「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典イメージぴよ画像「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

ARPキャッシュ

pointこの用語のポイント

pointARPで使うカンペだよ

pointIPアドレスとMACアドレスの対応が書いてあるよ

point過去に問い合わせた結果がメモってあるよ

point「ARPテーブル」とも呼ばれるよ

スポンサーリンク

簡単に書くよ

ARPキャッシュ(読:アープキャッシュ、エーアールピーキャッシュ 英:ARP cache)とは

「ARPテーブル」のこと。
用語の中身としては

ARP(IPアドレスからMACアドレスを調べる仕組み)という仕組みで使われる、IPアドレス(インターネットをするときにコンピュータに割り当てられる住所)とMACアドレス(ネットワーク機器に割り当てられた住所)の対応が書いてあるカンペ
です。


image piyo

詳しく書くよ

順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として

IPアドレス
MACアドレス(マックアドレス)
ARP
テーブル
ARPテーブル
キャッシュ


について簡単に説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。

IPアドレスは「ネットワーク上の住所」です。
インターネットっぽい通信において、送信先を特定するときとかに使う情報です。
「198.51.100.2」のような形式になっています。

ARPキャッシュ

MACアドレスは「ネットワーク機器に割り当てられた住所」です。
通信において、データの受け渡し先を特定するときに使われます。

ARPキャッシュ2

IPアドレスとMACアドレスは、どちらも「住所」に相当する情報です。
ただし、用途が違います。

IPアドレスは「最終的にどこに届けるか」を表現するときに使う情報です。
MACアドレスは「次に、どこに届けるか」を表現するときに使います。

ARPキャッシュ3

すんごい頑張れば、どちらか片方だけでも通信できるのでしょうけどね。
どちらか片方しかないと効率が悪いので両方あるのだと思います。

ARPは「IPアドレスからMACアドレスを調べる仕組み(で使う お約束事)」です。

ARPキャッシュ4

ARPの仕組みは簡単と言えば簡単です。

まず、IPアドレスをMACアドレスに変換したいコンピュータが「お~い、このIPアドレスの奴は返事をしろ~!おまえのMACアドレスは何だ~?!」と大きな声を出します。
どれくらい大きな声かというと、同じネットワークにいる全部のコンピュータに聞こえるくらい大きな声です。

ARPキャッシュ5

この声が聞こえたコンピュータのうち「あっ、自分は、そのIPアドレスじゃないや」なコンピュータは返事をしません。
自分には関係ないので無視します。

ARPキャッシュ6

「あっ、自分は、そのIPアドレスだ」なコンピュータは「俺のMACアドレスは、これだ~!」と返事をしてあげます。

ARPキャッシュ7

これでIPアドレスをMACアドレスに変換したいコンピュータは、IPアドレスに対応するMACアドレスを知ることができましたね。

ARPキャッシュ8

めでたし、めでたし。

実際には、もう少し あれやこれやが あれやこれやですけどね。
大雑把な仕組みは、そんな感じです。

テーブルは、今回は「表形式になっている何か」を意図しています。
単純に「表」と読み替えてください。

ARPキャッシュ9

ARPテーブルは「ARPの仕組みで出てくる、IPアドレスとMACアドレスの対応を書いたカンペ」です。

ARPキャッシュ10

ARPの仕組みにおいて、一度判明したIPアドレスとMACアドレスの対応はカンペに書いて残しておきます。
もう一度同じ内容の問い合わせがあったときに、さっさと答えられるようにするためです。
カンペに書いておけば同じ内容を問い合わせなくて済みますからね。
このカンペがARPテーブルです。

Windowsの場合、ARPテーブルの内容は「arpコマンドで確認できます。

まずはコマンドプロンプトパソコンに詳しい人が使う黒い画面)を起動してください。
Windows 11を例に説明すると、画面の下の方にあるファイルとかの検索欄に「cmd」と入力して、表示された「コマンド プロンプト」というやつをポチっと押すと起動します。

黒い画面が表示されたら、そこに

arp -a

と入力してエンターキーを押します。
そうすると、パソコンの中に保存されているARPテーブルの内容が表示されます。
私の環境では以下のような一覧が表示されました。

インターフェイス: 192.168.1.3 --- 0xa
 インターネット アドレス   物理アドレス   種類
 192.168.1.1     00-01-0d-95-01-f0   動的
 192.168.1.2     00-a0-20-f3-e1-e5   動的
 192.168.1.255    ff-ff-ff-ff-ff-ff   静的
 239.255.255.250    02-00-2a-7f-ff-fa   静的
 255.255.255.255    ff-ff-ff-ff-ff-ff   静的

※「インターネット アドレス」「物理アドレス」の値は適当に変えています。

この一覧上に表示されている「インターネット アドレス」がIPアドレスです。
「物理アドレス」がMACアドレスになります。
IPアドレスとMACアドレスの対応が書いてありますよね。

キャッシュは「よく使うデータを取り出しやすいところに準備しておく仕組み」です。
「おせーんだよ、チッ」って舌打ちされないための工夫です。

ARPキャッシュ11

以上を踏まえて

ARPテーブルの別の呼び名

が「ARPキャッシュ」です。
ARPテーブルとARPキャッシュは同じ物だと思って かまいません。

ARPキャッシュ12

ARPテーブル(ARPキャッシュ)はキャッシュの役割を果たす表形式のデータです。
推測ですが「これは表形式のデータだよね」と解釈した人が「ARPテーブル」と呼んだのでしょう。
「これはキャッシュの役割を果たすデータだよね」と解釈した人が「ARPキャッシュ」と呼んだのだと思います。

ということで、用語の意味を厳密に捉えたら「テーブル」か「キャッシュ」かという違いがありますが、実質的に同じ物を指しています。


image piyo2

一言でまとめるよ

まぁ「ARPキャッシュ」って単語が出てきたら「IPアドレス(インターネットをするときにコンピュータに割り当てられる住所)とMACアドレス(ネットワーク機器に割り当てられた住所)の対応が書いてあるカンペなんだな~」と お考えください。

一番上に戻るよ
スポンサーリンク
書籍画像001
書籍画像058

おまけ

■訳してみるよ

「ARP(アープ、エーアールピー)」は「Address Resolution Protocol(アドレス・レゾリューション・プロトコル)」の略です。
「address(アドレス)」の意味は「住所」とかです。
「resolution(レゾリューション)」の意味は「解決」とかです。
「protocol(プロトコル)」の意味は「(外交上の)儀礼」とか「議定書」とかですが、今回は「お約束事」と解釈してください。
「cache(キャッシュ)」の意味は「隠したもの」とか「隠し場所」とか「貯蔵所」とか「貯蔵物」とかです。
何となく くっつけると

住所を解決するときに使うお約束事の貯蔵所

となります。





書籍画像
わわわ説明術コラム
宣伝だよ
7日間でハッキングをはじめる本 TryHackMeを使って身体で覚える攻撃手法と脆弱性
「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本
わかばちゃんとつくって、壊して、直して学ぶ NewSQL入門