動けない理由は、“声の混線”かもしれない|こころの声を聴き分ける
私たちの中には、さまざまな「声」があります。
自分の感情に共感する声や
それを否定する声。
「よく頑張ったね」と労わる声に
「もっとこうすればよかった」と諭す声。
失敗を前向きに捉える声もあれば、
いつまでも後悔する声もある。
ひとつの出来事に対して、
相反する複数の声を同時に持っています。
そんな自分を感じたことはありませんか?
その声は、どこから来ている?
私たちは無意識のうちに、
“自分の声”だと思っているものの中に、
他人や社会の声を混ぜてしまっていることがあります。
内側から自然に湧き上がる声もあれば、
不安や怖れから自分を守ろうとして生まれる声もあります。
また、
無意識のうちに身につけた社会の声や、
誰かから言われて心に残っている“他人の声”である場合もあります。
「自分」を知り、理解していくために必要なのは、
あなたの内側から生まれてくる声です。
今日は、その声を聴き分けるための方法をお伝えします。
(葛藤や迷いがあるときは、多くの場合、複数の声が混ざっています。)
こころの声の聴き分け方 その1
― 書き出す ―
これは少し時間と静かな環境が必要ですが、
とてもパワフルな方法です。
自分の中にいろいろな声があると気づいたら、
ノートとペンを用意し、
自分の内側で起きている“会話”をそのまま書き出します。
誰かに見せるものではありません。
なぐり書きでもいいし、文章が崩れていてもいい。
辻褄が合わなくてもいいし、支離滅裂でもいい。
とにかく、内側で起きている動き、
つまり、「こころの中であーだこーだとしている独り言」を
丸ごとアウトプットします。
たとえば、
「この作業やだなぁ、めんどくさい、○○が嫌なんだよなぁ」
「ひとつひとつの作業に時間のかかることが好きじゃないんだな…」
「効率も大切にしてるけど、単純にひとつひとつがシンプルなことも私にとっては大切なんだなと思う」
「言われてやるのって面白くないよなぁ」
「もっとこうしたい、こうすればいいのに…」
「こういう人ってどうも好きになれない。こういうところがさ…」
「でもあの人もこういう面を持ってるけどこの人ほど嫌じゃない…何が違うんだろう?」
「これは質? ただの癖? それともブレーキ?」
「構造バラしてこう捉えられたらそれでOKなのかも」
「そういえば、昔こんなことあったな」
こんなふうに、
思いついたことや流れている思考を
頭の中で流すのではなく書き出していくと、
そのうちに、
別の声がツッコミを入れたり、
過去の記憶が浮かんだり、
自覚している以上に
さまざまな声が出てきます。
その1 のパワフルな点
この方法のパワフルな点は、
外側の影響で作られた声が少し静まり、
自分の内側の声にフォーカスしやすくなること。
書くことで、頭の中で絡まっていた声が分離され、
「どの声がどこから来ているのか」が見えやすくなります。
大切なのは、
意識的に問い詰めないこと。
自問自答しようとするのではなく、
自然に聴こえてくる声に耳を傾けること。
すると、
ふっと収束するポイントが見えてきたり、
あ!とひらめくように、
何をすれば前に進めるのかが浮かび上がってきたりします。
書くだけでスッキリする人も多いでしょう。
聴こえてこないとき、
思考が進まないときは、
無理に進めようとせず、
別のタイミングに取り組んでみてください。
環境を変えてみるのもいいですよ。
こころの声の聴き分け方 その2
― 「制限」を見つける ―
ノートを出してのんびり書ける環境じゃないときには、
もっとシンプルな方法があります。
基準はたったひとつ。
「その声に「制限」が含まれていないか?」
たとえば、
「○○だからダメ」
「△△してはいけない」
「□□をすると××になる」
「それはできない人がやること」
こんなふうに、
否定的な言葉や、
思考や感情を止めてしまう声は、
本来のあなたのこころの声ではありません。
また、
○か×か、と二者択一を迫る言葉も同じです。
「○か△か…」
「□がダメなら×しかないし…」
といったふうに。
こころの声は、思考を遮断しない
こころの声は、
必ずGOサインを出すわけではありません。
けれど、
思考や感情を遮断する言葉は使いません。
多くの場合、制限のある声は
「過去の経験からあなたを守るために作られた声」です。
だからこそ、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、それを“今の自分の本音”と混同してしまうと、
動きが止まってしまうのです。
▼詳しくはこちらの記事でお話しています。
この方法は手軽ですが、
物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
その場合は、
時間をとって「その1」を行なってみてください。
「わたしの声」を取り戻す
私たちは日々、
内側からも外側からも
たくさんの声を聴いています。
その中でいつの間にか、
どれが自分の本当の声なのか
わからなくなってしまいやすいものです。
それは、
失われたのではなく、
少し鈍っている状態。
少し意識を向け、
ひとつひとつ丁寧に自分の声に耳を傾け扱うことで、
感覚はゆっくりと戻ってきます。
心地好い声。
どこか違和感のある声。
あなたをそっと後押しする声。
あなたを制限する声。
あなたは今、
どんな声を聴いていますか?
動けないとき、それは意志の問題ではなく、
複数の声が混ざり合っている状態かもしれません。
どの声がどこから来ているのかを見分けることで、
選択は少しずつ変わっていきます。
内側の構造として、こちらもあわせてどうぞ。
いいなと思ったら応援しよう!
応援、ありがとうございます。いただいたチップは、執筆や対話・探究を続けるための活動費に使わせていただきます。