「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典イメージぴよ画像「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

WPA2エンタープライズ

pointこの用語のポイント

point無線LANにおける暗号化とか認証のやり方だよ

point暗号化の規格はWPA2だよ

point認証サーバを使って認証するよ

スポンサーリンク

簡単に書くよ

WPA2エンタープライズ(読:ダブリューピーエーツー・エンタープライズ 英:WPA2 Enterprise)とは

無線LAN(電波ビビビーでやり取りする、インターネットっぽい通信のやり方)における暗号化(ルールを知っている人しか意味を読み取れないようにするために、特定のルールに従って、データを ぐちゃぐちゃにすること)とか認証の やり方のひとつ
であり

「WPA2という規格に従って暗号化するよ!あと、認証用のコンピュータを使って認証するよ!」なやり方のこと
です。


image piyo

詳しく書くよ

順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として、無線LAN暗号化認証サーバについて説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。

暗号は「ルールを知っている人しか意味を読み取れないようにするために、特定のルールに従って ぐちゃぐちゃに変換したデータ」です。

WPA2エンタープライズ

暗号は、そのまま見ても内容が分かりません。
パッと見では ぐちゃぐちゃになっているからです。

WPA2エンタープライズ2

ルールを知っている人は、そのルールに沿って元の形に戻すことで内容を読み取れます。

WPA2エンタープライズ3

暗号にすることで悪い人に盗み見られても大丈夫な気分になれます。
変換ルールを知らない人は書かれている内容を読み取れないからです。

データを暗号にすることを「暗号化」と言います。

WPA2エンタープライズ4

暗号を元のデータに戻すのは「復号」です。
暗号化の逆ですね。

WPA2エンタープライズ5

暗号化したり暗号を元に戻す(復号する)ときに使うデータは「暗号鍵」です。
一般的には、暗号を元に戻すときに使う鍵も「暗号鍵」と呼びます。

WPA2エンタープライズ6

以上が暗号関係の予備知識です。
次に無線LANについて説明します。

無線LANは「電波でビビビーな通信のやり方」です。
インターネットっぽい通信をするときのやり方のひとつです。
LANケーブルの代わりに電波を使って情報を伝えます。

WPA2エンタープライズ7

無線LANは電波ビビビーで通信相手とやり取りします。

WPA2エンタープライズ8

ビビビーな電波は空気中を自由気ままに飛び回ります。
そのため、悪い人に盗み見られる可能性が線でつながっているときより高いのです。

WPA2エンタープライズ9

そこで、途中で盗み見られても内容が分からないように通信内容を暗号化します。

WPA2エンタープライズ10

これで安全です。
途中で盗み見られても、やり取りしている内容は分かりません。

WPA2エンタープライズ11

2019年時点では、無線LANを暗号化するときの規格(決まり事)には

WEP
WPA
WPA2


の3つがあります。
※その後「WPA3」なんていうのも出てきましたが、話がややこしくなるので、今回は見なかったことにします。

このうち、WEPは忘れてください。
古くて、しょぼいやつなので、今は「セキュリティ的に危ないから、できるだけ使わないでね」と言われているやり方です。

残るは

・WPA
・WPA2


です。

以上が無線LAN関係の予備知識です。

あとは「認証サーバ」についても簡単に説明しておきましょう。

認証」+「サーバ」で「認証サーバ」です。

WPA2エンタープライズ12

認証は「おまえ、誰?ってのを確認すること」ね。

WPA2エンタープライズ13

サーバは「サービスや機能を提供する側のコンピュータ」です。
「○○サーバ」と出てきたら「○○関連のサービスを提供しているコンピュータ」と読み替えてみてください。
よく分からない人は、単に「コンピュータ」と読み替えてしまっても かまいません。
それでも雰囲気は感じ取れるはずです。

WPA2エンタープライズ14

つまり、認証関連のサービスを提供するコンピュータが認証サーバです。
「こいつ、OKなやつ?」とお問い合わせをすると、登録されている情報に従って「うん、OKなやつだよ」や「あぁ、そいつはNGなやつだね」と教えてくれます。

WPA2エンタープライズ15

以上を踏まえて

暗号化するときの規格が「WPA2」で「認証サーバ」を使って認証する やり方

が「WPA2エンタープライズ」です。

無線LANで通信するときはパソコンなどの機器から無線LANアクセスポイントに対して電波がビビビーされます。

WPA2エンタープライズ16

このとき、無線LANアクセスポイントさんは誰からの要求でも受け付けるわけでは ありません。
設定によっては誰からの要求でも受け付けますけどね。
一般的には、特定の人しか使えないように制限します。

それでは、無線LANアクセスポイントさんは、どうやって使ってOKな人かNGな人かを判断する(認証する)のでしょうか?

