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G 0202:2013

ページ

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 分類······························································································································· 1

4 番号,用語及び定義 ·········································································································· 2

4.1 機械試験 ······················································································································ 2

4.1.1 引張試験 ···················································································································· 2

4.1.2 曲げ試験 ··················································································································· 10

4.1.3 衝撃試験 ··················································································································· 14

4.1.4 硬さ試験 ··················································································································· 18

4.1.5 成形性試験 ················································································································ 20

4.1.6 ぜい性破壊試験 ·········································································································· 21

4.1.7 疲労試験 ··················································································································· 26

4.1.8 クリープ試験 ············································································································· 29

4.1.9 リラクセーション試験 ································································································· 32

4.1.10 その他の試験 ············································································································ 33

4.2 鋼質試験 ····················································································································· 38

4.2.1 組織試験 ··················································································································· 38

4.2.2 硬化層,焼入性試験及び脱炭層深さ試験 ········································································· 41

4.2.3 その他の試験 ············································································································· 43

4.3 腐食試験 ····················································································································· 43

4.3.1 一般共通用語 ············································································································· 43

4.3.2 耐候性試験 ················································································································ 44

4.3.3 ステンレス鋼関係 ······································································································· 45

4.3.4 めっき鋼板・塗装鋼板関係 ··························································································· 46

4.3.5 ぶりき関係 ················································································································ 48

4.4 非破壊試験 ·················································································································· 49

4.4.1 放射線透過試験 ·········································································································· 49

4.4.2 超音波探傷試験 ·········································································································· 50

4.4.3 磁粉探傷試験 ············································································································· 52

4.4.4 浸透探傷試験 ············································································································· 56

4.4.5 渦電流探傷試験 ·········································································································· 56

4.4.6 その他の探傷試験 ······································································································· 57

4.4.7 非破壊試験技術者 ······································································································· 57

4.5 電磁気試験 ·················································································································· 57

(1)

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G 0202:2013

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

鉄鋼連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS G 0202:1987は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格

JIS

G 0202:2013

鉄鋼用語(試験)

Glossary of terms used in iron and steel (Testing)

1

適用範囲

この規格は,圧延,鋳造又は鍛造された鋼及びその製品の試験に関する主な用語及び定義について規定

する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS G 0553 鋼のマクロ組織試験方法

JIS H 0401:1999 溶融亜鉛めっき試験方法

JIS Z 2274 金属材料の回転曲げ疲れ試験方法

JIS Z 2275 金属平板の平面曲げ疲れ試験方法

3

分類

鉄鋼用語(試験)の分類は,次による。

a) 機械試験

1) 引張試験

2) 曲げ試験

3) 衝撃試験

4) 硬さ試験

5) 成形性試験

6) ぜい(脆)性破壊試験

7) 疲労試験

8) クリープ試験

9) リラクセーション試験

10) その他の試験

b) 鋼質試験

1) 組織試験

2) 硬化層,焼入性試験及び脱炭層深さ試験

3) その他の試験

c) 腐食試験

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2

G 0202:2013

1) 一般共通用語

2) 耐候性試験

3) ステンレス鋼関係

4) めっき鋼板・塗装鋼板関係

5) ぶりき関係

d) 非破壊試験

1) 放射線透過試験

2) 超音波探傷試験

3) 磁粉探傷試験

4) 浸透探傷試験

5) 渦電流探傷試験

6) その他の探傷試験

7) 非破壊試験技術者

e) 電磁気試験

4

番号,用語及び定義

番号,用語及び定義は,次による。

注記1 一つの用語欄に二つ以上の用語が併記してある場合は,記載されている順位に従って優先的

に使用する。

注記2 用語の一部に角括弧“[ ]”を付けてあるものは,角括弧の中の用字を含めた用語と,角括

弧の中の用字を省略した用語の二通りの用語を用いてよいことを示しているが,角括弧の用

字を省略した用語を優先する。

注記3 用語の読み方が紛らわしいものは,用語の下に読み方を丸括弧“( )”によって示す。最右

欄の対応英語は,参考である。

4.1

機械試験

番号

用語

機械試験

4.1.1

引張試験

定義

対応英語(参考)

強さ,じん(靱)性,延性,硬さなどの機械的性質を調べる試験。

引張試験,衝撃試験,曲げ試験,硬さ試験,疲労試験,クリープ試験,

リラクセーション試験などがある。

番号

用語

引張試験

降伏点,耐力,引張強さ,降伏伸び,破断伸び,絞りなどの一つ又は複

数の機械的性質を測定するために,試験片に引張試験力を加え,通常,

破断に至るまでひずみを与える試験(高温引張試験は1190参照。)。

定義

対応英語(参考)

引張試験片

引張試験に用いる試験片。

試験片の各部の寸法の定め方によって,比例試験片と定形試験片とに分

類される。また,形状によって,板状試験片,棒状試験片,管状試験片,

円弧状試験片,線状試験片に分類される(高温引張試験片は1191参

照。)。

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3

G 0202:2013

番号

用語

定義

原断面積Soに対して,

の式による試験片の原標点距離Loを

もつ引張試験片。平行部長さも,Loに応じて定められる。通常,kは5.65

とし,11.3を用いてもよい。kが同じである試験片間の破断伸び値は,

直接比較することができる(伸び値の換算は1151参照。)。

JISでは,2号(ただし,Lo = 8do),14A号,14B号,14C号の比例試験

片が規定されている。

対応英語(参考)

比例試験片

定形試験片

試験片の平行部の断面積に関係なく,試験片の主要部の形状寸法が一定

に定められた引張試験片。

JISでは,1A号,1B号,4号,5号,13A号,13B号などの定形試験片

が規定されている。

平行部[試験

片の]

引張試験片の中央部における同一の断面寸法を有する部分。その長さ

を,“平行部長さ”(parellel length)という(図1参照)。

Lo:原標点距離

Lc:平行部長さ

R:肩部の半径

図1−引張試験片の各部の名称

標点[試験片

の]

引張試験の伸び測定の基準とするために,試験片平行部に付けた印(図

1参照)。

標点距離

試験片の平行部で伸びを測定する部分の長さ。

原標点距離

試験前に室温で測定する,試験片に印された標点距離(図1参照)。

伸び計標点距

伸び計によって伸びの測定を行うために用いられる試験前の伸び計の

標点距離。

降伏点又は耐力の測定には,伸び計の標点距離は,試験片の平行部をで

きる限りカバーするのがよい。理想的には,伸び計標点距離の下限は,

平行部長さの0.50倍より長く,また,平行部長さのおよそ0.90倍より

短いことが望ましい。さらに,最大試験力以上の測定には,伸び計標点

距離は,原標点距離にほぼ等しいことが望ましい。

伸び計伸び,

伸び計伸び

試験中の任意の時点における,伸び計標点距離の増分。伸び計標点距離

に対する百分率で表したものを伸び計伸び(%)という。伸び及び伸び

(%)という場合もある。

つかみ部[試

験片の]

引張試験片の端部で,試験機のつかみ装置につかまれる部分(図1参

照)。

肩部の半径

平行部より大きな断面積のつかみ部をもつ引張試験片において,平行部

[試験片の] に応力を均一に分散させるため,平行部とつかみ部との間に設ける円弧

部分(肩部)の半径(図1参照)。

つかみ間の距

引張試験片を試験機に取り付けたときの試験機のつかみ装置間の試験

片の長さ。試験片の平行部とつかみ部との断面が同じ試験片では,平行

部長さの代わりに,つかみ間の距離が規定される。“つかみの間隔”と

もいう。

公称応力

試験中任意の時点での試験力を試験片の原断面積で除した値。紛らわし

くないときには,単に応力ともいう。

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4

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

真応力

試験片にある試験力を加えたとき,その試験力をそのときの試験片平行

部の断面積で除した値。

試験片平行部の体積が一定の条件の下では,真応力は次の式で表され

る。

ここに,σ:真応力

R:公称応力

e:伸び(%)

伸び

試験中の任意の時点における,原標点距離の増分。原標点距離の増分を,

原標点距離に対して百分率で表すことが多い。この場合“伸び(%) percentage elongation

(percentage elongation)”という。

全伸び(1135),破断伸び(1172)参照。

真ひずみ,

対数伸び,

自然伸び

試験片にある試験力を加えたときの試験片の標点距離と原標点距離と

の比の自然対数。

通常,用いられる伸び(ひずみ),

との関係は,

ここに,ε:真ひずみ

e:伸び(ひずみ)

Lo:原標点距離

L:標点距離

真ひずみは,対数伸び又は自然伸びともいう。

全伸び

引張試験において試験片にある試験力を加えたとき,その試験力を加え

た状態における標点距離と原標点距離との差で,弾性伸びと塑性伸びと

の和。

JISでは,この差を標点距離に対する百分率で表す。

ここに,e:伸び(全伸び)

Lo:原標点距離

L:標点距離

塑性伸び,

塑性ひずみ

全伸びから弾性伸びを差し引いた伸び(ひずみ)。

注記 弾性伸び(ひずみ)は,全伸び(ひずみ)のうち弾性成分であっ

て,応力σを縦弾性係数(ヤング率)Eで除した値のことである。

永久伸び

規定応力を除去した後の原標点距離の増分で,原標点距離に対して百分

率で表したもの。

試験力−伸び

線図

引張試験の全過程における試験片に加えた試験力とそれに伴う伸びと

の関係を表す曲線。“試験力−伸び曲線”ともいう。

応力−ひずみ

線図,

S−S曲線

引張試験の全過程における試験片平行部の公称応力と伸び(ひずみ)と

の関係を表す曲線。“応力−ひずみ曲線”ともいう。

ひずみ速度

伸び計標点距離から測定される単位時間当たりのひずみの増分。

平行部の推定

ひずみ速度

クロスヘッド変位速度と試験片の平行部長さを元に求めた単位時間当

たりの試験片の平行部長さのひずみの増分。

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5

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

クロスヘッド

変位速度

応力増加速度 時間当たりの応力の増分。通常,応力増加速度は,弾性域にだけ適用さ

れる。

伸びの換算

時間当たりのクロスヘッドの変位。

試験片の形状寸法と破断伸びとの関係式を利用して,ある試験片で得ら

れた破断伸びから異なる形状寸法の試験片で得られる破断伸びを推定

すること。代表的な関係式として,次のものがある。

Barbaの式:ΔLf=a+bLo

Oliverの式:

ここに,ΔLf:破断試験片の伸び量

A:破断伸び(%)

Lo:原標点距離

So:平行部の原断面積

a, b, k, n:定数

注記 ISO 2566-1に様々な伸びの換算方法が規定されている。

降伏点,

降伏応力

引張試験の経過中において生じる上降伏点(1162参照)及び下降伏点

(1163参照)の総称。

紛らわしくないときには,上降伏点を単に降伏点ということがある。

上降伏点

(かみこうふ

くてん),

上降伏応力

最初に試験力の減少が観察されるより前の応力の最大値(図2参照)。

e 伸び(%)

R 応力

ReH 上降伏応力(上降伏点)

ReL 下降伏応力(下降伏点)

a 初期の過渡効果(慣性効果)

図2−降伏点及び降伏伸び

下降伏点

(しもこうふ

くてん),

下降伏応力

初期の過渡的影響(慣性効果)を無視した,塑性降伏する間の応力の最

小値(図2参照)。

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6

G 0202:2013

番号

用語

耐力

定義

引張試験において,規定された伸びを生じるときの試験力を平行部の原

断面積で除した値。

降伏点が明瞭でない材料では,その代わりに耐力が用いられる。

JISでは,特に規定のない場合には,塑性伸びの値を0.2 %とする。

耐力の測定は,JISでは,次のいずれかの方法による。

a) 耐力(オフセット法) 塑性伸びが,伸び計標点距離に対する百分

率で規定された伸びに等しくなったときの応力(図3及びJIS Z

2241参照)。

対応英語(参考)

e 伸び(%)

ep 規定の塑性伸び(%)

R 応力

Rp 耐力(オフセット法)

図3−耐力(オフセット法)

b) 耐力(永久伸び法) 試験力を除去後,規定された永久伸び(%) proving test for

又は伸び計永久伸び(%)以下の塑性変形を生じる応力。永久伸び

(%)及び伸び計永久伸び(%)は,原標点距離及び伸び計標点距

離のそれぞれの百分率で示す(図4及びJIS Z 2241参照)。

e 伸び(%)

er 永久伸び(%)

R 応力

Rr 永久伸び法の規定応力

図4−耐力(永久伸び法)

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7

G 0202:2013

番号

用語

耐力

定義

対応英語(参考)

c) 耐力(全伸び法) 全伸び(伸び計の弾性伸びと塑性伸びとを合わ

せたもの)が,伸び計標点距離に対する百分率で規定された伸びに

等しくなったときの応力(図5及びJIS Z 2241参照)。

e 伸び(%)

et 規定の全伸び(%)

R 応力

Rt 耐力(全伸び法)

図5−耐力(全伸び法)

最大引張試験

不連続な降伏を示さない材料の場合で,試験中に試験片が耐えた最大の

試験力[図6 a)参照。]。

不連続な降伏を示す材料の場合で,加工硬化が始まった以降の試験片が

耐えた最大の試験力[図6 b)参照。]。

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8

G 0202:2013

番号

用語

引張強さ

定義

対応英語(参考)

最大引張試験力に対応する応力(最大引張試験力の定義は,1165参照)。 tensile strength

e 伸び(%)

R 応力

ReH 上降伏応力(上降伏点)

Rm 引張強さ

図6−引張強さRmの決定のための異なる

タイプの応力−伸び曲線

降伏比

引張強さに対する降伏点(通常は上降伏点)又は耐力の割合。

注記 降伏比が,100 %以上になる場合もある。

降伏伸び

不連続な降伏を示す材料において,降伏の開始から均一な加工硬化が始

まるまでの間の伸びで,伸び計標点距離に対する百分率で表したもの。

破断伸び

破断後の永久伸びを原標点距離に対する百分率で表したもの。

紛らわしくないときには,単に伸びということがある。

破断時の全伸び(伸び計の弾性伸びと塑性伸びを合わせたもの)で,伸

び計標点距離に対する百分率で表したものは,“破断時全伸び(%)”と

いう。

ここに,A:破断伸び(%)

Lo:原標点距離

Lu:破断後の最終標点距離

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9

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

最大試験力時 最大試験力時の全伸び(伸び計の弾性伸びと塑性伸びとを合わせたも

全伸び,

の)。伸び計標点距離に対する百分率で表したものを,“最大試験力時全

最大試験力時

伸び(%)”という。

全伸び(%)

一様伸び,

均一伸び,

最大試験力時

塑性伸び

最大試験力時の塑性伸び。伸び計標点距離に対する百分率で表したもの

を“最大試験力時塑性伸び(%)”という(図7参照)。

注記 ASTM E8では,最大試験力時全伸びを一様伸びとしている。

A 破断伸び(%)

Ag 最大試験力時塑性伸び(%)

Agt 最大試験力時全伸び(%)

