見出し画像

【家族信託リアル体験記 その5】過疎の村の不動産を、“負”動産になる前に売却したい!

■2021年4月25日(日曜日)

義母イノコと同居を始めてから早や1か月。
イノコは思っていた以上に言動が怪しく、情緒が不安定である。

それが性格的な問題(ADHDや自己愛性の強さ)なのか軽度の認知症なのか分からないが、ただいずれにせよ、時間的余裕はあまりないように思われた。

日曜の夕方。

K叔母さんからイノコの群馬入りを丁重に、だが断固として断る旨のメールが届いた。

そりゃそうだろう、「職業がケアマネだからという理由だけで、なぜ自分が義理の姉の老後を看ないといけないのか?」と思うのは当然だ。

ところがイノコはこの返答に大いに衝撃を受け、動揺し、そのまま寝込んでしまった。

勝手に思い込んで勝手に裏切られたと怒るのも、やはり認知症だからだろうか。

こうなると予想していた私はすぐさま叔母に連絡し、イノコの身勝手な申し出を詫びつつ、そちらにご迷惑をかけることはないと伝えた。叔母も居心地が悪かったのだろう、こちらの言葉にホッとしていたようだ。

★「群馬の温泉付き施設~」と夢見ていたころのイノコ



■2021年4月27日(火曜日)

オットと私が一番危惧していること、それはこの家の処分についてだった。

築30年ほどのプレハブ住宅で、見た目はいいが夏は暑く冬は寒い。建物はさほど大きくないが、土地は800㎡もあるため草刈りだけでも重労働だ。

私たちは、亡き義父がこの家を建てた時から
「ここには住まない」と言ってきた。

「私のために家を置いといてよ!」と叫んでいた義妹まるきですら、村の生活環境や戸建ての維持費を知るにつれ、だんだんお荷物だと思うようになったのだろう。

「家が欲しいなら自分で名義変更しろ」とオットに言われた途端、返事すらしてこなくなった。

資産価値はないのに維持費だけはかかる“負”動産なんて、誰も相続したくない。イノコが存命のうちにさっさと売却したいが、もし彼女が認知症と診断されたら、銀行口座の凍結だけでなく実家の売買もできなくなる。

この事実に、私たち夫婦は恐怖にも似た感情を覚えた。

そんな時に見つけたのが『家族信託』だ。

2021年当時は今ほどメジャーではなく、周囲には誰も利用した人はいなかったが、調べれば調べるほど我が家には好都合ということが分かってきた。

家族信託とは、財産を持つ人(委託者)が、信頼できる家族(受託者)に財産の管理・運用・処分を託し、その利益を特定の家族(受益者)に渡す仕組み。

家族信託を締結しておけば、認知症などで判断能力が低下した時も財産が凍結されることなく、家族(受託者)が継続的に管理することができる。

数字に弱く面倒くさがりのイノコの代わりに自宅を売却できるのは、私たちにとってこの上ないメリットだった。



★すべての発端はこのヒト。

★【家族信託リアル体験記】のマガジンもぜひご覧ください!

※このnoteでは、義母イノコと家族信託を締結するまでの道のりを綴っています。ここに書かれていることはすべて当時の話であり、現在と状況は異なる可能性があります。また家族信託を検討中の方は、私の体験談を参考程度にとどめ、必ず専門家にご相談ください。


いいなと思ったら応援しよう!

ももん ♡ いただいたチップは、義母イノコにブチ切れた心を癒す、至福の一杯に使わせて頂きますね~♡