やり方は大雑把に分けて2つあります。
それは

1.知ってそうなやつに聞く
2.通行証を見る


の2つです。

まずは

1.知ってそうなやつに聞く

について説明します。

どこかの誰かが無線LANアクセスポイントさんに対して電波をビビビーしました。

WPA2エンタープライズ17

ビビビーな電波を受け取った無線LANアクセスポイントさんは、知ってそうなやつ(認証サーバ)に「こいつって使ってOKなやつ?」と尋ねます。

WPA2エンタープライズ18

認証サーバさんから「うん、使ってOKなやつだよー」と返事が来たら、暗号鍵を送ってやります。

WPA2エンタープライズ19

電波をビビビーした機器は受け取った暗号鍵を使って暗号化通信をします。

WPA2エンタープライズ20

認証サーバさんから「そいつは使ってNGなやつだな」と返事が来たら、暗号鍵を送ってやりません。

WPA2エンタープライズ21

電波をビビビーした機器は暗号鍵がないので暗号化通信ができません。
無線LANアクセスポイントを使えない理屈です。

WPA2エンタープライズ22

これが

1.知ってそうなやつに聞く

です。
次に

2.通行証を見る

について説明します。

イメージしやすいように「通行証」と表現しましたが、実際には暗号鍵です。

無線LANで通信したい機器は、自分の手元にある暗号鍵を使って送りたい内容を暗号化します。

WPA2エンタープライズ23

次に、暗号化した内容を無線LANアクセスポイントさんに対して電波をビビビーします。

WPA2エンタープライズ24

暗号鍵が無線LANアクセスポイントさんの想定しているものと一致すればOKです。
やり取りできます。

WPA2エンタープライズ25

暗号鍵が無線LANアクセスポイントさんの想定しているものと一致しなければNGです。
やり取りできません。

WPA2エンタープライズ26

暗号鍵を使って認証しているイメージです。

これが

2.通行証を見る

です。
何となく分かりましたでしょうか。

この2つの認証のやり方

1.知ってそうなやつに聞く
2.通行証を見る


のうち

1.知ってそうなやつに聞く

やり方を指す表現が「WPAエンタープライズ」や「WPA2エンタープライズ」です。
認証サーバを使って認証するやり方を指します。

そのときの暗号化の規格がWPAであれば「WPAエンタープライズ」です。
暗号化の規格がWPA2であれば「WPA2エンタープライズ」になります。

なお

2.通行証を見る

の方は「WPAパーソナル」や「WPA2パーソナル」と言います。

気が向いたら、併せて覚えてあげてください。
「エンタープライズ(企業)」と「パーソナル(個人)」で対比されます。

ちなみに、個人使用の無線LAN機器であれば「パーソナル」なモードを選んでおけば問題ないと思います。

というのも、かなりの大人数で使うのであれば

1.知ってそうなやつに聞く

やり方で認証した方が楽ちんです。
認証サーバを用意する負担よりも、たくさんの機器に対して暗号鍵を設定する手間の方が大きいからです。

一方、個人用途や少人数であれば

2.通行証を見る

やり方で認証した方が楽ちんです。
少数の機器に対して暗号鍵を設定する手間より認証サーバを用意する負担の方が大きいからです。

そんな経緯で

1.知ってそうなやつに聞くやり方→大企業用→エンタープライズ(企業)
2.通行証を見るやり方→個人・中小企業用→パーソナル(個人)


な呼び名になっているのでしょう。
誰かに確認したり調べたりしたわけでは ありませんけどね。
おそらく、そんなに的外れではないはずです。


image piyo2

一言でまとめるよ

まぁ「WPA2エンタープライズ」って単語が出てきたら「暗号化(ルールを知っている人しか意味を読み取れないようにするために、特定のルールに従って、データを ぐちゃぐちゃにすること)の規格がWPA2で、認証サーバを使って認証するやり方なんだな~」と お考えください。

一番上に戻るよ
スポンサーリンク
書籍画像004
書籍画像041

おまけ

■訳してみるよ

「WPA2」は「Wi-Fi Protected Access 2(ワイファイ・プロテクテッド・アクセス・ツー)」の略です。
「Wi-Fi(ワイファイ)」はIT用語の「Wi-Fi」です。
「protected(プロテクテッド)」は「protect(プロテクト)」+「ed」です。
「protect(プロテクト)」の意味は「守る」とか「防ぐ」とか「保護する」とかです。
「ed」という接尾辞が付くと「~された」的な意味になります。
「access(アクセス)」の意味は「接近」とか「接続」とか「出入り」とかです。
「2」は数字ですね。
「enterprise(エンタープライズ)」の意味は「企業」とか「事業」とかです。
何となく くっつけると

Wi-Fiの保護された接続2・企業

となります。




書籍画像
わわわ説明術コラム
宣伝だよ
「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本
サイバーセキュリティお嬢様と学ぶ 情報セキュリティの基本
体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 第2版 脆弱性が生まれる原理と対策の実践