At 破断時全伸び(%)

e 伸び(%)

mE 応力−伸び(%)曲線の弾性域の傾き

R 応力

Rm 引張強さ

Δe 平たん部の範囲

図7−伸びの定義

局部伸び

引張試験において,一様伸びに達した後,試験片の一部が局部的な断面

収縮によってくびれ(ネッキング)を生じて破断に至るまでの塑性伸び。 necking elongation

破断伸びから一様伸びを差し引いた値である。

絞り

試験中に発生した断面積の最大変化量(So−Su)で,原断面積に対して

百分率で表したもの。

ここに,So:平行部の原断面積

Su:破断後の最小断面積

Z:絞り

注記 ISO 6892-1では,小さな棒状試験片及び棒状以外の試験片形状の

場合には,棒状試験片と同等の精度で測定できないことが記載さ

れている。

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10

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

加工硬化指

数,

n値

試験力を単軸方向に適用したときの塑性ひずみ域における真応力と真

ひずみとの次の式において,真ひずみの指数として定義されるnの値。

ここに,σ:真応力

ε:真ひずみ

C:強度定数

n:加工硬化指数

薄鋼板では,通常,伸び5〜15 %又は10〜20 %などの範囲について近

似したときのnの値を,プレス成形性に関連する特性値として用いる。

r値,

ランクフォー

ド値,

塑性ひずみ比

板状引張試験片に単軸引張応力を加えることによって生じた,試験片の

幅方向真ひずみと厚さ方向真ひずみとの比。ランクフォード値又は塑性

ひずみ比ともいい,次の式によって定義する。

ここに,εa:厚さ方向の真ひずみ

εb:幅方向の真ひずみ

通常,ひずみ量は,15 %,20 %などが用いられる。

平均塑性ひず

み比

面内異方性

試験片を板面の圧延方向に対して平行,45゜及び90゜の各方向から採

取し測定した塑性ひずみ比を用いて,次の式によって求めた加重平均

値。

ここに,r0:試験片を板面の圧延方向に対し平行に採取し測定し

た塑性ひずみ比

r45:試験片を板面の圧延方向に対し45°方向に採取し測

定した塑性ひずみ比

r90:試験片を板面の圧延方向に対し90°方向に採取し測

定した塑性ひずみ比

試験片を板面の圧延方向に対して平行,45゜及び90゜の各方向から採 degree of planar,

取し測定した塑性ひずみ比を用いて,次の式によって求めた値。

高温引張試験 試験片を一定の高温に保ち,これを徐々に引っ張って,降伏点,耐力, tensile test at elevated

引張強さ,破断伸び,絞りなどを測定する試験。

高温引張試験

高温引張試験に用いる試験片。

試験片は,通常,円形断面で,平行部の直径は10 mm(6 mm,8 mm及

び12 mmのものもある。)が用いられる。

標点距離は,直径の5倍が用いられる(

板状試験片が用いられる場合もある。

4.1.2

曲げ試験

番号

用語

曲げ試験

材料の変形能を調べるための試験。

通常,試験片を規定の内側半径で規定の角度以上に曲げ,わん曲部の外

側の裂けきず,その他の欠点の有無を調べる。

曲げの内側半径が規定されている場合には,その値を上限として,それ

以下の内側半径で曲げる。

定義

対応英語(参考)

曲げ性

割れを生じることなく曲げられる程度。

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11

G 0202:2013

番号

用語

押曲げ法,

ローラ曲げ法

定義

対応英語(参考)

曲げ試験の一種で,試験片を2個の支えに載せ,その中央部に押金具を pressing bend method,

当て,徐々に試験力を加えて規定の形に曲げる試験方法。

曲げ角度が180°の場合には,図8の方法で,おおよそ170°まで曲げ

た後,図9のように,規定の曲げ半径の2倍の厚さをもつ挟み物を用い,

試験片の両端を押し合う。ただし,図8の方法で,支えを通り抜けるま

で押し込み,これを180°曲げとする場合もある(JIS Z 2248参照)。

1 押金具

2 支え

3 試験片

4 試験力の方向

5 押金具先端の半径中心

L 支え間の距離

r 内側半径

t 試験片の厚さ

注a) θは,規定の曲げ角度である。

図8−押曲げ法(ローラ曲げ法)

1 試験力の方向

2 試験片

r 内側半径

t 試験片の厚さ

図9−180°曲げ

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12

G 0202:2013

番号

用語

巻付け法

定義

対応英語(参考)

曲げ試験の一種で,試験片が規定の形になるように徐々に試験力を加え

て,試験片を軸又は型に巻き付ける試験方法(図10参照)。

曲げ角度が180°で,内側半径が特に小さいか,又は密着曲げの場合に

は,この方法によって180°まで曲げた後,図9の180°曲げ又は密着

曲げを行うことがある。

a) 軸を用いる場合

1 試験力

2 試験片

b) 型を用いる場合

r 内側半径

t 試験片の厚さ

図10−巻付け法

Vブロック法

曲げ試験の一種で,試験片をVブロック上に載せ,その中央部に押金

具を当て,徐々に試験力を加えて規定の形に曲げる試験方法(図11参

照)。

1 押金具

2 Vブロック

3 試験片

4 試験力の方向

r 内側半径

注a) θは,規定の曲げ角度である。

図11−Vブロック法

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13

G 0202:2013

番号

用語

定義

曲げ試験片

曲げ試験に用いる試験片。試験片は,その形状によって1号試験片,2

号試験片及び3号試験片に区別される。

1号試験片は,主として厚さ3 mm以上の板,条及び形材の曲げ試験に

用いられる(図12参照)。2号試験片は,主として棒の曲げ試験に用い

られる(図13参照)。3号試験片は,主として厚さ3 mm未満の板の曲

げ試験に用いられる(図14参照)。

注記 板,条,形材の元の厚さが25 mmを超える場合,又は棒材の直径

又は内接円直径が30 mmを超える場合,試験片の厚さ又は内接円

直径を25 mm以上になるように,機械加工を行う場合がある(JIS

Z 2248参照)。

対応英語(参考)

厚さ(元の厚さ)

幅(20〜50)mm

長さ(試験片の厚さ及び使用する試験装置による。)

図12−1号試験片

直径(円形断面の場合)又は内接円直径(多角形断面の場合)

注a) 元の寸法とする。

長さ(長さは,試験片のD及び使用する試験装置による。)

図13−2号試験片

厚さ(元の厚さ)

幅(15〜50)mm

長さ(試験片の厚さ及び使用する試験装置による。)

図14−3号試験片

内側半径

(うちがわは

んけい)

曲げ試験において,曲げられた試験片の内側における曲面の曲率半径。

試験に用いた押金具,軸又は型の先端の曲率半径をもって内側半径とす

る。

曲げ角度

曲げ試験において,曲げられた試験片の両端の直線部分のなす角が

180°から変化した大きさ。

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14

G 0202:2013

番号

用語

180度曲げ,

密着曲げ

定義

対応英語(参考)

180°曲げは,曲げ試験において,曲げ角度が180°になった状態。

特に,内側半径がゼロの場合を,密着曲げという(図15参照)。

1 試験力の方向

2 試験片

t 試験片の厚さ

図15−密着曲げ

二重曲げ試験 曲げ試験の一種で,四つ折りに密着させて曲げる試験。

表曲げ試験

(おもてまげ

しけん)

曲げ試験の一種で,突合せ溶接継手の場合は,溶接部の表側が引張りに

なるように曲げ,クラッド鋼板などの合せ鋼材の場合は,合せ材側を外

側(母材側を内側)にして曲げる試験。

裏曲げ試験

曲げ試験の一種で,突合せ溶接継手の場合は,ルート側が引張りになる

ように曲げ,クラッド鋼板などの合せ鋼材の場合は,母材側を外側(合

せ材側を内側)にして曲げる試験。

側曲げ試験

(がわまげし

けん)

曲げ試験の一種で,鋼材又は溶接継手の側面が引張り及び圧縮になるよ

うに曲げる試験。

4.1.3

衝撃試験

番号

用語

衝撃試験

材料のじん性又はぜい性を調べるため,試験片に衝撃試験力を加えて破

断し,要したエネルギーの大小,破面の様相,変形挙動,き裂の進展挙

動などによって評価する試験。

衝撃試験力を加える方法によって,衝撃引張,衝撃圧縮,衝撃曲げ,衝

撃ねじりなどの各種試験方法がある。

シャルピー衝

撃試験

シャルピー衝撃試験機を用い,40 mm隔たっている二つの支持台で試験

片を支え,かつ,ノッチ部を支持台間の中央に置いてノッチ部の背面を

ハンマによって1回だけ衝撃を与えて試験片を破断して,吸収エネルギ

ー,衝撃値,破面率,遷移温度などを測定する試験。

アイゾット衝

撃試験

アイゾット衝撃試験機を用い,試験片の一端を切欠き部で固定し,他端

をノッチ部から22 mm隔たっている位置でノッチ部と同じ側の面をハ

ンマによって1回だけ衝撃を与えて試験片を破断し,アイゾット衝撃値

を測定する試験。

注記 金属材料の日本工業規格には適用されていない。ASTM E23には

規定として残っている。

定義

対応英語(参考)

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G 0202:2013

番号

用語

シャルピー衝

撃試験片

定義

対応英語(参考)

シャルピー衝撃試験に用いる試験片。

a) Vノッチ試験片

b) Uノッチ試験片

図16−シャルピー衝撃試験片の種類

表1−試験片の寸法及び許容差

名称

記号

Vノッチ試験片

寸法

許容差

Uノッチ試験片

寸法

許容差

長さ

高さ

幅(サブサイズの場合)

幅(サブサイズの場合)

幅(サブサイズの場合)

Vノッチ角度/Uノッチ幅

ノッチ下高さ

ノッチ底半径

ノッチ対称面と

自動位置決め

端面との距離

でない場合

自動位置決め

の場合

試験片長手方向と

ノッチ対称面との角度

端面を除く隣り

合う面間の角度

注a) 他のノッチ下高さを規定する場合は,許容差も同時に規定するものとする。ただし,ノ

ッチ下高さ8 mmについては,±0.05 mmとする。

試験片高さ:ノッチ面とその反対面との間隔

試験片幅:ノッチと平行で,高さに垂直な寸法

試験片長さ:ノッチに直角方向の寸法

サブサイズ試

験片

シャルピー衝撃試験片の幅だけを10 mm未満の寸法とした試験片。

JISでは,この場合,幅を7.5 mm,5 mm又は2.5 mmとすることにして

いる。

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G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

ひょう量,

定格容量エネ

ルギー

シャルピー衝撃試験機の製造業者によって指定されたエネルギー。

JISでは,シャルピー衝撃試験機は,通常,初期位置エネルギーの80 %

以下の吸収エネルギーで使用することにしている。

初期位置エネ

ルギー

試験片の衝撃位置に対して持上げ位置(角度)でハンマがもつ位置エネ

ルギーで,直接検証によって実測し決定されるエネルギー。

持上げ角度

シャルピー衝撃試験において,ハンマを自由につり下げた状態から試験

片を打撃するため所定の高さまでハンマを持ち上げたときのハンマの

回転角度。

試験機ごとにあらかじめ決められている。

振上がり角度 シャルピー衝撃試験において,ハンマを所定の持上げ角から振り下ろし

て,試験片を破断した後ハンマが反対側に最高に振り上がったときのハ

ンマの鉛直方向からの回転角。

吸収エネルギ

衝撃試験において,試験片を破断するのに要したエネルギー。

シャルピー衝撃試験では,

ここに,Av:吸収エネルギー

M:振子のモーメント

F:振子を水平に保ったときl2の位置で測定された力

l2:回転軸中心から力Fが加わる点までの距離

α:振子の持上げ角度

β:振子の振上がり角度

軸受による摩擦及び空気抵抗に起因する損失を考慮する必要がある場

合には,エネルギー損失を測定し,吸収エネルギーから差し引く。

シャルピー吸

収エネルギ

シャルピー衝撃試験において,試験片を破断するのに要したエネルギ

ー。

試験片のノッチ形状を表すV又はUの文字と,衝撃刃の半径を表す2 Charpy impact

又は8の数字を添え字として付け,例えば,KV2で示す。

シャルピー吸収エネルギーをノッチ部の原断面積で除した値(J/cm2)。 Charpy impact value

シャルピー衝

撃値

ぜい性破面率 試験片の破面の全面積に対するぜい性破面の面積の百分率。

ぜい性破面とは,多くの結晶粒がへき開破壊又はぜい性破壊して輝いて

みえる破面をいう。

ここに,B:ぜい性破面率(%)

A:破面の全面積(mm2)

C:ぜい性破面の面積(mm2)

延性破面率

試験片の破面の全面積に対する延性破面の面積の百分率。

延性破面とは,繊維状にせん断破壊し,鈍く輝きのない破面をいう。

ここに,FA:延性破面率(%)

A:破面の全面積(mm2)

D:延性破面の面積(mm2)

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G 0202:2013

番号

用語

横膨出

定義

試験片の衝撃側(ノッチ部の反対側)における幅の原寸法に対する増加

量(図17参照)。

対応英語(参考)

ここに,LE:横膨出(mm)

図17−横膨出

遷移温度

ある材料について,いろいろな温度で衝撃試験をしたとき,吸収エネル

ギーが急激に低下(又は上昇)したり,破面の外観が延性からぜい性(又

はぜい性から延性)に変化するなどの現象に対応する温度。

遷移曲線

遷移温度付近の試験温度,吸収エネルギー,破面率などの関係を表す曲

線(図18参照)。

図18−破面遷移温度及びエネルギー遷移温度

エネルギー遷

移温度

延性破面率100 %となる最低温度に対応する吸収エネルギーと,ぜい性

破面率100 %となる最高温度に対応する吸収エネルギーとの,平均吸収

エネルギーに相当する温度TrE(図18参照)。

簡便な方法として,延性破面率100 %となる最低温度における吸収エネ

ルギーの1/2の値に相当する温度として求めることが多い。

破面遷移温度 試験片の破面の外観の変化に対応する遷移温度で,特定の延性破面率と

なる温度又はぜい性破面率となる温度。

通常,2 mm Vノッチ試験片を用いたシャルピー衝撃試験で,延性破面

率50 %となる温度Trs50を求める(図18参照)。

注記 遷移温度としては,横膨出遷移温度,無延性遷移温度,20.4 J(15

ft-lb)遷移温度などもある。

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18

G 0202:2013

4.1.4

硬さ試験

番号

用語

硬さ試験

硬さ試験機を用い,試験片又は製品の表面に一定の試験力で一定形状の

硬質の圧子を押し込むか,又は一定の高さからハンマを落下させるなど

の方法で硬さを測定する試験。

なお,硬さ値には単位を付けない。

押込み硬さ試

剛体とみなせる特定の圧子を試験片の試験面に押し込み,そのときの押

し込み試験力及び試験片に生じた永久変形の大きさから,その試験片の

硬さを決める硬さ試験の総称。

ブリネル硬さ試験,ビッカース硬さ試験,ロックウェル硬さ試験などが

ある。

なお,特定の形状寸法の試験片同士を互いに押し付けるものも押し込

み硬さ試験に含まれるが,現在では実用されていない。

反発硬さ試験 特定のハンマを一定のエネルギーで試験片の試験面に衝突させ,ハンマ

が試験面から反発される際のエネルギーからその試験片の硬さを決め

る硬さ試験の総称。

代表的なものにショア硬さ試験及びリープ(Leeb)硬さ試験がある。

微小硬さ試験 押込み硬さ試験のうち,ごく小さい試験力で行う硬さ試験の総称。

JISでは,微小硬さ試験として,1.961 N{0.2 kgf}未満の試験力で行う

マイクロビッカース硬さ試験が規定されている。また,19.614 N{2 kgf}

以下の試験力で行うヌープ硬さ試験が規定されている。

初試験力

定義

対応英語(参考)

