
そんな風に感じていませんか? もしかしたら、心が少しお疲れのサインかもしれません。
毎日がんばる私たちにとって、ストレスは避けて通れないものかもしれませんね。
適度なストレスは、私たちを奮い立たせてくれるスパイスのようなもの。でも、それが大きすぎると、心や体にズッシリと重くのしかかってきます。
ときには、うつ病など、心の病気につながってしまうことも……。

今日は、そんなストレスと上手に付き合うための基本的な方法を、一緒に見ていきましょう。
コーピングってなんだろう?
日々、私たちが感じるストレス。それに対して、私たちが無意識に、あるいは意識的に行っている対処法を「コーピング」と呼びます。
なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は誰でも自然とやっていることなんですよ。
このコーピングには、大きく分けて2つの種類があるんです。
・問題焦点型コーピング
ストレスの原因そのものに働きかけて、解決を目指すアプローチです。
・情動焦点型コーピング
ストレスによって揺れ動く感情を、一旦落ち着かせることを目的としたアプローチです。
それぞれ、もう少し詳しく見ていきましょうか。
「問題焦点型コーピング」って、例えばどんなこと?
これは、ストレスの「もと」になっている問題に、直接アタックする方法。いわば、問題解決に向けて真正面から取り組むスタイルです。
・職場の人間関係で悩んでいるなら、勇気を出して相手と話し合う機会を持ってみたり、信頼できる上司に相談して調整をお願いしたりする。
・抱えている仕事が多すぎてパンクしそうなら、「このままでは質の高い仕事ができません。少し業務量を調整していただけませんか」と、具体的に相談してみる。あるいは、効率的な仕事の進め方はないか、先輩にアドバイスを求めてみる。
▶相談する時は、アサーティブ・コミュニケーションを意識すると〇
こんなふうに、問題そのものを解決するために、具体的な行動を起こすのが特徴です。大変そうに感じるかもしれませんが、根本的な解決につながりやすい方法と言えます。
「情動焦点型コーピング」は、どんな感じ?
こちらは、今感じているつらい気持ちや、高ぶった感情を、ひとまず和らげるための方法。気分転換やガス抜き、といったイメージに近いかもしれません。
・「あー、もう無理!」って気持ちが爆発しそうになったら、カラオケに行って思いっきり大声で歌ってスッキリする。
・信頼できる友達や家族に、「ちょっと聞いてよ〜」って、今の気持ちをありのままに話を聞いてもらう。これは協働調整の仕組みです。
・好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたり、ゆっくりお風呂に入ったり……。自分が心地よいと感じることで、気分を落ち着かせる。
大切なのでもう一度言いますね。
情動焦点型コーピングは、一時的な気分転換にはとても有効です。心が少し軽くなるのを感じられるでしょう。
でも、それはあくまで一時的な効果。根本的なストレスの原因がなくなるわけではありません。
ですから、「どうしても今は問題解決に向けて動く気力がない……」「まずは少し心を落ち着かせたい」という時の、いわば「心の応急処置」として使うのがおすすめです。
セルフ・コンパッションも、あなたの味方
「問題焦点型コーピングが大切とは言うけれど、そんな気力も湧かないよ……」
そんな時もありますよね。本当に、無理もないことです。
情動焦点型コーピングで少し気持ちを落ち着かせた後、もしよければ、このマガジンでもご紹介している「セルフ・コンパッション」を取り入れてみるのも、とても良い方法です。
セルフ・コンパッションは、ストレスの原因を直接取り除く魔法ではありません。
でも、困難な状況にある自分自身に優しく寄り添い、「つらかったね」「頑張ってるね」と声をかけ、受け止めること。
それが、問題解決に向けてもう一度立ち上がろうとするための、心の土台を整えてくれるんです。
「また失敗するなんて、私はダメだ。」と思う前に、「そっか、つらかったよね」と、まずは自分をいたわる。それが、次の一歩につながる力をくれます。
ストレスにも段階があるって、知ってた?
実は、ストレスが私たちの心身に影響を与えるのには、いくつかのステップがあるんです。風邪をひくときも、なんだか喉がイガイガするな、という初期症状から、だんだん熱が出て本格的に……となったりしますよね。それと似ています。
その段階ごとに、ぴったりの対処法を選んでいくのが、とっても大切なんですよ。
ステップ1 刺激との遭遇
・仕事のプレッシャー、騒がしいオフィス環境、人間関係のギスギスした雰囲気……。
これがストレスの始まり、「ストレッサー」との出会いです。日常生活で、何かしらの「刺激」として感じられるものですね。
→ できるなら、そのストレスフルな環境から物理的に離れてみるのが一番。
例えば、休憩時間に少し外の空気を吸いに行くだけでも違います。難しい場合は、配置転換をお願いすることを考えてみたり、まずは夜ぐっすり眠れるように、寝る前のスマホ時間を減らすなど、自身の生活習慣を見直したりするのも良いですね。
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