拾って渡す、無限の可能性
とく とくこさんのこちらの記事を拝読しました。
マンガと小説では表現が違う、という点に興味を持ったので、私もとくとくこさんが挙げられていたシーンを文字で書いてみようと思います。
実は、ただのはるさん、音羽しーなさん、喜樹凛さんも書いておられるのを見て、影響を受けました。
さて挑戦するのはこちらのシーン。
創作初心者、いかにして味付けするか。
沙絵(主人公)の大事なメモ帳を、遠藤(いつも笑顔の男)が拾って渡す場面。
遠藤は、このメモ帳、なんかあるなって思ってるけど何も言わない。
|とくとくこさん
大切なシーンをお借りして、書いてみます。
いつもなら大事に鞄に仕舞っていたはずの手のひらサイズのメモ帳。
今日に限って講義が終わるギリギリまで話のネタを書き連ねてしまい、慌ててポケットに突っ込んだのが悪かったみたい。
それとも、最近になって引っ張り出したコートのポケットが大きすぎたのか。
次の教室へと急ぎ足で歩いていたら、私の後ろから小さな音が聞こえた。カシャン。
そのまま歩き続けることもできたけど、少しだけ嫌な予感がして気になって振り向いた。
同じクラスの遠藤くんが、私の秘密を持って立っていた。
「これ、落としたよ」
遠藤くんはいつも口角が上がっていて、大仏さまみたいな穏やかな顔をしている。今も仏像のように微笑みながら、こちらにメモ帳を乗せた片手を差し出していた。
「ありがとう。遠藤くん、次の講義は?」
急いでメモ帳を鞄に仕舞いながら、沈黙を上書きするみたいに遠藤くんに話しかける。
「取ってない。これから研究室に向かうとこ。頑張ってな」
何がとは言わない応援の言葉に少し動揺しつつ、私は急いで実験棟にある教室へ向かった。
ここは理系トップクラスの私大。
私は小説を書いている。
いかがでしょうか。
勝手にキャンパスライフにしてしまいました。
「拾って渡す」。ただそれだけなのに、文字にすると字数は増えるのにギュッと締まる印象です。
小説って面白い、でもマンガの一コマに宿る呼吸も魅力的で、それぞれの良さを感じました。
とくとくこさんや記事を引用させていただいた皆さま、ありがとうございます!