ロックウェル硬さ試験において,圧子の侵入深さの測定の基準となる位

置を設定するために,あらかじめ試験片の試験面に圧子を押し付けるた

め加える一定の試験力(表2参照)。

表2−ロックウェル硬さ及びロックウェルスーパーフィシャル硬さの

スケール及び関連事項

スケ

ール

ロック

ウェル

硬さ

ロック

ウェル

スーパ

ーフィ

シャル

硬さ

試験力

硬さ

記号

圧子

円すい形

ダイヤモンド

球1.587 5 mm

円すい形

ダイヤモンド

円すい形

ダイヤモンド

球3.175 mm

球1.587 5 mm

球1.587 5 mm

球3.175 mm

球3.175 mm

15N HR15N 円すい形

ダイヤモンド

30N HR30N 円すい形

ダイヤモンド

45N HR45N 円すい形

ダイヤモンド

15T HR15T 球1.587 5 mm

30T HR30T 球1.587 5 mm

45T HR45T 球1.587 5 mm

初試験力

追加試験力

全試験力

適用する範囲

押込み硬さ試験において,試験片に圧子を押し込むために加える一定の

力。

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19

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

追加試験力

[ロックウ

ェル硬さ試

験の]

ロックウェル硬さ試験において,初試験力を加えた後,更に圧子を押し

込むため加える一定の試験力(表2参照)。

負荷時間

押込み硬さ試験において,試験片に圧子を押し込む速度の表し方の一

種。

試験片に接した圧子に試験力が加わり始めてから,完全に規定の大きさ

の試験力に達するまでの時間。

試験力保持時

押込み硬さ試験において,負荷時間以降,試験力を除くまで,規定の大

きさの試験力を一定に保つ時間。

硬さ基準片

硬さ試験機の間接検証に用いることを目的に,一定の要件(例えばJIS) standardized block

に従って製造され,かつ,硬さ値が決定されている硬さのばらつきの少

ない金属片。

なお,硬さ試験機の調整,日常点検などに,JISの要件に適合してい

ないものが用いられることもあるが,これらは,硬さ比較片,硬さ調整

片などと呼ばれ,硬さ基準片とは区別される。

ブリネル硬さ

試験

球圧子を一定の試験力で試験片の試験面に押し込み,生じた永久くぼみ

の大きさから,試験片の硬さを測定する試験。

JISでは,直径1 mm,2.5 mm,5 mm又は10 mmの超硬合金球が規定

されている。また,試験力は,9.807 N〜29.42 kN{1 kgf〜3 000 kgf}の

範囲で,球圧子の直径との組合せで規定されている。

ブリネル硬さ ブリネル硬さ試験において,用いた試験力(N)を永久くぼみの表面積

(mm2)で除した値。

硬さ記号は,HBWを用いる。

ビッカース硬

さ試験

対面角136°の正四角すいのダイヤモンド圧子を一定の試験力で試験片

の試験面に押し込み,生じた永久くぼみの大きさから,試験片の硬さを

測定する試験。

JISでは,試験力0.098 07〜980.7 N{10 gf〜100 kgf}での試験方法が規

定されている。

なお,試験力1.961 N{0.2 kgf}未満の試験は,微小硬さ試験(マイ

クロビッカース硬さ試験)として区別されている。

ビッカース硬

ビッカース硬さ試験において,用いた試験力(N)を永久くぼみの表面

積(mm2)で除した値。硬さ記号は,HVを用いる。

ヌープ硬さ試

二つの対りょう角が172.5°及び130°で底面がひし形のダイヤモンド

圧子を一定の試験力で試験片の試験面に押し込み,生じたひし形の永久

くぼみの大きさから試験片の硬さを測定する試験。

JISでは,試験力0.098 07〜19.614 N{10〜2 000 gf}で微小硬さ試験と

して規定されている(1403参照)。

ヌープ硬さ

ヌープ硬さ試験において,用いた試験力(N)を永久くぼみの投影面積

(mm2)で除した値。硬さ記号は,HKを用いる。

ロックウェル

硬さ試験

表2に示す特定の形状,寸法の円すい状のダイヤモンド圧子,鋼球圧子 Rockwell hardness test

又は超硬合金球圧子を,一定の初試験力で試験片の試験面に押し付け,

更に一定の試験力まで力を加えて圧子を押し込み,再び初試験力に戻し

たときの圧子の侵入深さを,最初に初試験力を加えたときの侵入深さを

基準にして測定し,その大きさから硬さを測定する試験。

注記 ISO規格では,ロックウェル硬さの球圧子は,超硬合金球を用い

ることを標準としている。

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20

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

ロックウェル

硬さ

ロックウェル硬さ試験において,前後2回の初試験力における圧子の侵

入深さhから,HR=a−bhで算出される値。

ここに,a及びbは,ロックウェル硬さのスケールごとに定められた固

有の値である。

JISでは,初試験力は,98.07 N{10 kgf}であり,追加試験力によって

9種類のスケールがある。

ロックウェル

スーパーフ

ィシャル硬

初試験力29.42 N{3 kgf}のときのロックウェル硬さ。

スケール[ロ

ックウェル

硬さの]

ロックウェル硬さ試験において,圧子の種類,初試験力,試験力及び硬

さの定義式HR=a−bhにおける定数a,bの組合せによって定められて

いる硬さの尺度。

スケールごとに固有の記号が付けられている(表1)。

ショア硬さ試

ショア硬さ

一定の高さから試験片の試験面上に落下させたハンマのはね上がり高

さを用いて,試験片の硬さを測定する試験。

ショア硬さ試験において,試験片の試験面上に一定の高さh0から落下

で算出される値。

させたハンマのはね上がり高さhからHS=

ショア硬さ基準片の基準硬さは,ビッカース硬さを基準に一定の換算式

で求められている。硬さ記号は,HSを用いる。

4.1.5

成形性試験

番号

用語

定義

成形性試験

形状及び寸法が類型化された試験工具で,試験片に実際の成形における

ものと類似の変形加工を割れが生じるまで行って成形限界を求め,それ

によって材料の成形性の比較を行う試験。

ここでいう成形限界(forming limit)とは,試験片に割れを生じること

なく成形し得る限界をいう。

成形性

割れを生じることなく所要の形状に成形し得る程度。

成形性は,材料の変形及び割れの生じる応力条件によって類別して評価

され,基本的には深絞り,張出し,伸びフランジ及び曲げの四つに分け

られる。

深絞り試験

ダイス面上にある試験片の部分をポンチの力によってダイス穴内に絞

り込み,深絞り限界を求める試験。

スイフト深絞り試験,コニカルカップ試験などがある。

ここでいう深絞り限界(deep drawing limit)とは,割れを生じることな

く深絞りできる最大の試験片直径をいい,ポンチ直径との比で求める限

界絞り比(LDR.と略称)又は限界絞り率(限界絞り比の逆数)などで

表される。

深絞り性

ダイス面上の素材がダイス穴内へ絞り込まれ得る程度。

その程度によって絞り性,深絞り性及び超深絞り性に区別して呼ばれ

る。

なお,引張試験における試験片平行部の変形状態が深絞りの変形と一

致することから,この特性をr値としてとらえ,深絞りの指標に使われ

る(1182参照)。

対応英語(参考)

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21

G 0202:2013

番号

用語

定義

張出し試験

ダイス穴内に位置する試験片の部分をポンチの押込みによって2軸引 punch stretch forming

張り変形を主体とする張出しを与え,その限界を求める試験。

エリクセン試験,オルゼンカップ試験,純粋張出し試験などがある。

なお,剛体ポンチの代わりに液圧を用いて,試験片に張出変形を与え

る液圧バルジ試験(hydraulic bulge test)もある。

張出し限界(バルジ限界)[punch stretch forming limit (bulging limit)]は,

割れを生じずに張出し得る限界をいい,通常,成形深さで表す。

張出し性

平板又は既に成形された製品の一部を膨らまし,突き出して所定の形状

寸法に成形し得る程度。

なお,張出し性は,材料の加工硬化能に依存するところから,引張試

験で求めたn値も張出し性の指標に使われる(1181参照)。

LDH試験

ビード付きダイでく(矩)形の試験片を拘束し,球頭パンチで破断する

まで張出し成形する試験。張出し性評価に用いる。

成形限界線図 張出し試験において,張出し限界部分の最大ひずみと,その90°方向

最小ひずみを,様々なひずみ条件下で測定し,2次元の線図に表したも

の。破断危険部における破断に対する材料の余裕度の評価に用いる。

エリクセン試

試験片をダイスとしわ押さえで拘束し,ダイス穴内に球径のポンチで張

出す試験。標準試験片の場合,ダイスの穴径は27 mm,ポンチの球径は

20 mmが用いられる。

エリクセン値(Erichsen value)は,張出し部の少なくとも1か所に裏面

に達する割れができたときまでに,ポンチの先端がしわ押さえ面から移

動した距離(mm)を表す数をいう。

穴広げ試験

試験片に事前に打ち抜かれた穴に,穴広げ用の円すい状のポンチを,穴

の縁に発生する割れが少なくとも1か所で厚さ方向に貫通するまで押

し込む試験。

穴広げ率

穴広げ試験において,穴の拡大量を,初期の穴の径と割れが厚さ方向に

貫通したときの穴の径との比で表したもの。

複合成形試験 基本的な変形と割れの一対の組合せを複数生じる成形性試験。例えば, combined forming test

コニカルカップ試験などがある。

複合成形性

深絞り,張出し,伸びフランジ,曲げなどの組合せ成形を行い得る程度。 combined formability

例えば,コニカルカップ試験は,絞り−張出しの複合成形性を評価して

いる。

コニカルカッ

プ試験

頂角60°の円すい面をもつダイスと球底ポンチを使用するダイス面で

の絞りとポンチ部での張出しの複合成形性の試験。

コニカルカップ値(CCV, conical cup value)は,ポンチ部で割れが生じ

たときのカップ(ダイス面絞り部)の外径寸法(mm)の最大と最小と

の算術平均値とする。

4.1.6

ぜい性破壊試験

番号

用語

定義

ぜい性破壊試

切欠き又はき裂を付与するか,あるいはこれに代わる加工を施した試験

片若しくは試験体に静的又は動的試験力を加えて,ぜい(脆)性き裂の

発生,伝ぱ(播)停止又は破断の条件,状態などを調べる試験の総称。

温度を変えて延性−ぜい性遷移曲線を求めるか又は特定の温度で破壊

応力,破壊じん(靱)性などを調べる。

対応英語(参考)

対応英語(参考)

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22

G 0202:2013

番号

用語

定義

破壊じん性

き裂材のぜい性破壊に対する抵抗を表す尺度。その数値を破壊力学パラ

メータを用いて表す。

破壊じん性としては,次に示すものなどが用いられている。

対応英語(参考)

線形弾性破壊じん性。単に破壊じん性ということもある。

平面ひずみ破壊じん性。じん性の下限値を表す。

限界COD(CTOD)

Jc: J積分による破壊じん性。

JIc: 安定き裂進展開始をJ積分で表わした抵抗の下限値。

破壊じん性試

き裂付試験片を用いて破壊じん性値を求める試験。

例えば,次のようなものがある。

− 平面ひずみ破壊じん性試験(1603参照)

− き裂先端開口変位試験(1604参照)

− JIc試験(1605参照)

平面ひずみ破

壊じん性試

験,

KIc試験

(けーわんし

ーしけん)

線形破壊力学を用いて,破壊じん性の下限値としての平面ひずみ破壊じ

ん性値KIcを求める試験。

図19−3点曲げによるKIc試験

き裂先端開口

変位試験,

CTOD(又は

COD)試験

き裂先端開口変位(CTOD又はCOD)を用いて材料のぜい性破壊発生

に対する破壊じん性(限界CTOD)を評価するための試験。

図20−き裂開口変位試験

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23

G 0202:2013

番号

用語

1605 JIc試験

(じぇーわん

しーしけ

ん)

定義

対応英語(参考)

J積分を用いて材料の破壊発生に対するじん性を評価するための試験。

単位 mm

図21−コンパクト試験片によるJIc試験

大形ぜい性破

壊試験,

大形試験

大形の試験片又は試験体を用いて行うぜい性破壊試験。

例えば,次のようなものがある。

− ディープノッチ試験(1612参照)

− 溶接縦継手切欠き引張試験(1613参照)

− 二重引張試験(1614参照)

− ロバートソン(Robertson)試験

− エッソ(ESSO)試験(1615参照)

− DCB(double cantilever beam)試験

− 内圧破壊試験(圧力容器,ラインパイプなど)

− 構造物要素又は構造模型破壊試験

ディープノッ

チ試験

ぜい性破壊発生に関する大形試験の一種。

試験片幅に対して十分深く鋭い切欠きを設け,静的引張試験力を加えて

行う。破壊じん性をKcで表す。

単位 mm

a) 両側切欠き試験片 b) 中央切欠き試験片

注記 W=400,a=80又は120,L=500が一般的

図22−ディープノッチ試験

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

24

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

溶接縦継手切

欠き引張試

溶接残留応力を有する試験体に適用される大形試験の一種。

突合せ溶接され,溶接直角方向に切欠きをもつ試験板を溶接継手方向に

引張試験力を加えて破壊させる試験。

単位 mm

二重引張試験 温度勾配をもつ試験板の低温側に破壊発生部を設け,試験板全体に所定 double tension test

の引張試験力を負荷し,温度勾配が安定した状態で破壊発生部に別の静

的引張試験力を加えてぜい性き裂を発生させ,き裂を停止させる試験。

停止き裂長さと負荷応力から,停止温度におけるぜい性き裂停止じん性

Kcaを求める。

ロバートソン試験及びエッソ試験を改良した試験方法である。

エッソ試験

図23−溶接継手切欠き引張試験

図24−二重引張試験

温度勾配をもつ試験板の低温側に切欠きを加工し,試験板全体に所定の

引張試験力を負荷し,温度勾配が安定した状態で切欠きに衝撃試験力を

加えてぜい性き裂を発生させ,き裂を停止させる試験。

停止き裂長さと負荷応力から,停止温度におけるぜい性き裂停止じん性

Kcaを求める。温度勾配型エッソ試験とも呼ばれる。

試験板中央付近までぜい化板中あるいは溶接部に沿ってぜい性き裂を

伝ぱさせた後に,ぜい化板(助走部)に溶接された試験板にぜい性き裂

が突入した際の伝ぱあるいは停止を判定する温度平たん(坦)型混成エ

ッソ試験もある。

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25

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

小形ぜい性破

壊試験,

小形試験

比較的小形の試験片を用いて行うぜい性破壊試験。

破壊じん性試験(1602参照)がこれに含まれる。また,ぜい性破壊に

関して,経験及び大形試験との相関に基づいて評価に用いられた小形試

験には,例えば,次のようなものがある。

− シャルピー衝撃試験(1301参照)

− 落重試験(drop weight test)(1622参照)

− 落重引裂試験(drop weight tear test, DWTT)(1623参照)

− 動的引裂試験[dynamic tear (DT) test](1624参照)

落重試験

落重試験用溶接棒で試験片にぜい化ビードを置き,そのビードに直角方

向の切欠きを付け,ビードを下側にして支え落重による衝撃曲げ試験力

を加えて,ビードから発生したぜい性き裂が試験片に伝ぱする状態を調

べNDT(nil-ductility transition)(無延性遷移)温度を求める試験。

NRL(Naval Research Laboratory)落重試験ともいう。

単位 mm

ビード長さ

図25−落重試験

落重引裂試験

側面にプレスノッチを加工した試験片を切欠き側で支え,落重による衝

撃曲げ試験力を加えて切欠き底からぜい性き裂を発生させ,破断した破

面のせん断破面率を求める試験。せん断破面率からぜい性き裂伝ぱ抵抗

特性を判定する。全断面せん断破壊における吸収エネルギーからせん断

き裂伝ぱ抵抗特性を判定することもできる。

落重の代わりに切欠きを横に向けて振子による試験力を加えてもよい。

単位 mm

図26−落重引裂試験

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26

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

動的引裂試験 側面に機械加工とプレスノッチとを合わせた切欠きを付けた試験片を, dynamic tear (DT)

切欠き側で支えて,その反対側から落重又は振子による衝撃曲げ試験力

によって破断し,吸収エネルギーを求める試験。

せん断破面率を調べることもある。

単位 mm

図27−動的引裂試験

4.1.7

疲労試験

番号

用語

疲労試験

試験片に繰返し応力又は変動応力を加えて,疲労寿命,疲労限度などを

求める試験。

応力の種類に応じて,ねじり疲労試験,軸荷重疲労試験,回転曲げ疲労

試験,平面曲げ疲労試験などに分類される。

定義

対応英語(参考)

疲労試験片

疲労試験を行うための試験片。

通常,円形断面の棒状又は板状のものが多く,板状のものは円形断面の

試験片が採取できない場合か,又は板材の表面状態の影響を調べるとき

などに多く用いられる。

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27

G 0202:2013

番号

用語

平滑試験片

定義

対応英語(参考)

試験部分の断面寸法が試験片軸方向のある長さにわたり同一であるか,

又は著しく変化しない試験片。

切欠きによる応力集中部をもたないものをいう。

JISでは,形状によって次の試験片が規定されている。

a) JIS Z 2274の1号試験片

b) JIS Z 2274の2号試験片

c) JIS Z 2274の3号試験片

d) JIS Z 2275の1号試験片

e) JIS Z 2275の2号試験片

図28−平滑試験片

切欠き試験片 溝,穴などの切欠きによる応力集中部を設けた試験片。

段付き軸などの段部も切欠きの一種とみなされる。

公称応力[疲

労試験の]

切欠き,その他による応力集中の効果を考えないで,弾性的に計算した

応力。

垂直応力はσ,せん断応力はτの記号で表す。

変動応力

応力振幅が時間的に変化する応力。

繰返し応力

ある一定の極大値と極小値との間を単純に,かつ,周期的に変動する応

力。

最大応力

繰返し応力の最大値。

σmax又はτmaxの記号を用いる。

最小応力

繰返し応力の最小値。

σmin又はτminの記号を用いる。

注記 最大応力及び最小応力は,符号を考慮に入れて,引張及び圧縮応

力の場合,引張応力を正,圧縮圧力を負にとり,せん断応力の場

合には,一方向を正にとれば他方向を負にとる。

平均応力

繰返し応力の最大応力と最小応力との和の1/2。

σm又はτmの記号を用いる。

応力振幅

繰返し応力の最大応力と最小応力との差の1/2。

σa又はτaの記号を用いる。

応力範囲

繰返し応力の最大応力と最小応力との差。

Δσ又はΔτの記号を用いる。

応力比

最小応力の最大応力に対する比。

Rの記号を用いる。

又は

なお,応力範囲は応力振幅の2倍である。

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28

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

両振り応力

(りょうぶり

おうりょ

く)

最大応力が正,最小応力が負であり,最大応力と最小応力との絶対値が

同じとき,最大応力と最小応力との間を繰り返す応力。

例 σm=0又はτm=0の場合

部分両振り応

絶対値の異なる正の最大応力と負の最小応力との間を繰り返す応力。

例 0<|σm|<σa又は 0<|τm|<τaの場合

片振り応力

(かたぶりお

うりょく)

ゼロと最大応力又はゼロと最小応力との間を繰り返す応力。

例 |σm|=σa又は |τm|=τa

部分片振り応

同符号の最大応力と最小応力との間を繰り返す応力。

例 |σm|>σa又は |τm|>τa

繰返し数

疲労試験中の応力の繰返しの回数。

Nの記号を用いる。

破断繰返し

数,

疲労寿命

疲労破断を生じるまでの応力の繰返しの回数。疲労寿命ともいう。

Nfの記号を用いる。

繰返し速度

単位時間当たりの応力の繰返し数。

繰返し数比

同一応力における応力の繰返し数Nの破断繰返し数Nfに対する比。

N/Nfの記号を用いる。

応力集中係数 切欠き試験片に力を負荷したとき,応力集中部について弾性的に計算し

た応力の最大値をその部分の公称応力で除した商。

αの記号を用いる(Ktと表記することもある。)。

1751 S−N線図,

応力−繰返し

数線図

縦軸に応力のパラメータ(応力振幅,応力範囲,又は最大応力),横軸

に破断繰返し数(破壊せずに試験を終了した場合の繰返し数を含む。)

をとって描いた線図。

1752 S−N曲線

S−N線図上で試験結果を近似的に表すように描いた曲線。

疲労限度

無限回数の繰返しに耐える応力の上限値。通常,応力振幅で表す(応力

振幅の代わりに,応力範囲又は最大応力で表してもよい。)。

σW又はτWの記号を用いる。

疲労限度線図 疲労限度が平均応力又は応力比の影響によって変化する状態を示す線

図。

耐久比

疲労限度を引張強さで除した商。

時間強度

指定された繰返し数Nに耐える応力の上限値。

σN又はτNの記号を用いる。

疲労強度

疲労限度及び時間強度の総称。

切欠き試験片

の疲労強度

公称応力で表した切欠き試験片の疲労強さ。

切欠き係数

平滑試験片の疲労強度を,切欠き試験片の疲労強度で除した商。

β の記号を用いる(Kfと表記することもある。)。

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29

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

切欠き感度係

切欠き試験片の形状,寸法及び材質による切欠き係数(β)と応力集中

係数(α)との一致の程度(切欠きに対する感度)を表す係数。

η の記号を用いる。

4.1.8

クリープ試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

クリープ試験 試験片を一定の温度に保持し,これに一定の試験力を加えて,時間と共

に変化するひずみを測定する試験。

その結果からクリープ曲線及びクリープ強さを求める。

応力の種類によって引張クリープ試験,圧縮クリープ試験などに分類さ

れる。

クリープ試験

クリープ試験に用いる試験片。

試験片は,円形断面の比例試験片で,特殊な場合には,断面は,正方形,

長方形,又は他の形状が用いられる。通常,径10 mmの円形断面が用

いられ,6 mm,8 mm,又は12 mmの径が用いられる場合もあるが,標

点距離は,いずれも径の5倍のものが用いられる。

クリープひず

クリープ試験中に生じたひずみ。

一般に遷移クリープひずみ(第1次クリープひずみ),定常クリープひ

ずみ(第2次クリープひずみ)及び加速クリープひずみ(第3次クリー

プひずみ)の合計されたものをいう。

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30

G 0202:2013

番号

用語

定義

初期塑性伸び, クリープ試験における負荷直後のひずみAi(伸び)。

瞬間ひずみ

対応英語(参考)

Ai:初期塑性伸び(%)

Ap:塑性伸び(%)

Ap1/2:遷移クリープ終了までの伸び(%)

Ap2/3:加速クリープ開始までの伸び(%)

Au:クリープ破断伸び(%)

t1/2:定常クリープの開始時間

t2/3:加速クリープの開始時間

tu:破断時間

a:遷移クリープ

b:定常クリープ

c:加速クリープ

d:破断

図29−引張クリープ曲線の概要例

遷移クリープ, クリープ試験の初期において,ひずみ速度が次第に減少する段階。

第1次クリー 図29で時間ゼロからt1/2までの領域をいう。

定常クリープ, クリープ試験において,ひずみ速度がほぼ一定になる段階。

第2次クリー 図29で時間t1/2からt2/3の領域をいう。

加速クリープ, クリープ試験の後期において,クリープ速度が増加し破断に至る段階。

第3次クリー 図29で時間t2/3からtuに至る領域をいう。

クリープ強さ, 一定温度下で,規定した負荷時間に規定したひずみを生じる応力。

クリープ強度 例えば,1 000時間に1 %,0.1 %又は0.01 %のひずみを生じる応力が用

いられる。

クリープ曲線 クリープ試験で求められたひずみと時間との関係曲線。

一例を図29に示す。

最小クリープ

速度

クリープ曲線における最小ひずみ速度。

普通は,定常クリープ速度と同意義に用いられる。

定常クリープ

速度

クリープ曲線における定常クリープのひずみ速度。

定常クリープ速度

ε&は,次の式で示される。

t1/2,t2/3,Ap1/2及びAp2/3は,図29による。

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31

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

応力−クリー

プ速度線図

応力(対数目盛)と最小クリープ速度(対数目盛)又は定常クリープ速

度(対数目盛)との関係曲線群。

クリープ破断

試験

試験片を一定の温度に保持し,これに一定の引張試験力を加え,破断時

間,破断伸び,破断絞りなどを測定する試験。

クリープ破断試験中又は試験を中断してひずみを測定する場合もある。

クリープ破断

試験片

クリープ破断試験に用いる試験片。

試験片は,円形断面の比例試験片で,特殊な場合には,断面は,正方形,

長方形,又は他の形状が用いられる。通常,径10 mmの円形断面が用 creep rupture test

いられ,6 mm,8 mm,又は12 mmの径が用いられる場合もあるが,標

点距離は,いずれも径の5倍のものが用いられる。

クリープ破断

強さ,

クリープ破断

強度

一定温度の下で,一定時間でクリープ破断するときの応力。

応力−クリー

プ破断時間

線図,

クリープ破断

線図

応力(対数目盛)とクリープ破断時間(対数目盛)との関係を表す曲線。

これによってクリープ破断強さを求めることができる。

図30−1Cr-0.5Mo-0.25V鋼の応力−最小クリープ速度線図の例

図31−ステンレス鋼SUS304Hの応力−クリープ

破断時間線図の例

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32

G 0202:2013

番号

用語

設計曲線

定義

種々の温度で求めた応力−クリープ破断時間線図,又は応力−クリープ

ひずみ速度線図を基にして求めたクリープ破断強さ又はクリープ強さ

と温度との関係を示す曲線群。これによって種々の温度における材料の

クリープ破断強さ又はクリープ強さを知ることができる。

対応英語(参考)

図32−ステンレス鋼SUS304Hのクリープ破断についての

設計曲線の例

不連続クリー

プ試験

4.1.9

リラクセーション試験

定期的に試験力を除荷し,室温に冷却し,適切な装置を用いて,標点距

離に対する永久伸びを測定する試験。

定義

番号

用語

リラクセーシ

ョン試験

試験片を一定の温度に保持し,これに速やかに試験力を加えて規定の初

期試験力(応力)又は全ひずみに達した後,全ひずみ一定の条件の下で,

試験力(応力)の時間的変化を測定する試験。一般には引張リラクセー

ション試験が多く行われる。

対応英語(参考)

引張リラクセ

ーション試

応力として引張応力を負荷するリラクセーション試験。

リラクセーシ

ョン試験片

リラクセーション試験に用いる試験片。

JISでは標準試験片は,円形断面で,その径は10 mmとするが,場合に

よっては6 mm,8 mm又は12 mmを使用してもよい。標点距離は,い

ずれも100 mmとするが,PC鋼材では,原標点距離を100 mm以上にで

きると規定されている。

リラクセーシ

ョン

ストレス・リラクセーション(応力緩和)のことであり,全ひずみ一定

の条件の下で試験片の試験力(応力)が時間とともに低下する現象。

リラクセーシ

ョン値

リラクセーション試験において,規定の時間における初期試験力の変化

を,初期試験力の百分率で表したもの。

初期試験力,

初期応力

リラクセーション試験において,初期負荷時に負荷される最大試験力

(応力)。

残留応力[リ

ラクセーシ

ョン試験

の]

リラクセーション試験中の任意の時刻に,試験片に加えられている応

力。

全ひずみ

常温で測定した標点距離に対する試験温度での伸びの比をひずみとし

て,リラクセーション試験中において,一定に保持されるひずみ。

全ひずみは,弾性ひずみと塑性ひずみとからなる。

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33

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

リラクセーシ

ョン曲線

残留応力と時間,又は試験力変化率と時間との関係を表す曲線。

ステップダウ

ン試験

応力(試験力)を段階的に減少させて一定応力(試験力)クリープ試験

を繰り返す試験。この場合,試験中の全ひずみがリラクセーション試験

の許容範囲を超えていても,試験片に対して伸びの変動がある範囲内に

あればリラクセーション試験とみなされる。

図33−ステップダウン試験

4.1.10 その他の試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

水圧試験

管に水圧を加え,規定の圧力に一定時間(通常,5秒間以上)保持した

とき,これに耐え水漏れが生じなかったかどうかを調べる試験。

へん平試験

管から採った一定長さ(50 mm以上)の環状試験片を用い,2枚の平板

間に挟んで直径方向に荷重を加え,平板の距離が規定の高さ(へん平高

さ)に達するまで圧縮し,へん平にしたとき,試験片の割れの有無を調

べる試験。

なお,厚さ/外径の大きな管では,環状試験片の円周の一部を取り除

いたC形試験片とすることができる。

曲げ試験[鋼

管の]

管を規定の曲げ半径で規定の角度になるまで曲げたとき,きず及び割れ

の有無を調べる試験。

管内部に心金(プラグ)を入れ,変形しないように行う曲げ(心金曲げ

試験)及び心金を入れずに行う曲げ(空曲げ試験)があり,通常,空曲

げ試験が行われる。

押し広げ試験 管の端から採った適切な長さの試験片を用い,常温のまま管の端を,通 flaring test of steel

常,60°の角度を有する円すい形の工具で規定の大きさ(押し広げ率)

まで,ラッパ形に押し広げたとき,きず,その他の欠点が生じたかどう

かを調べる試験。

押し広げ率

押し広げされた試験片の外径を元の管外径で除した値。

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34

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

展開試験

管の端から採った供試材(長さ100 mm)の溶接線の両側周方向90°の

位置で切断し溶接部を含み半割りとした試験片を平板に展開させたと

き,溶接部に割れが生じたかどうかを調べる試験。

溶接管にだけ適用する。

縦圧試験

(じゅうあつ

しけん)

管の端から採った一定長さの試験片を管の軸方向に規定の高さまで圧

縮したとき,きず及び割れの有無を調べる試験。

圧壊試験[高

圧ガス容器

用の]

規定の鋼製くさび2個を用いて,管から採った試験片をほぼその中央部

で管軸に対して直角に挟み図のように徐々に圧壊し,2個のくさびの先

端の間隔が規定の距離(圧壊高さ)になったとき,割れが生じたかどう

かを調べる試験。

高圧ガス容器用継目無鋼管に適用する。

単位 mm

図34−鋼管の圧壊試験

繰返し曲げ試

験[電磁鋼

帯及び鋼板

の]

電磁鋼帯又は鋼板から採った試験片を図のように試験機に挟み,左右に

繰返し曲げて割れが生じるまでの回数を測定する試験。

曲げ試験は,10枚(縦目5枚,横目5枚)の試験片についてそれぞれ

曲げ回数1)を測定し,そのうち最低値をとる。

注1) 曲げ回数とは,割れが両面に貫通せず片面だけにとどまっている

間の通算回数。

単位 mm

図35−電磁鋼帯及び鋼板の繰返し曲げ試験

曲げ戻し特性 曲げ戻し特性は,曲げ加工を行った棒鋼の時効特性を評価するもの。所

定の加工を行った試験片を加熱し,人工的に時効を発生させた後に,試

験片を所定の角度まで曲げ戻して,その表面にき裂の有無を調べて評価

する。

落重試験[レ

ールの]

試験片に所定の高さ(落下の高さ)から所定の重量物を落下し,割れ又

はたわみ量を調べる試験。

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35

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

継手引張試験

[鋼矢板の]

2枚の鋼矢板の継手部分を互いにかみ合わせ,引張軸と試験片軸とが一

致するようにセットし,つかみ間隔を400 mm以上として試験片を引張

り,継手引張強度を測定する試験。

直線形鋼矢板に適用する。

単位 mm

図36−鋼矢板の継手引張試験片のセット状態

継手引張強度

[鋼矢板の]

鋼矢板の継手引張試験の経過中,試験片が耐えた最大試験力を幅1m当

たりに換算した値。

継手離脱強度と継手破断強度とがある。

継手離脱強度

[鋼矢板の]

鋼矢板の継手引張試験において,継手部分が離脱したときの試験力を幅

1 m当たりに換算した値。

継手破断強度

[鋼矢板の]

鋼矢板の継手引張試験において,継手部分が破断したときの試験力を幅

1 m当たりに換算した値。

ねじり試験

[鋼線の]

鋼線から採った試験片の両端を,規定されたつかみ間隔で固くつかみ,

たわまない程度に緊張しながらその一方を回転して破断し,そのときの

ねじり回数,破断面の状況,ねじれの状況などを調べる試験。

また,規定されたねじり回数までねじったとき,線が破断しないかどう

かを調べることもある。

ねじり回数

ねじり試験において,ねじり始めてから破断するまでの回数。

単に規定されたねじり回数をいうこともある。

曲げ試験[鋼

線の]

鋼線から採った試験片を規定の半径を有する円弧に沿い,規定の曲げ角

度に曲げ,破断の有無及びきず,割れなどの発生状況を調べる試験。

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36

G 0202:2013

番号

用語

定義

繰返し曲げ試

鋼線から採った試験片を図37のように,特定半径の円弧を有した一対

験[鋼線の]

のつかみに固定し,他端をたわまない程度に緊張しながら円弧に沿って

90°ずつ順逆方向に交互に繰り返し曲げ,破断までの繰返し曲げ回数を

調べる試験。

対応英語(参考)

図37−鋼線の繰返し曲げ試験

繰返し曲げ回

曲げ角度又は曲げ戻し角度90°を1回とした破断までの回数(図37参

数[鋼線の] 照)。

巻付試験[鋼

線の]

鋼線から採った試験片を規定の径の心金に規定の回数だけ密接して巻

き付け,破断,きずなどの発生状況を調べる試験。

きず検出試験

[線材及び

鋼線の]

磁粉探傷法,酸洗い法などによる線材及び鋼線のきず検出試験。

なお,酸洗い法は,塩酸と水とを混合した溶液を煮沸しながら,試験

片を規定の時間その中に浸して,表面きず状況又はきずの深さを調べる

試験。また,鋼線においては被膜剝離液を使用することもある。

キンク試験

[鋼線の]

鋼線を手で曲げて図38のような形状にした後,矢印の方向に手で引張

り,破断の有無,破面状況,所要の力の大小などを調べる試験。

これによって,鋼線の機械的性質,特にじん性を評価する試験。

図38−鋼線のキンク試験

疲労試験[鋼

線の]

鋼線から採った試験片に繰返し応力又は変動応力を加えて,疲労破壊特

性を調べる試験。

線のまま行う回転曲げ疲労試験,繰返しねじり疲労試験及び繰返し曲げ

疲労試験がある。また,ばね用鋼線の場合は,コイルばねに冷間加工を

施し,所定の調質を行った後,繰返し圧縮を行う疲労試験も用いられ,

一般にばね疲労試験という。

ワール

[Wahl]の

修正係数

鋼線の疲労試験において,コイルばねの線のわん曲又は直接せん断力に

よる誤差を修正する係数。

JISでは,圧縮引張コイルばねにワール(Wahl)の応力修正係数を採用

している。

コイル平均径

線径

ここに, κ:ワールの応力修正係数

c:コイル平均径を線径で除した値

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37

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

圧縮試験[冷

間圧造用鋼

線の]

冷間圧造用鋼線から採った所定長さの試験片を所定の高さまで縦方向

に圧縮したとき,割れなどの発生の有無,圧縮荷重などを調べる試験。

割れ発生限界

圧下率

圧縮試験において割れが発生するかどうかの限界の圧下率。

圧下率は,圧縮した距離を元の試験片の長さで除した値を百分率で表

す。

ワイヤロープ

試験

ワイヤロープ及びワイヤロープを構成する素線の機械的性質などにつ

いて行う試験。

ワイヤロープについては破断試験及び径の測定を,ワイヤロープを構成

する素線(ワイヤロープ心,ストランド心,ストランドの心線及びフィ

ラー線を除く。)については破断試験,ねじり試験,巻解試験,亜鉛付

着量試験及び径の測定がある。

破断試験[ワ

イヤロープ

の]

引張試験機を用いて,ワイヤロープを破断するまで徐々に引張り,破断

に至るまでの最大試験力を測定する試験。

試験片は,ワイヤロープの一端から適切な長さを採取し,両端をホワイ

トメタル,亜鉛などで円すい形に固める方法か,又はこれに代わる適切

な方法でワイヤロープを引張試験機に取り付ける。

径の測定[ワ

イヤロープ

の]

ワイヤロープ供試材の中央部付近の任意の点2か所以上又は同一断面

において,2方向以上の外接円の直径をノギスで測定し,その平均値を

求める方法。

なお,この測定において,破断試験の最大試験力の5 %に相当する試

験力を負荷して測定してもよい。

破断試験[ワ

イヤロープ

素線の]

ワイヤロープを構成する同種線径の各素線から採取した規定本数の試

験片について,両端を規定されたつかみ間隔で素線ごとに引張試験機に

取り付け,破断するまで徐々に引張り,そのときの最大試験力とその平

均値との差を算出する試験。

ねじり試験

[ワイヤロ

ープ素線

の]

ワイヤロープを構成する同種線径の各素線から採取した規定本数の試

験片について,それぞれ両端を規定されたつかみ間隔で固くつかみ,そ

の一方を規定された速度で回転し,試験片が破断したときのねじり回数

を調べる試験。

巻解試験[ワ

イヤロープ

素線の]

ワイヤロープを構成する同種線径の各素線から採取した規定本数の試

験片について,それぞれこれと同一径の心金の周囲に規定された回数密

接して巻き付け,更にこれを巻き戻した後,試験片の折損の有無を調べ

る試験。ただし,径3.15 mmを超えるもの,及びめっきしたB種につ

いては,心金の径を試験片の径の1.5〜2倍とする。

亜鉛付着量試

験[ワイヤ

ロープ素線

の]

ワイヤロープを構成する同種線径の各素線から採取した規定本数の試

験片について,それぞれ亜鉛付着量(めっきを除去した線の単位表面積

当たりの亜鉛付着量)を,JIS H 0401:1999(溶融亜鉛めっき試験方法)

の4.2(間接法)の塩化アンチモン液を用いる方法又は塩酸若しくは硫

酸を用いて行うガス発生法によって求める試験。

径の測定[ワ

イヤロープ

素線の]

ワイヤロープを構成する同種線径の各素線から採取した規定本数の試

験片について,それぞれ同一断面において2方向以上をマイクロメータ

で測定して,その平均値を素線径とし,最大のものと最小のものとの差

を求める試験。

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38

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

溶接点せん断

強さ試験

[溶接金網

の]

引張試験機と試験ジグを用いて,溶接金網の溶接点のせん断強さを調べ

る試験。

図39−溶接点せん断強さ引張試験用ジグ

溶接点せん断

強さ[溶接

金網の]

4.2

鋼質試験

番号

用語

鋼質試験

4.2.1

組織試験

溶接金網の溶接点せん断強さ試験において,せん断試験力を縦線の原断

面積で除した値。

ただし,縦線と横線との径が異なる場合は,その平均原断面積をもって

縦線の原断面積とみなす。

定義

対応英語(参考)

鋼のマクロ及びミクロ組織,結晶粒度,化学成分,偏析,非金属介在物,

地きずなどの品質を調べる試験。

組織試験,粒度試験,非金属介在物の顕微鏡試験,地きずの肉眼試験,

焼入性試験,火花試験などがある。

番号

用語

定義

対応英語(参考)

組織試験

鋼のマクロ組織及びミクロ組織などを調べる試験。

広義には,結晶粒度,非金属介在物及び地きず試験も組織試験に含める

場合がある。

結晶粒度の顕

微鏡試験方

結晶粒の大きさを,適切な方法で処理された試験片の研磨面で,顕微鏡

によって測定する方法。オーステナイト結晶粒及びフェライト結晶粒が

ある。結晶粒界の現出方法及び粒度番号の測定評価方法は,鋼種又は測

定目的などによって選択される。

非金属介在物

の顕微鏡試

験[鋼の]

顕微鏡で鋼の非金属介在物の種類及び面積率,又は数量を測定し,その

清浄度を判定する試験。

標準図を用いて種類及び面積率を測定する方法と,介在物によって占め

られた格子点中心の数を数える点算法とがある。

ミクロ組織試

験[鋼の]

顕微鏡で鋼の金属組織を観察することによって,鋼の性状を判定する試

験。

鋼の顕微鏡組織試験ともいう。

スンプ試験

鋼の表面を仕上げ研磨して,その上に酢酸メチルを滴下し,アセチルセ

ルローズ膜をはって乾燥した後これを剝がし取り,その膜を透過型光学

顕微鏡で観察して鋼の性状を判定する試験。

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39

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

マクロ組織試

験[鋼の]

鋼の断面又は表面の欠点,性状及び組織を検査する目的で,鋼の研磨さ

れた断面又は表面を塩酸,塩化銅アンモニウム,王水などを用いて腐食

し,肉眼で判定する試験。

JlS G 0553(鋼のマクロ組織試験方法)では,鋼の断面のマクロ組織に

ついて規定し,マクロ組織には次がある。

− 多孔質

− もめ割れ

− 斑点

− 皮下割れ

− 樹枝状結晶

− インゴットパターン

− 中心部偏析

− 等軸晶

− ピット

− 気泡

− 介在物

− パイプ

− 毛割れ

− 周辺きず

− 内部割れ

− ホワイトバンド

サルファプリ

ント試験

[鋼の]

鋼の断面に硫酸でぬらした写真用印画紙を密着させることによって,サ

ルファプリントを得て,鋼における硫黄の分布状況を調べる試験。

硫化物の分布状況には,次の分類がある。

− 正偏析

− 逆偏析(負偏析)

− 点状偏析

− 線状偏析

− 柱状偏析

球状化組織試

球状化焼なまし(球状化焼鈍)を行った軸受鋼,冷間圧造用鋼などの鋼

材における顕微鏡組織試験の一つで,炭化物の球状化の程度,分布など

を評価する試験。一般的には試験片の断面を鏡面研磨後,ピクリン酸エ

タノール液又は硝酸エタノール液で腐食して,顕微鏡にて400倍の倍率

で観察する。

注記 冷間圧造用鋼では,標準写真がJIS G 3507-2,JIS G 3508-2及び

JIS G 3509-2の付図として規定されている。

結晶粒

顕微鏡観察において研磨及び調製された試験片表面に現出する多少わ

ん曲した側面を伴う多角形の形状。

結晶粒は,次のように区分する。

a) オーステナイト結晶粒:面心立方の結晶。焼なまし双晶を含むこと

がある。

b) フェライト結晶粒:体心立方の結晶。焼なまし双晶は含まない。

結晶粒の大きさは,粒度番号で表すが,その測定評価方法は標準図との

比較による評価,計数方法による評価,切断法による評価がある。

粒度番号は,試験片の1 mm2当たりの平均結晶粒数mを用いて,次の

式で計算されるGの値で示す。正数及びゼロ又は負数の場合もある。

浸炭粒度試験 925 ℃で,一定時間保持して浸炭することによってオーステナイト結晶

粒を現出させる試験。

主に炭素鋼,低合金鋼の試験に適している。

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40

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

熱処理粒度試

鋼に所定のオーステナイト化処理又は固溶化熱処理を施し,オーステナ

イト結晶粒度を測定する試験。

熱処理粒度試験方法には,徐冷法,焼入焼戻法,一端焼入法,酸化法,

焼入法などがある。鋼種に応じて適した試験方法がある。

細粒鋼

オーステナイト結晶粒度番号が5以上の鋼。

粗粒鋼

オーステナイト結晶粒度番号が5未満の鋼。

混粒

1視野内において,最大頻度を有する粒度番号の粒からおおむね3以上

異なった粒度番号の粒が偏在し,これらの粒が約20 %以上の面積を占

める状態又は視野間において3以上異なる粒度番号の視野が存在する

状態。

平均粒度番号 結晶粒度試験において,各視野についての判定結果から次の式によって

算出される粒度番号。

ここに,G:平均粒度番号

a:各視野における粒度番号

b:同一粒度番号を示す視野数

フェライト結

晶粒度番号

フェライト結晶粒の大きさを表す番号。

比較法によって測定する場合は,標準図と比較して求め,切断法によっ

て測定する場合は,次の式によって算出される番号Gで表す。

ここに,G:粒度番号

n:顕微鏡の倍率100倍における25 mm平方中の結晶粒

の数

m:顕微鏡の倍率

L1(又はL2):互いに直交する線分のうち,1方向の線分

の長さの総和(mm)

l1(又はl2):L1(又はL2)によって切断された結晶粒数

の総和

展伸度,

異方性指数

鋼の加工によって,フェライト結晶粒が展伸された度合。

次の式によって計算する。

ここに,e:展伸度

n1:結晶粒の展伸された方向に直角な一定長さの線分に

よって切断された結晶粒の数。

n2:結晶粒の展伸された方向に平行なn1を求めた線分と

同一長さの線分によって切断された結晶粒の数。

非金属介在物 鋼の凝固過程において,鋼中に析出又は巻き込まれる非金属性の介在 non-metallic

物。

マクロ組織試験又はミクロ組織試験で調べるが,前者でいう介在物と

は,肉眼又は10倍以下の拡大レンズで認められる非金属介在物をいい,

地きず試験などで評価される。

また,後者は,顕微鏡試験によって評価され,その方法には,標準図法

及び点算法がある。標準図法には,最悪視野だけで評価する試験方法A

及び観察した視野全体で評価する試験方法Bがある(JIS G 0555参照)。

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41

G 0202:2013

番号

用語

清浄度

定義

対応英語(参考)

点算法によって求める,鋼中における,非金属介在物が含まれる度合。

顕微鏡視野内で,非金属介在物が占める面積百分率で表し,次の式で計

算する。

ここに,d:清浄度(%)

n:f個の視野における全介在物によって占められた格子

点中心の数

p:視野内のガラス板上の総格子点数

f:視野数

ミクロ組織

顕微鏡を用いて観察される鋼の組織。

エッチング

適切な腐食液を用いて鋼の組織を現出すること又は着色すること。

地きず

鋼の仕上面において,肉眼又は10倍以下の拡大レンズによって認めら

れるピンホール,ブローホールなどによる線状のきず,非金属介在物に

よる線状のきず,砂などの異物の介在による線状のきずなど。

この場合,明らかに加工きず又は割れと認められるきずは含まない。

地きずの試験方法としては,段削り試験方法,青熱破壊試験方法及び磁

粉検査方法がある(JIS G 0556参照)。

地きずの換算

個数

地きずの段削り試験方法において,試験片の各段ごとに同一地きず番号

に属する地きず数を100 mm2の面積当たりの数に換算して求めた地き

ずの数。

地きず番号

地きずの段削り試験方法において,肉眼又は10倍以下の拡大レンズに

よって測定された地きずの長さを表す番号。

地きずの長さに応じて1から70までの17通りの地きず番号がある。

地きず長さの

総和

地きずの段削り試験方法において,各地きず番号に属する総換算個数に

地きず番号を乗じたものの総和。

最大地きず長

地きずの段削り試験方法において,試験片各段ごとの最も長い地きず

を,それが属する地きず番号で表したもの。

地きずの展開

地きずの段削り試験方法において,図40に示すように各段ごとの地き

ずの位置に下線を記入し,その上に地きず番号を記入した図。

図40−地きずの展開図の例

4.2.2

硬化層,焼入性試験及び脱炭層深さ試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

浸炭硬化層深

さ測定試験

[鋼の]

鋼の浸炭焼入れによる硬化層深さを測定する試験。

硬化層深さは,有効硬化層深さ又は全硬化層深さで規定する。この測定

には,通常,硬さ試験方法が用いられ,簡便法としてマクロ組織試験方

法が用いられる。

炎焼入れ及び

高周波焼入

硬化層深さ

測定試験

[鋼の]

鋼の炎焼入れ又は高周波焼入れによる硬化層深さを測定する試験。

硬化層深さは,有効硬化層深さ又は全硬化層深さで規定する。この測定

には,通常,硬さ試験方法が用いられ,簡便法としてマクロ組織試験方

法が用いられる。

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42

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

窒化層深さ測

定試験[鋼

の]

鋼の窒化による硬化層深さを測定する試験。

測定には,通常,硬さ試験方法又は金属組織試験方法が用いられ,簡便

法としてマクロ組織試験方法が用いられる。

有効硬化層深

浸炭焼入れのまま又は200 ℃を超えない温度で焼戻しした硬化層の表 effective case depth

面からビッカース硬さ550の点までの距離。炎焼入れ又は高周波焼入れ

による場合には,焼入れのまま又は焼入焼戻しした硬化層の表面から,

表3に規定する限界硬さの位置までの距離。

炎焼入れ又は高周波焼入れの場合には,次の式の限界硬さを用いること

がある。

ここに,Hlimit:限界硬さ

Hmin:最小表面硬さ

最小表面硬さとは,要求された表面硬さをいい,その値については,受

渡当事者間の協定による。

表3−有効硬化層の限界硬さ

鋼の炭素含有量

ビッカース硬さ

ロックウェルC硬さ

0.23以上 0.33未満

0.33以上 0.43未満

0.43以上 0.53未満

0.53以上

全硬化層深さ 硬化層の表面から,硬化層と生地の物理的又は化学的性質の差異がもは

や区別できない点に至るまでの距離。

ここでいう物理的性質は硬さで,化学的性質はマクロ組織で判定する。

硬さ推移曲線 硬化層の表面からの垂直距離と硬さとの関係を表す曲線。

焼入性試験

[鋼の]

鋼の焼入性を測定する試験。

ジョミニー式一端焼入方法,SAC焼入性試験方法,シェファードP-F

試験方法などがある。

ジョミニー式

一端焼入方

円柱形の試験片を,オーステナイト域の規定温度で規定時間加熱し,そ

の一端に水を吹き付けて焼入れした後,選ばれた2点間又は試験片に作

られた長さ方向の所定の点の硬さを測定し,硬さの変化によって鋼の焼

入性を決定する試験方法。

焼入性曲線

ジョミニー式一端焼入方法によって求められた焼入端からの距離と硬

さの関係を表した曲線。

焼入性図表

ジョミニー式一端焼入方法による試験片の両面で得られた対応する点

の硬さの平均値を求め,軸方向にわたる硬さの推移を記録した図及び

表。

図の縦軸は,測定した対応する点の硬さの平均値を,横軸は,試験片の

焼入端面から測定点までの距離を示す。

焼入性指数

ジョミニー式一端焼入方法による試験片の焼入端から一定距離におけ

る硬さ,又は一定硬さに対する焼入端からの距離を表す指数。

脱炭層深さ測

定試験[鋼

の]

鋼の脱炭層深さを測定する試験。

脱炭層深さは,全脱炭層深さ,フェライト脱炭層深さ,特定残炭率脱炭

層深さ若しくは実用脱炭層深さで規定し,顕微鏡観察,硬さ試験,又は

炭素含有率を測定する方法がある。

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43

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

脱炭層

鋼の熱間加工又は熱処理によって,鋼表層部の炭素濃度が減少した部

分。

全脱炭層深さ 鋼材の表面から,脱炭層と生地との化学的又は物理的性質の差異が,も

はや区別できない位置までの距離。ここでいう化学的性質は,顕微鏡組

織又は炭素含有率で,物理的性質は硬さ測定で判定する。

フェライト脱

炭層深さ

鋼材の表層部において,脱炭してフェライトだけとなった層の表面から

の深さ。ここでいうフェライト脱炭層深さは,顕微鏡組織で判定する。

特定残炭率脱

炭層深さ

鋼材の表面からある一定の残炭率(生地の炭素含有率に対し残存してい

る炭素含有率の割合)をもつ位置までの距離。ここでいう残脱炭層深さ

は,顕微鏡組織で判定する。

実用脱炭層深

鋼材の表面から実用上差し支えない硬さが得られる位置までの距離。実

用上差し支えない硬さとは,材料規格などに規定された最低硬さなどと

する。

4.2.3

その他の試験

定義

対応英語(参考)

番号

用語

火花試験[鋼

の]

鋼塊,鋼片,鋼材及びその他の鋼製品をグラインダを使用して研削し,

発生する火花の特徴を観察することによって,鋼種の推定又は異材の鑑

別を行う試験。

被削性試験

[鋼の]

切削加工するときの削られやすさを調べる試験。

旋盤などの工作機械及び切削工具を用いて,軸方向(長手)切削などに

よって被削性を試験する。

4.3

腐食試験

番号

用語

腐食試験

4.3.1

一般共通用語

定義

液体又は気体中での鉄鋼の腐食の起こりやすさ及び防食処理の効果を

調べる試験。

浸せき試験,電気化学的腐食試験,高温酸化試験,高温腐食試験,耐候

性試験などがある。

定義

対応英語(参考)

番号

用語

対応英語(参考)

腐食減量

腐食試験後,表面に付着した腐食生成物を取り除いた試験片の質量減,

又は単位表面積当たりの質量減。

腐食速度

腐食減量を単位時間,単位表面積当たりで表した値。

侵食速度

腐食減量から計算される単位時間当たりの平均腐食深さ。

腐食速度比

基準とする試験片の腐食速度(又は侵食速度)で当該試験片の腐食速度

(又は侵食速度)を除した値。

レイティング

ナンバ

塩水噴霧試験,キャス試験などの促進耐候性試験後,又は大気暴露試験

後のさびなどの発生状態を評価する方法の一つ。

試験面に占める腐食面積率(%)又は色彩,大きさ及び個数によってレ

イティングされた標準図又は標準写真から求める。

比液量

一つの試験容器内にある試験溶液量を,試験片の接液面積で除した値。 “solution volume to

分極曲線

電流密度と分極の関係を表すために,電流密度と電極電位とを両軸にと

って描いた曲線。

電流密度−電位曲線ともいう。

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44

G 0202:2013

番号

用語

連続試験

試験開始から終了まで試験片を同じ状態の腐食条件に保つ試験。

断続試験

連続試験の途中,所定の時間間隔で試験環境から1回以上試験片を取り

出して,主として試験片の腐食状況を観察する試験。

乾湿交互浸せ

き試験

試験溶液への浸せきと,引上げ後乾燥する操作とを,定期的に交互に行

う腐食試験。

浸せき試験

所定の試験溶液中へ試験片を浸せきする腐食試験。

試験片全体を溶液に浸せきする場合は完全浸せき試験,一部分を浸せき

する場合は部分浸せき試験という。

実験室試験

[腐食の]

実験室で人工的に定めた腐食試験条件で行う腐食試験。

実地試験[腐

食の]

実地使用環境中で行う腐食試験。

浸出試験[水

道用鋼管

の]

鋼管内に,所定の浸出液を満たして密封し,一定期間経過後に鋼管から

浸出した成分濃度を調べる試験。

電気化学的腐

食試験

電気化学的手法を用いて材料の腐食反応速度,腐食の可能性などを調べ

る試験。

高温腐食試験 高温環境で腐食の程度を調べる試験。

高温酸化試験 高温の酸化性雰囲気中で酸化の程度を調べる試験。

4.3.2

耐候性試験

番号

用語

定義

定義

対応英語(参考)

対応英語(参考)

大気暴露試験 屋外又は屋内の大気中に試験片を暴露し,日光,風雨,大気汚染などに

よる腐食状況を調べる試験。

促進耐候性試

塩水噴霧試験 50 g/L塩化ナトリウム水溶液を35 ℃に保って噴霧させた試験装置内へ

試験片を静置して,さび,膨れなどの発生状態を調べる試験。

めっき,塗覆装などの表面処理を施したもの,ステンレス鋼などに用い

られる。

デューサイク

ル式促進耐

候性試験

サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機を使用し,点灯時におけ

る紫外線照射と消灯時における試験片裏面への冷水噴霧による試験片

表面の結露状態とを一定周期で繰り返す試験。所定時間経過後の,塗膜

表面の割れ,剝がれ及び変色を調べる。

サイクル腐食

試験

塩水噴霧,湿潤,乾燥の条件及び時間を組み合わせ,これらをサイクル

として繰り返す試験装置内で,腐食性能を調べる試験。

めっき,塗覆装,ステンレス鋼などの促進耐候性試験として用いられる。

複合サイクル

腐食試験

海塩粒子の飛来,乾燥,湿潤など人工的に加速された腐食条件を繰り返

す試験装置内へ試験片を置き,さびの発生状態などを調べる試験。

めっき,塗覆装,ステンレス鋼などの促進耐候性試験として用いられる。

AASS試験

(えーえー

えすえすし

けん)

50 g/L塩化ナトリウム水溶液に酢酸を添加した溶液を35 ℃に保って噴

霧させた試験装置内へ試験片を静置してさびの発生状態を調べる試験。

塩水噴霧試験の腐食条件を過酷にした試験方法で,主としてめっきの促

進耐候性試験として用いられる。

紫外線,可視光線などの照射及び断続的降雨又は塩水など,人工的に加

速された気象条件を作り出した試験装置内へ試験片を置き,さびの発生

状態,塗膜・被膜の劣化状態などを調べる試験。

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45

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

CASS試験

(きゃすし

けん)

50 g/L塩化ナトリウム水溶液に酢酸と塩化銅(II)を添加した溶液を

49 ℃に保って噴霧させた試験装置内へ試験片を静置して,さびの発生

状態を調べる試験。

塩水噴霧試験の腐食条件を過酷にした試験方法で,主としてめっきの促

進耐候性試験として用いられる。

コロードコー

ト試験

硝酸銅(II),塩化鉄(III)及び塩化アンモニウムを含んだ腐食性のペ

ーストを試験片面に塗り,温度38 ℃,相対湿度80〜99 %に保った装置

内へ静置して,さびなどの発生状態を調べる試験。

めっきの促進耐候性試験として用いられる。

亜硫酸ガス試

二酸化硫黄0.5〜2 %(体積分率)を含む温度40 ℃,相対湿度95 %に sulphur dioxide

保った試験装置内へ試験片を静置し,さびの発生状態などを調べる試

験。

主として,めっき,塗覆装などの促進耐候性試験として用いられるが,

ステンレス鋼などにも用いられる。

ケステルニッ

ヒ試験

二酸化硫黄と二酸化炭素を含む一定温度,一定湿度の試験装置内へ試験

片を静置し,さびの発生状態などを調べる試験。

主として,めっき,塗覆装などの促進耐候性試験として用いられるが,

ステンレス鋼などにも用いられる。

フェロキシル

試験

ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム,ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム及

び塩化ナトリウムを含む溶液に浸したろ紙を試験面に貼り付けて,主と

してめっきの耐食性を調べる試験。

ステンレス鋼表面に鉄分が付着しているかどうかを調べる目的で用い

る場合がある。

4.3.3

ステンレス鋼関係

番号

用語

定義

硫酸腐食試験 沸騰5〜50 %(質量分率)硫酸溶液中に6時間浸せきし,腐食度を求め

る試験。

ステンレス鋼の全面腐食試験として用いられる。

しゅう酸エッ

常温の約10 %しゅう酸溶液中で電流密度1 A/cm2,90秒間電解エッチン

チ試験

グを行った後,組織を顕微鏡で観察して,各種溶液による粒界腐食試験

の要否を判別するための試験(JIS G 0571参照)。

対応英語(参考)

硫酸・硫酸第

二鉄腐食試

沸騰50 %(質量分率)硫酸に硫酸鉄(III)を入れた溶液中に120時間

浸せきし,腐食速度を求める試験。

オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐食試験として用いられる。シュ

トライヘル(Streicher)試験ともいう。

65 %硝酸腐

食試験

沸騰65 %(質量分率)硝酸溶液中に48時間浸せきし,溶液を新しいも

のと取り換えて通常5回繰り返し,各回の腐食度の平均値を求める試

験。

オーステナイト,フェライト・オーステナイト系ステンレス鋼の粒界腐

食試験として用いられる。ヒューイ(Huey)試験ともいう。

硫酸・硫酸銅

腐食試験

沸騰硫酸・硫酸銅溶液中に16時間,銅片とともに浸せきした後,曲げ

試験による割れの観察を行って粒界腐食の程度を調べる試験。

フェライト系,フェライト・オーステナイト系,オーステナイト系ステ

ンレス鋼の粒界腐食試験として用いられる。シュトラウス(Strauss)試

験ともいう。

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

46

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

濃厚塩化物応

力腐食割れ

試験

ステンレス鋼の応力腐食割れ試験。

次のA法及びB法がある。

A法:沸騰42 %塩化マグネシウム溶液中に,引張り又は曲げ応力を付

した試験片を浸せきし,応力腐食割れを起こすまでの時間を求める試

験。

B法:80 ℃,30 %塩化カルシウム溶液中に,曲げ応力を付した試験片

を浸せきし,応力腐食割れを起こすまでの時間を求める試験。孔食を起

点とする応力腐食割れ,鋭敏化材の粒界応力腐食割れを評価できる。

(JIS G 0576参照)

塩化第二鉄腐

食試験

6 %塩化鉄(III)水溶液中の腐食速度を測定して耐孔食性を調べる試験。 ferric chloride test

次のA法及びB法がある。

A法:35 ℃又は50 ℃における腐食速度を測定する試験。

B法:孔食が発生する臨界温度を求める試験。

(JIS G 0578参照)

孔食電位測定 1 kmol/m3又は3.5 %(質量分率)塩化ナトリウム水溶液中にて動電位法

によって孔食電位を求め,耐孔食性を調べる試験。ステンレス鋼の電気

化学的な耐孔食試験として用いられる。

アノード分極

曲線測定

不動態化の難易及び不動態の安定性を調べるため,20 %又は5 %(質量

分率)硫酸溶液中におけるアノード分極曲線を測定する試験。

ステンレス鋼の電気化学的な腐食試験として用いられる。

電気化学的再

活性化率測

臨界孔食温度

測定

粒界腐食感受性を定量的に求めるため,硫酸酸性チオシアン酸カリウム

溶液における試験片の往復アノード分極曲線を求め,往路と復路との活

性態最大電流密度を比較する試験。

EPR法ともいう。

現場のステンレス鋼製装置に対しても用いることができる。

オーステナイト系ステンレス鋼の電気化学的な粒界腐食試験として用

いられる。

1 kmol/m3の塩化ナトリウム水溶液中において定電位法によって孔食発

生臨界温度を求めて,耐孔食性を調べる試験。

高耐食ステンレス鋼の電気化学的な孔食試験として用いられる。

腐食すきま再

不動態化電

位測定

330 mg/L塩化ナトリウム水溶液中における往復アノード分極実験から

腐食すきま再不動態化電位を測定し,耐すきま腐食性を調べる試験。

ステンレス鋼の電気化学的なすきま腐食試験として用いられる。

表面さび発生

程度評価

ステンレス鋼の表面さびの発生程度を標準写真によりレイティングナ

ンバとして評価する方法。

4.3.4

めっき鋼板・塗装鋼板関係

番号

用語

定義

対応英語(参考)

膜厚試験

めっき,塗装,酸化皮膜などの皮膜厚さを測定する試験。

膜厚試験には,次の四つの方法がある。

a) 直接,マイクロメータ又は顕微鏡で測定するもの。

b) 化学的に皮膜を溶解して,皮膜質量から膜厚を算定するもの。

c) 電気化学的に皮膜を電解剝離して電位の時間的変化を調べ,皮膜溶

解に消費した電気量から算定するもの。

d) その他,電気磁気的方法,放射線などを利用するもの。

付着量試験

金属素地にめっきされた付着量を測定する試験。

めっきの種類によって種々の測定方法がある。

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47

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

電解剝離法

電解液中でめっき層を電気化学的に除去するときの試料の電位−時間

曲線を求め,これからめっきの付着量を測定する試験。

亜鉛,すず,クロムなどの付着量試験に用いられる。

蛍光X線法

X線をめっき面に照射した場合に,めっき厚さに比例して放射される蛍

光X線量を測定して検量曲線から付着量を求める試験。

亜鉛,すず,アルミニウム,クロムなどの付着量試験に用いられる。

溶解剝離法

ヘキサメチレンテトラミンをインヒビターとして加えた塩酸溶液を用

いて,付着している亜鉛を合金層に達するまで溶かすことによって付着

量を求める試験。

亜鉛の付着量試験に用いられる。

EDTA法

亜鉛を希塩酸中に溶解し,EDTA(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ

ム)溶液で滴定し,付着量を測定する試験。

亜鉛の付着量試験に用いられる。

電解よう素法 素焼きの円筒中の炭素棒を陰極とし,適切な量のよう素酸カリウム−よ

う化カリウム溶液を加え,塩酸中において電解し,電解液にでん粉溶液

を少量加え,チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定して,付着量を測定する試

験。

すずの付着量試験に用いられる。

硫酸銅試験

アルカリ試験 亜鉛めっきの合金層の健全性を調べる試験。

試験片を75〜80 ℃の水酸化ナトリウム溶液に浸せきしてめっき層を溶

解すると,合金層で激しく水素が発生した後,鉄素地に達して反応が終

止する。試験片の浸せき開始から反応が終止するまでの時間によってめ

っきの性状を調べる。

有孔度試験

めっきのピンホールの有無を調べる試験。

チオシアネイト法などがある。

チオシアネイ

ト法

腐食液を用い,ピンホール部分から鉄を溶出させ,チオシアン酸鉄に変

えて比色分析し,有孔度を調べる試験。

めっき密着性 めっき鋼板における,めっき層の密着の程度。

一般に,めっき密着性は,めっき層の剝がれにくさの程度によって評価

し,試験方法として曲げ試験などが用いられる。

塗膜密着性

塗装鋼板における,塗膜の密着の程度。

一般に,塗膜密着性は,塗膜の剝がれにくさの程度によって評価し,試

験方法として曲げ試験,碁盤目試験などが用いられる。

曲げ試験[表

面処理鋼材

の密着性

の]

表面処理鋼材のめっき密着性又は塗膜密着性を調べる試験。

通常,試験片を規定の内側間隔で180°曲げ,めっき又は塗膜の剝離の

有無を,曲げ試験後のわん曲部の外側について調べる。

碁盤目試験

(ごばんめし

けん)

針又はカッタナイフなどで塗膜を貫通する碁盤目状の切込みを入れた

後,テープ剝離などの手段を用いて碁盤状の目の塗膜の剝離状態を調べ

て,塗膜密着性を評価する試験。

碁盤目エリク

セン試験

塗膜に碁盤目を切り塗油しないでエリクセン試験を行い,塗膜の剝離又

は割れを調べ,塗膜密着性を評価する試験。

次の二つの方法がある。

a) 塗膜に剝離又は割れを生じたときの押出し深さを調べる。

b) 規定の深さだけ押し出したとき,塗膜に剝離又は割れを生じたかど

うかを調べる。

試験片を遊離硫酸を中和した常温の硫酸銅溶液に1分間ずつ数回浸せ

きし,イオン化傾向の差を利用してめっきを溶出させ,銅が鉄素地に付

着するまでの回数でめっきの付着量の均一性を調べる試験。

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48

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

衝撃変形試験 先端に丸みをもつ撃ち型と,その丸みに合うくぼみをもつ受け台との間

に,試験片の塗膜面を上向き又は下向きにしてはさみ,一定の質量のお

もりを規定した高さから撃ち型の上に落とし,塗膜の剝離及び割れを調

べて塗膜密着性を評価する試験。

鉛筆硬度試験 硬度の異なる鉛筆を用いて試験面に対し約45°を保ちつつ線引きし,

塗膜の表面硬度を調べる試験。

使用する鉛筆の硬度記号で表示する。

日射反射率試

塗装鋼板における太陽光の反射率を測定する試験。

分光光度計によって求めた特定の波長域の分光反射率から算出する。

一般に,太陽光による鋼材の温度上昇の抑制の程度を評価する試験とし

て用いられる。

4.3.5

ぶりき関係

番号

用語

定義

対応英語(参考)

はんだ性試験 ぶりきのはんだの付きやすさ,強度などを調べる試験。

はんだ付着強度試験,はんだの広がり試験,はんだ毛細管上昇試験,は

んだのぬれ速度試験などがある。

はんだ付着強

度試験

2枚のぶりき試験片にパーム油を塗り,はんだ浴中に規定深さに離して

浸せきした後,この2枚を密着させて,更に浸せきを継続した後取り出

して急冷し,これを引張試験することによってはんだの付着強度を調べ

る試験。

はんだの広が

り試験

所定の大きさのはんだをぶりき試験片の上に置いて一定の温度に加熱

し,溶融したはんだの広がった面積ではんだのぬれの良否を評価する試

験。

はんだの毛細

管上昇試験

毛細管接合部を作ったぶりき試験片をはんだ浴中に垂直に浸せきした

後,取り出して水中で急冷し,はんだ浴の表面から毛細管現象で上昇し

たはんだの高さを調べる試験。

はんだのぬれ

速度試験

片持はりの先端につるしたぶりき試験片の先端をはんだ浴に浸せきし,

試験片がはんだでぬれ始める時間,ぬれの速度及びぬれの完了時間を調

べる試験。

高速製缶への適応性を評価するのに用いられる。

鉄溶出試験

ぶりきの表面を硫酸で溶解し,溶出した鉄の量を測定して耐食性を評価

する試験。

ピックルラグ

試験

ぶりきの鉄素地が熱塩酸中で一定の溶解速度に達するまでの時間を測

定し,缶詰の貯蔵中の寿命を評価する試験。

ATC試験

天然果汁中でぶりきのすず鉄合金層とすずを結線し,その間を流れる微

弱電流を測定し,酸性食品に対するぶりきの耐食性を評価する試験。

酸化膜試験

溶液中で試料を陰極として電解し,試料の酸化膜の還元に要する電気量

からぶりきの表面の酸化膜の厚さを測定する試験。

塗油量測定試

ぶりき及びティンフリースチールの酸化膜上の塗油量を測定する試験。

表面圧天びん法,偏光法などがある。

表面圧天びん

法,

ハイドロフィ

ルバランス

ぶりき及びティンフリースチールの表面の油膜を水面に移行させ,水面

に広がった油膜の面積を測定して油の質量を求める方法。

偏光法,

エリプソメー

タ法

ぶりき及びティンフリースチールの表面に平面偏光したナトリウムラ

ンプからの単色光を照射し,光学的性質を利用してエリプソメータで塗

油量を測定する方法。

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49

G 0202:2013

番号

用語

定義

ラッカフロー

試験

ぶりきの一端に,調べようとする塗料を少量たらして,ぶりき板面に広

がる様子によって塗装性を評価する試験。

ローラコーテ

ィング試験

塗膜の厚さが均一になるように塗料をローラで塗布して塗料がはじか

れる程度を観察し,ぶりきの塗装性の良否を評価する試験。

4.4

非破壊試験

番号

用語

非破壊試験

定義

4.4.1

放射線透過試験

対応英語(参考)

対応英語(参考)

素材又は製品を破壊せずに,きずの有無,その存在位置,大きさ,形状,

分布状態などを調べる試験。

鋼質試験などに応用されることもある。放射線透過試験,超音波探傷試

験,磁粉探傷試験,浸透探傷試験,渦電流探傷試験などがある。

番号

用語

定義

対応英語(参考)

放射線透過試

放射線を試験体に照射し,透過した放射線の強さの変化から,試験体内

部のきずを調べる非破壊試験。略号はRTを用いる。

線源として,X線,γ 線又は中性子線が用いられる。

透過度計

放射線透過写真の像質を評価するためのゲージ。

透過度計の形式は大別して針金形及び有孔板形がある。

像質計ともいう。

階調計

放射線透過写真のコントラストを求めるために厚さを階段状に変化さ

せたゲージ。

階調計の濃度差から,放射線透過写真の像質を評価する。

注記 放射線透過写真のコントラストは,階調計の値(階調計の近傍部

分の濃度D1と階調計部分の濃度D2との差をD1で除したもの),

若しくは階調計の濃度差(階調計の隣合う2か所の部分の濃度の

差又は階調計の中央部分と隣接する母材部分との濃度の差)を用

いて,定量的に表す。

透過写真観察

放射線透過写真を観察するための光源と半透明の拡散板とをもつ器具。

一般にシャウカステンという。

濃度計

放射線透過写真の透過濃度又は印画紙の反射濃度を測定するための装

置。

増感紙

放射性透過写真の像質を改善するか,透過撮影に必要な時間を短縮する

か,又はその両方を達成できるような物質。

蛍光増感紙,金属はく(箔)増感紙及び金属蛍光増感紙の3種類に大別

される。

照射野

(しょうしゃ

や)

放射線透過写真を撮影する際に放射線を試験体に照射する範囲。

露出線図

一定濃度の放射線透過写真を得るために撮影条件を決定する目的で使

用する線図。所定の濃度を得るための,試験体の厚さと放射線露出時間

の関係を表したもの。

直接撮影方法 試験体を透過した放射線を直接(X線)フィルムに照射して記録する撮

影方法。

間接撮影方法 試験体を透過した放射線を蛍光板又は蛍光増倍管で受け,蛍光面上の放

射線透過像をカメラなどで記録する方法。

拡大撮影方法 微細なきずを検出するために,微小焦点のX線源を利用してフィルム

と被写体とを離すことによって,その映像を拡大する方法。

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50

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

X線テレビジ

ョン透視方

X線による透過像を蛍光板又は蛍光増倍管で可視像に変え,これをテレ

ビカメラを用いてブラウン管上に映像を出して試験する方法。

内部線源撮影

方法

線源を管の内部に置き,フィルムを管の外側に取り付けて撮影する方

法。

全周を同時に撮影する場合と,全周を分割して撮影する場合との二つが

ある。

内部フィルム

撮影方法

線源を管の外部に置き,フィルムを管の内側に取り付けて,全周を分割

して撮影する方法。

二重壁片面撮

影法

管の円周突合せ溶接部を撮影する場合に,線源及びフィルムを溶接部を

含む平面と適切な角度をとって配置し,管壁を二重に透過して撮影する

方法。

注記 フィルムを取り付けた面の溶接部を試験の対象とする。

二重壁両面撮

影法

比較的小径の管の円周突合せ溶接部を,管壁を二重に透過して撮影する

方法。

注記 フィルムを取り付けた面とそれに相対する面の両方の溶接部を

試験の対象とする。

識別最小線径 放射線透過写真の像質を表す一つの尺度で,試験部で識別された透過度

計の最小値。

写真濃度

4.4.2

超音波探傷試験

写真の黒さの程度を表す尺度。

注記 透過濃度と反射濃度とがある。透過濃度Dは,次の式によって定

義する。

ここで,L0は入射光の強さ,Lは透過光の強さ(JIS Z 2300参照)。

番号

用語

定義

超音波探傷試

超音波を試験体中に伝搬させたときに,試験体の示す音響的性質を利用

して,試験体内部のきず又は材質を調べる非破壊試験。略号はUTを用

いる。

対応英語(参考)

振動子

電気エネルギーを音響エネルギーに変換する,又はその逆をする能動素

子。

主に水晶,圧電セラミックスが用いられる。

探触子

超音波の送受信を行うために,1個又はそれ以上の振動子を組み込んで

いる電気−音響変換器。

垂直探触子と斜角探触子に大別される。

二振動子探触

1個のケースの中に音響的に隔離された2個の振動子で構成された探触

子。垂直用と斜角用とがある。

電磁超音波探

触子,

電磁誘導効果と磁界との相互作用によって電気的振動を音響エネルギ

ーに変換又はその逆ができる変換素子を用いた探触子。

フェーズドア

レイ探触子

複数個の振動子で構成され,それらを異なった振幅又は位相で独立して

作動させることによって,ビーム角度及び収束範囲を制御できる探触

子。

分解能

探触子から距離又は方向の異なる接近した2個の反射源を,表示器上そ

れぞれ別のエコーとして識別できる性能。

分解能には,近距離分解能,遠距離分解能及び方位分解能がある。

不感帯

目的とするエコーを検出することのできない探傷面直下の領域。

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51

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

接触媒質,

音響結合媒質

超音波エネルギーが透過できるようにするための探触子と試験体との

間に挿入する媒質。

主として,水,油,グリセリン,まれに水ガラスなどが用いられる。

標準試験片

[超音波探

傷試験用]

材質,形状及び寸法が規定され,超音波的にも検定された試験片。

探傷器の性能試験又は感度調整などに使用される。

対比試験片

[超音波探

傷試験用]

探傷器の感度,測定範囲の調整などに使用され,試験体と同材質又は類

似材質のもので作製した試験片。

基本表示,

Aスコープ表

X軸に時間,Y軸に振幅を表す超音波信号の表示方法。

ビーム路程

超音波が入射点から反射源まで試験体中を伝搬した最短距離。

距離振幅特性

曲線

ビーム路程によるエコー高さの変化を示す標準的な特性曲線。

距離振幅補償,

距離によるエコー高さの低下を,電子回路的に補償すること。

距離振幅補正 通常,DAC(ダック)という。

探傷感度

探傷目的に応じて適切に調整された超音波探傷装置の感度。

基準感度

基準反射源のエコー高さを所定の値に調整することによって表される

超音波探傷装置の感度。

底面エコー方

試験体の健全部の底面エコー高さを基準として,きず検出感度を調整し

て探傷を行う方法。

試験片方式

標準試験片又は対比試験片を用いて探傷感度を調整して探傷を行う方

法。

パルス反射法 送信された1周期の超音波パルスを反射後受信する方法。

透過法

試験体を伝搬し受信用探触子に入射した超音波エネルギーの強さで,材

料の品質を評価する方法。

直接接触法

探触子を探傷面に直接接触させて探傷する方法。

水浸法

音響結合媒質又は屈折プリズムとして使用する液体の中に試験体と探

触子とをひたす方法。

全没又は部分没を含む。水ジェット及びタイヤ探触子を用いた方法を含

む。

一探触子法

超音波の発生と受信とを1個の探触子を用いて行う探傷方法。

垂直法

試験体の探傷面にほぼ垂直に伝搬する超音波を用いる探傷方法。

斜角法

試験体の探傷面に対して斜めに伝搬する超音波を用いる探傷方法。

表面波法

試験体の探傷表面に沿って伝搬する表面波を用いる探傷方法。

表面近傍のきずの検出に使用する。

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52

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

板波法

薄い板状の固体を伝搬する板波を用いる探傷方法。

主として薄板の探傷に使用する。

手動探傷

探触子を手動で走査し,直接目視によるか,又は警報付きの装置を使用

して信号を評価する探傷。

自動探傷

探触子を機械的に自動で走査し,更に電気的方法で信号を評価しながら

行う探傷。通常,探傷感度の設定及び探傷結果の記録も自動的に行われ

る。

DGS線図

異なる寸法の円形平面反射源と無限大反射源に関し,dBでビームに沿

った距離とゲインとの関係を表す曲線群。

図41−DGS線図の例(公称周波数:1 MHz,振動子の公称直径:20 mm)

検出レベル,

評価レベル

きずとして評価するために定めたきずエコー高さの最低限界レベル。

エコー高さ区

分線

きずエコー高さを領域で区分して評価するための線。

一般には,数本の距離振幅特性曲線によって構成される。

きずの指示長

6 dB又は20 dB低下法などで,探触子の移動距離によって推定されたき

ずの長手方向の見掛けの寸法。

4.4.3

磁粉探傷試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

磁粉探傷試験 磁性粉末を含む適切な試験媒体を利用し,漏えい(洩)磁界によって表

面及び表面近傍のきずを検出する非破壊試験。略号はMTを用いる(JIS

Z 2300参照)。

検査液

磁粉の懸濁した液体であって,通常,調整剤によって沈降を防ぐように

調整されている湿式検出媒体(JIS Z 2300参照)。

蛍光磁粉

紫外線の照射によって蛍光を発するような処理をした磁粉。

非蛍光磁粉

蛍光を発するような処理をしていない磁粉。

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53

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

紫外線照射装

A領域紫外線(UV-A)の照射器。ブラックライトともいう。

注記 A領域紫外線とは,波長365 nmに公称最大強度をもつ紫外線(波

長315〜400 nm)をいう。

標準試験片

[磁粉探傷

試験の]

規定された材質・形状及び寸法を有する試験片。

A形,C形が規定されている。探傷器の性能試験又は感度調整などに使

用する。

対比試験片

[磁粉探傷

試験の]

装置,磁粉,検査液の性能を調べるために製作される試験片。

B形が規定されている。被覆した導体を貫通穴の中心に通し,連続法で

円筒面に磁粉を適用して用いる。

磁化電流

試験品に磁束を生じさせるために用いる電流。

乾式法

磁粉の適用方法の一つで,乾燥した磁粉を気体に分散させて用いる方

法。

湿式法

磁粉の適用方法の一つで,磁粉を適切な液体に分散,懸濁させて用いる

方法。

連続法

磁化電流を流しながら,又は永久磁石を接触しながら磁粉の適用を完了

する方法。

残留法

磁化電流を断った後磁粉の適用を行う方法。

軸通電法

試験品の軸方向に直接電流を流す磁化方法。

直角通電法

試験品の軸に対して直角な方向に直接電流を流す磁化方法。

図42−軸通電法

図43−直角通電法

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54

G 0202:2013

番号

用語

定義

プロッド法

試験品の局部に2個の電極(これをプロッドという。)を当てて電流を

流す磁化方法。

対応英語(参考)

図44−プロッド法

電流貫通法

試験品の穴などに通した導体に電流を流す磁化方法。

コイル法

試験品をコイルの中に入れ,コイルに電流を流す磁化方法。

図45−電流貫通法

図46−コイル法

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55

G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

コイル法(固

定)

試験体を形状の固定したコイルの中に入れて磁化する方法。

極間法

試験品又は試験される部位を電磁石又は永久磁石の磁極間に置く磁化

方法。

磁束貫通法

試験品の穴などに通した磁性体に交流磁束などを与えることによって,

試験品に誘導電流を流す磁化方法。

磁粉模様

試験体上に出現した磁粉によって形成される模様。

注記 JIS Z 2320-1では,割れによる磁粉模様,独立した磁粉模様,連

続した磁粉模様及び分散した磁粉模様の分類がある。

図47−コイル法(固定)

図48−極間法

図49−磁束貫通法

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56

G 0202:2013

番号

用語

疑似模様

きず以外の原因によって現れる磁粉模様。

磁気ペン跡

磁化された試験体が互いに接触した場合,又はほかの強磁性体に接触し

た場合に生じる漏えい磁束によって形成される不定形状の磁粉模様。

4.4.4

浸透探傷試験

番号

定義

用語

定義

対応英語(参考)

対応英語(参考)

浸透探傷試験 一般に浸透処理,余剰浸透液の除去処理及び現像処理で構成される,表

面に開口したきずを指示模様として検出する非破壊試験。略語は,PT

を用いる。

浸透液

試験体に塗布されると,きず内部に浸透し,その後に余剰な浸透液を表

面から除去する間,検出可能な量がそこにとどまるように考案された液

体。

現像剤

浸透液をきずから吸出し,きずより大きな指示模様を形成させることに

よって,より検出しやすくする作用をもつ探傷剤。

対比試験片

[浸透探傷

試験の]

浸透探傷剤及び探傷工程の感度の比較を実施するために使用する人工

的な既知のきずを含んでいる試験片。

前処理

試験面の汚れを取り除く操作。

浸透時間

浸透液が試験面をぬらしている時間。

現像時間

現像剤を適用してから観察を開始するまでの時間。

欠点指示模様 欠点中に浸入した浸透液を表面にしみ出させることによって現れる指

示模様。

4.4.5

渦電流探傷試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

渦電流探傷試

コイルを用いて導体に,時間的に変化する磁場(交流など)を与え,導

体に生じた渦電流が,きずなどによって変化することを利用してきずの

検出を行う非破壊試験方法。渦流探傷試験ともいう。略号は,ETを用

いる。

注記 電磁誘導探傷試験を含む場合もある。

プローブ(試

験コイル)

導体に渦電流を発生させ,その変化を検出するコイルからなるトランス

デューサ(変換器)。貫通プローブ,内挿プローブ及び上置プローブが

ある。試験コイルともいう。

対比試験片

[渦電流探

傷試験の]

試験装置の性能の確認及び試験条件の調整・確認のために用いる人工き

ずを加工した試験片。

プローブコイ

ル法

プローブコイルを用いて鋼管表面のきずを探傷する試験法。走査方式と

してプローブコイルを回転させる方式,鋼管を回転させながら直進させ

る方式,プローブコイルを鋼管の円周方向に等間隔に配置し,周期的・

電子的に走査させる方式がある。

相互誘導方式 交流磁場を発生する励磁コイルと渦電流変化の検出を行う検出コイル

とで構成された相互誘導形コイルにて探傷を行う方式。

自己誘導方式 交流磁場を発生する励磁と渦電流変化の検出を同一コイルで行う自己

誘導形コイルにて探傷を行う方式。

貫通コイル法 丸棒,管などの試験体を取り巻く円筒形のコイルによって,試験体の外

側から探傷を行う方法。

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57

G 0202:2013

4.4.6

その他の探傷試験

番号

用語

定義

対応英語(参考)

漏えい(洩)

磁束探傷試

強磁性体を強く磁化し,きずなどから漏えいする磁束を磁粉を用いない

で直接又は間接的に電気信号として検出する探傷試験法。

アコーステッ

ク・エミッ

ション試験

AE信号波を利用する非破壊試験方法及び材料評価方法。

略語はAEを用いる。

目視試験

試験体の表面性状(形状,色,粗さ,きずの有無など)を,直接又は拡

大鏡を用いて肉眼で調べる試験。略語はVTを用いる。

赤外線サーモ

グラフィ試

赤外線放射エネルギーを検出し,その分布を画像表示する方法を応用し

た試験。略語はTTを用いる。

漏れ試験,

リーク試験

漏れの有無,漏れ箇所及び漏れ量の検出を行う試験。略語はLTを用い

る。

発泡試験,ヘリウム漏れ試験,放置法,アンモニア漏れ試験などの方法

がある。

4.4.7

非破壊試験技術者

番号

用語

定義

NDTレベル

非破壊試験(NDT)技術者の資格レベルの分類。資格のレベルとして, NDT level

NDTレベル1,NDTレベル2及びNDTレベル3がある。JIS G 0431で

は,雇用主によるNDTレベル1及びNDTレベル2の資格付与を規定し

ている。

NDT方法

非破壊試験(NDT)における物理的な原理の適用。

例 超音波探傷試験

(JIS Z 2305参照)

NDT技法

ある非破壊試験(NDT)方法を用いるための特定の手法。

例 超音波水浸探傷試験

(JIS Z 2305参照)

NDT指示書

確立された非破壊試験(NDT)手順,規格,コード又はNDT仕様書に

基づいてNDTを実施する際に,従わなければならない正確な手順を詳

細に記述した文書。

NDT手順

ある製品に対して,試験箇所,試験方法,また,いかなる順序で非破壊

試験(NDT)方法を適用すべきかを整然と段階的に記述した文書。

NDT訓練

認証(又は資格付与)を希望する非破壊試験(NDT)方法についての, NDT training

理論と実技に関する指導の過程。

資格付与

資格を取得しようとする者(申請者)の一般的な知識,特定,かつ,実

際的な知識及び技能を評価するための認証機関又は権限が与えられて

いる資格試験団体が運営する試験によって資格を付与すること(JIS G

0431参照)。

4.5

電磁気試験

定義

対応英語(参考)

番号

用語

電磁気試験

電気的磁気的特性を調べる試験。

磁化特性試験,鉄損試験,層間抵抗試験などがある。

対応英語(参考)

直流磁化特性

試験

試験片を直流磁化したときの磁界の強さHと磁束密度Jとの関係を調

べる試験。

測定にはエプスタイン試験器が用いられる。

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G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

6101 J-H曲線(磁

化曲線)

磁界の強さHと磁束密度Jとの間の特性を表す曲線。

磁界の強さ

試験片を磁化しようとする磁場の大きさ。

単位はアンペア毎メートル(A/m)を用いる。

磁界の強さは,電流のほか磁化された物体によっても生じる。

磁束密度

一様に磁化された試験片の単位断面積当たりの磁束。

単位はテスラ(T)を用いる。

注記 磁性体を磁界の中で磁化した場合,B=μ0H+Jで定義されるもの

を磁束密度Bという(μ0:真空の透磁率,J:磁気分極)。

磁化しやすい軟磁性材では,μ0Hの値がJに比べ小さくB ≈ J

となり,磁束密度と磁気分極を区別しないことが多い。このため,

磁束密度Bと磁束密度(磁気分極)Jとを区別して用いる。

透磁率

磁界の強さHに対する磁束密度Jの比。

通常,初透磁率と最大透磁率とが用いられる。

磁気分極

一様に磁化された試験片の単位断面積当たりの磁化の大きさ。

単位は,テスラ(T)を用いる。

注記 磁化しやすい軟磁性材では,磁気分極と磁束密度の差が小さいた

め磁気分極を磁束密度と区分しないことが多い。このため,磁束

密度B及び磁束密度(磁気分極)Jとを区別して用いる。

直流ヒステリ

シス曲線試

ヒステリシス曲線を求めるための試験。

測定にはエプスタイン試験器が用いられる。

ヒステリシス

曲線

磁界の強さHの増減によって生じる磁束密度Jの履歴現象を表す曲線。 hysteresis loop,

o-+p:磁化曲線

磁化曲線のo点での接線の傾き:初透磁率

o点と磁化曲線上の点を結ぶ直線の最大の傾き:最大透磁率

oc:残留磁束密度(Jr)

od:保磁力(Hc)

図50−ヒステリシス曲線

ヒステリシス

ヒステリシス現象によって熱として失われるエネルギー。

ヒステリシス損の大きさはヒステリシス曲線の囲む面積の励磁周波数

倍に等しい。

単位は,ワット毎キログラム(W/kg)を用いる。

残留磁束密度 ヒステリシス曲線において磁界の強さHが零に相当する磁束密度(Jr)。 residual induction

保磁力

ヒステリシス曲線において磁束密度Jが零に相当する磁界の強さ(Hc)。 coercive force

交流磁気特性

試験

試験片を交流磁化したとき,鉄損と皮相電力とを測定する試験。

測定にはエプスタイン試験器が用いられる。

鉄損

試験片を交流磁化したときの試験片中に消費されるエネルギー。

通常,1 kg当たりで表す。

単位は,ワット毎キログラム(W/kg)を用いる。

渦電流損とヒステリシス損から構成される。

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G 0202:2013

番号

用語

定義

対応英語(参考)

皮相電力

試験片を交流で磁化するために必要な見掛けのエネルギー。

通常,1 kg当たりの励磁電圧実効値と電流実効値との積で表す。

単位は,ボルトアンペア毎キログラム(VA/kg)を用いる。

渦電流損

磁化の変化に伴い電磁誘導の法則により試験片内に流れる電流によっ

て失われるエネルギー。

単位は,ワット毎キログラム(W/kg)を用いる。

層間抵抗試験 試験片を積層して用いるときの試験片の表面絶縁被膜による層間絶縁

抵抗を測定する試験。

層間抵抗の値は,試験片1枚当たりの面積1 cm2に対する抵抗値オーム

で表す。

単位は,Ω・cm/枚を用いる。

両面に絶縁被膜を有する試験片においては,片面の表面絶縁抵抗の2倍

の抵抗値とする。

エプスタイン

試験器

電磁鋼板の標準的な磁気特性測定法に用いられる試験器。

30 mm幅×280〜320 mm長の短冊状試験片を井桁状に,あらかじめ巻線

の巻かれた枠の中に挿入配置して鉄心を形成する。

参考文献 JIS G 0431 鉄鋼製品の雇用主による非破壊試験技術者の資格付与

JIS G 0571 ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験方法

JIS G 0576 ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法

JIS G 0578 ステンレス鋼の塩化第二鉄腐食試験方法

JIS G 3507-2 冷間圧造用炭素鋼−第2部:線

JIS G 3508-2 冷間圧造用ボロン鋼−第2部:線

JIS G 3509-2 冷間圧造用合金鋼−第2部:線

JIS G 0555 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法

JIS G 0556 鋼の地きずの肉眼試験方法

JIS Z 2241 金属材料引張試験方法

JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法

JIS Z 2300 非破壊試験用語

JIS Z 2305 非破壊試験技術者の資格及び認証

JIS Z 2320-1 非破壊試験−磁粉探傷試験−第1部:一般通則

ASTM E8 Standard Test Methods for Tension Testing of Metallic Materials

ASTM E23 Standard Test Methods for Notched Bar Impact Testing of Metallic Materials

ISO 2566-1,Steel−Conversion of elongation values−Part 1: Carbon and low alloy steels

ISO 6892-1,Metallic materials−Tensile testing−Part 1: Method of test at room temperature